相撲界の頂点を極めた横綱鶴竜に続き白鵬も休場、しらけ鳥が飛ぶ国技館は閑古鳥が鳴くのだろう。
朝青龍から始まり日馬富士、白鵬・鶴竜で徹底的に破壊された国技である相撲道、元小結の舞の海が横綱を痛烈に批判するのは痛快である。
「横綱でもない私が、袋だたきを承知で言わせてもらうとですね、過去にはおそらく1年くらい休ませてもらえたらもっとやれるのになと思いながら去っていった横綱もいると思うんですよね。でもなぜやめたかという所ですよね。それは自分の事情とか感情よりもこの横綱の地位とか名誉とか、というものを守ってきたからこそ、大切に思ってきたからこそだと思うんですよね。見てるファンは横綱になってしまったがために辞めざるを得なくなってしまったと。そこに、その無念さ、悲劇にファンは共感すると思うんですよね」
相撲道の美学だろう。
相撲村の最底辺の序の口力士の勝南桜翔太が2連敗で85連敗中、史上最悪89連敗記録を持つ“最弱力士”が最悪を更新するのも時間の問題なる報道がある。
弱者に涙する判官びいき、これも大和魂だろう。弱者に居場所を与える、これぞ古き良き相撲村、横綱白鵬は出稼ぎ根性丸出しで賞金稼ぎ、モンゴルに持ち帰り、ちゃんこ番で裏方に徹する最弱力士に感謝できないなら、相撲村から村八分にされても文句は言えまい。
伝統の相撲道を死守しようとした貴乃花親方を放逐したブーメランが膝に当たったのだろう。お気の毒だ。