庶民に要らない億の単位 ４１４号

金融危機で景気悪化、日本丸沈没。日本丸をサルベージする為に、政府・与党が支給を予定している総額２兆円規模の定額給付金は１人１万２０００円。日本人口は１億２７７７万人。１兆５３３２億円。差額の４７００億円程度は多分支給の為の経費なのだろうか。

ＴＯＹＯＴＡの２００７年度の売上高は２３兆９４８０億９１００万円、営業利益は２兆２３８６億８３００万円だった。２００９年３月期の連結営業利益が、前期比で７割余りも減り６０００億円にとどまる。１兆６０００億円が消えてしまった。定額給付金に匹敵する。

営業利益を日本丸に寄付していたら、今回の定額給付金の財源になった。そしてＴＯＹＯＴＡには日本国の紺綬褒章が贈られる。トヨタ自動車会長や日本経団連会長を務め自動車主導の格差社会の構築に貢献した奥田碩氏は旭日大綬章。

一万は一万円。一億は一万万円。一兆は一万億円だから一万万万円。より上位の1京は１万兆円である。

一　十　百　千　万　億　兆　京　・・・・・・・・・　恒河沙　阿僧祇　那由他　不可思議　無量大数。

値としては、万までは十進、万以上恒河沙までは万進、恒河沙以上無量大数までは万万進となる。

庶民の生活の通貨単位は万円で事足りる。自宅購入は３３００万円。３３年勤続の会社退職金は１５００万円で早期退職割増金が７５０万円。おいらの関係した高額金である。積算生涯報酬が辛うじて１億円程度なのだろう。

近鉄では５億円。オリックスとの合併トラブルで野球浪人となるも、落合博満の中日に４５０万円で拾われ、日本一に貢献、５０００万円に年俸増加。中日からＦＡ宣言した中村紀洋内野手が師匠落合監督と別れ楽天に入団、年俸は２年契約３億円。将来は浪花節野球の指導者を期待されている。

無名の日本丸の乗組員のおいらは、月の予算３万円で、居酒屋で酒を飲み、カラオケで演歌を楽しみ、青春きっぷで一人旅をして人生を謳歌している。貧乏暮らしの積み上げは、金に頼らない人間にしてくれた。継続は力に成る。

真面目に社会に貢献する人間が、金が無くても健康で文化的な生活が保障されるなら、山紫水明の日本国は仏国土・極楽と同じである。