暗黒真空の宇宙に漂い、客室では、酒池肉林、快楽三昧の時が流れる。水や食料、特に酸素が残り僅かで、小さな穴から酸素が漏れる科学技術の最先端の豪華宇宙船は老朽化している。船長だけが知っている事実で、情報公開しない。
月旅行を企画すると、多くの人は喜び勇んで小型船に乗り、宇宙船を離れる。大好評だから頻繁に旅立つ。そして誰も居ない船内で、船長は笑顔で死んでいる。酸素が尽きたのである。
船長は嘘吐で、目的地は地球だった。嘘が皆の命を救ったのである。嘘も方便で、狂人には仏の教えは通用しない。
宇宙船地球号に人類の科学技術は要らない。自然の営みが充分な酸素を無償で供給してくれる。人間で出来ない有り難い行為である。
月旅行を企画すると、多くの人は喜び勇んで小型船に乗り、宇宙船を離れる。大好評だから頻繁に旅立つ。そして誰も居ない船内で、船長は笑顔で死んでいる。酸素が尽きたのである。
船長は嘘吐で、目的地は地球だった。嘘が皆の命を救ったのである。嘘も方便で、狂人には仏の教えは通用しない。
宇宙船地球号に人類の科学技術は要らない。自然の営みが充分な酸素を無償で供給してくれる。人間で出来ない有り難い行為である。