サントリーの焼酎キャンペーンで５千円金券に当選した。
日清食品の出前一丁キャンペーンでＨＩＹＯＢＯに当選した。
８月に大阪ジャスダックに上場する会社(仮にＭＤとしておこう)の転換社債型新株予約権付社債の私募債を岡崎市民に配っているが届きましたかと野村アセットマネジメントから電話が有る。社長が岡崎の出身で郷土の皆様に還元したく、４９人を選抜した様なのだと信託会社が説明し、ジャスダックに上場したら１５～２０倍の初値が付く事が予想されるので１．３倍で購入したいという。大和信託は１．５倍、安藤証券は１．６倍の電話が有る。多くの電話は書類が届く事を期待する心理状況を醸成する。
そして翌日に重要書類の印刷の有る封筒がクロネコメールで届く。今年は諸々の当選が多く有頂天になり、私募債の信憑性を疑う常識が麻痺する。
福島県にメガソーラーを超えるテラソーラーを同じ面積で発電可能なシリコーン技術をＭＤ社は持っていると目論見書に記述する。
数時間して野村アセットマネジメントから問い合わせがある。間髪をいれずに大和信託から電話、２．５倍で購入するからもし届いたら連絡して下さい。安藤証券からも同様の電話。
野村アセットマネジメントから再度電話、先般電話した東条の上席の高瀬ですが３．３倍で購入すると言う。高瀬なんて偽名だろう。
日経新聞から電話、太陽光発電のＭＤ社の取材をしているが私募債がとどいたか？
日本テレビから電話、８月初旬にＭＤ社の特番を企画しているのでその取材ですが私募債が届いたか？
野村アセットマネジメントから再度電話なので税金はどうなるかと問いかけると如何にかすると言う。そしてＭＤ社をネット検索したが存在しないと伝えると、ヤフーの株式公開の時に誹謗中傷がネットに氾濫し初値が大暴落したので、３年前からＨＰを閉鎖していると説明する。
間もなく大和信託から電話、秘密会議の決定で私募債を３．８倍で購入したいが届いているか？
半信半疑で同封のＭＤ社の名刺の電話にダイヤルする。
雑音の有る聞き取り難い電話で現金を準備できたら再度連絡ください。
定期預金を解約し、現金を準備した。
電話して小切手で良いですかというと、現金以外は受け付けないと言う。
なんか変だ、奇妙な事に気が付いた。正気に戻った。話が良く出来過ぎている！
翌日の中日新聞に悪徳商法の記事が掲載されている。状況が酷似している。
そして野村アセットマネジメントから電話が有るが無言で受話器を置く。大和信託、安藤証券にも同様の仕打ち。奴らは悪党で仲間なのだ。ＭＤ社は存在しない、そして実在会社の名を無断使用している。これは明白な犯罪行為である。
今年は騙されなかったが、老人ボケが進む来年は騙されるかもしれない。電話に防御機能を追加しよう。あの社長の野郎、善良な岡崎市民だったなんて嘘だ、そして有能な若者を刑務所に送る事を回避できて喜んでいる。
交番に書類を持って情報提供した。若い有能な巡査部長は８月まで犯罪は成立しない、上場が無く被害者が無ければ犯罪も無い。この種の詐欺事件の捜査の難しさを愚痴っている。こんな見え透いた嘘に騙されるなんて考えられないと言う。しかし初期の認知症の老人は簡単に騙されるのが現実だ。
その後、何処からも電話がない、騙せないと理解したようである。
今考えるとサントリーや日清食品の当選情報が無法者集団に流れていたのではないかと勘繰っている。舞い上がって常識的な判断が鈍っている人間を騙す心理的な策略には有効な情報なのだ。そんなに美味い話が続く訳は無い。人生は楽ではない、苦だ。
