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風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

芸能人の迎農人 577号

2009年06月27日 03時14分23秒 | 随想
芸能人の高木美保をテレビで見たことはない。女優の様である。

図書館で手に取った「木立ちのなかに引っ越しました」の本の著者だった。軽妙洒脱なエッセイである。

東京の生活を店仕舞し、栃木県の那須高原に豪邸を建て移り住んで農業を趣味にしている。両親も転がり込んできて仲良く生活している様子が記述されている。

「人から言われてやることが苦手なんですね。それより自分で目標を決めて、自分でペースを作っていきたい人なんです私は。自分で決めたことなら忙しくても大変でもかまわない。むしろとっても嬉しい。これ、かなりワガママですね」

人が人を徹底的に管理する西洋物欲社会。指示待ち人間が優等生である。個性を高度に制御した人間が高給を獲得できる社会システムも金融破綻で夢幻となった。

インテリが高層ビルの快適な空間で考え出した机上の空論のマニュアルを忠実に実行するファーストフードの契約社員。自分が主人公になれない悔しさが自然相手の農業に向かわせる。就農希望のワガママな若者が増加する世相は、明るい未来を約束する。

人智の及ばない優しさ、そして脅威の二面性の自然の偉大さに学ぶと、人事を尽くして天命を待つ、オンリーワンの可能性が農業に代表される一次産業には残っている。そして勤勉には報酬、怠惰には警告を、公平に与えるのが自然である。迎農人が未来の日本を構築する。

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