今日でイラストじっくりコース・たかいよしかず先生の授業は今期最後です。
前回途中だった「四コマ漫画」を仕上げることと、「新技法」をテーマに作品を発表しました。
始めに「四コマ漫画」について。
いきなり長編のお話を作るとなるとハードルが高いですが、
まずは四コマ漫画から始めて、いくつか出来たらそれをつなげて絵本にもできます。
たかい先生作の『くろくまくん』シリーズはこの方法で作られています。
今出来ることから考えて少しずつ伸ばしていく方法は挑戦しやすいです。
また、お話を継続させていくのに困ったら、新キャラクターを登場させるのも一つだそうです。
そして、普段からアイデアを思いつくことができるように、
どこかで面白いタイトルを見かけたら、想像して勝手にオリジナルのお話を作っていくのも手です。
続いて、先生からおすすめ本の紹介です。
・『コミック文体練習』マット・マドン:著/大久保謙:訳
・『画材大全』美術出版社
・『ウミウシ』今本淳 撮影の写真集 二見書房
・『幻獣標本博物記』江本創:著 パロル舎
・『ガラクタ百科』石子順造:著 平凡社
・『海のひとたち』木暮奈津子 作品集
・『脳業手技』榎本了壱のアイデアノート
などです。もう販売していない貴重なものもありました。
「新技法」作品では、
普段絵を描くのに使ったことのない素材に絵を描かかれた方が多かったです。
例えば、エアパッキン、フェルト生地、テニスボールなど。
他にもコラージュ作品で、自ら撮影したものをカラーコピーして貼るなど、素材も全てオリジナルで作っているものも。
また、一気に全て新技法とするのではなく、一つの絵の中に、一つの異素材を取り入れた作品もありました。
糸で縫った作品、目の部分にボタンを縫った作品、人物の頬の部分を線香で焦がし色味を付けたものなどです。
フェルト生地に絵を描いた作品は、白いフェルトに白いアクリルガッシュで塗られた部分がありました。
同じ白でも素材が違うのでさり気ない味わいが出ていて面白かったです。
最後にたかい先生から。
・自分の目標は何か?イラストレーターか、絵本作家なのか。
それを見つけてそこに向かい何をしたら良いのか考え行動する。
・仕事ひとつひとつの積み重ねが大切。
また一緒に仕事をしたいと思ってもらえるようその仕事の担当者、その先のお客様に喜んでもらうよう努力する。
・100枚描くと2、3枚は良いものが出てくる。
・迷った時は自分の原点を見つめ直す。子どもの頃好きだったものなど思い出し、そこから描きたいものを見つける。
・センスを磨くために良いものをいっぱい見る。ネットだけでなく、やはり現地へ行き原画を見る。
・絵は突然上手くならないのでとにかく描くことと、人に見てもらい意見をもらう。
・絵の世界は上手い下手ではない。
「やるか・やらないか」、「好きか・嫌いか」、「合うか、合わないか」の三つではないか。
一歩踏み出せばその先必ず何かにつながる。やめたらそこで終わり。
たかい先生が、今この絵の業界におられるのは絵を描くことをやめなかったからだそう。
やはり描くこと、楽しむことと、それを続けていくための工夫が大事なのですね。
今日のお話を聞いて、これからも描き続けていこうと思った方も多かったのでは。
たかい先生、今期も面白くて為になるお話と、たくさんの本・展覧会の紹介をどうもありがとうございました。