絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2016年2月14日(日)絵本ゆっくりコース・太田朋先生の授業持ち物

2016-02-12 20:11:37 | 絵本ゆっくり塾
絵本ゆっくりコース
2/14(日)…太田朋先生AB
「自分のエピソード絵本」の発表
●課題…自分のエピソード絵本を出来る所まで作る。
●持ち物…課題と簡単な画材
以上です。

太田先生はこの日で今期最後となります。

※スポット受講(在校生、卒業生対象)ご見学(体験受講)の方、随時受付しております!
興味のある方はギャラリーvieまでお問い合わせ下さい
よろしくお願いします。

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2016年2月7日(日)絵本ゆっくりコース・荒井良二先生の授業内容

2016-02-12 18:15:56 | 絵本ゆっくり塾


荒井良二先生の授業は、いつもお話から始まります。
今日は、今週末(2/14)まで、兵庫県立美術館で開催中の「ジョルジョ・モランディ」展のお話です。

皆さんはモランディを知っていますか?
モランディは、イタリア・ボローニャの作家です。
荒井さんはボローニャに4回行かれて、4回ともモランディ美術館へ足を運ぶほどお好きだそうです。

モランディには不思議なところがあります。

まず、ボローニャからほぼ一歩も出ずに生涯を暮らしたこと。
美しい風景や刺激を求めて旅をしたり海外へ行くのかなと想像しますが
行動範囲は自分のアトリエとボローニャだけです。

そして、モチーフは主にビンや缶。
風景画も少しありますが、ほぼビン、缶、ビン、缶です。
「ビンカンな人なのかな?!」とダジャレも交えながらお話は続きます。



また、同じビンや缶が、絵の中で何度も登場します。
微妙に配置を変えて何度も描いています。構図も大きく変わりません。
あるのは一本の水平線。ビンを置いている机と後ろの壁を区別するだけの線です。
ビンは埃をかぶってきたら、その埃までも絵に描いたそうです。

荒井さんのお話では、
きっとモランディは、ビンや缶の中に絵の要素全てが詰まっていると気が付いたのではないだろうか、と。
絵の要素とは、デッサンや量感、目に見えるもの、それから抽象と具象が背中合わせだということまでも。
そして、絵を長く描き続けていたら、だんだん変化していくことが多いですが、
モランディは、目に見えるビンを、具象のまま(目に映るまま)描き続けました。
抽象には行かず、ぎりぎりの土俵際で踏ん張っていたのかもと荒井さん。
だからこそ、長く描き続けられたのでは。
だからボローニャに留まった。描く対象を探さなくても、旅をしなくても、
描くべきものは自分の部屋に、ここにあると気が付いたのでは。
命をかけてビンと向き合った。ビンが役者でモランディが監督のようにまで見えてきます。

授業では、そのモランディにちなんだワークショップをしました。



コピー紙を束ねた冊子を使います。
・1~24Pまでノンブルをふる。
・奇数ページに「絵」、偶数は「言葉」を描くが、両方絵を描いても良い。
・カラーコピーしたモランディの絵を見ながら自分の気に入ったビンをを3~4つほど、3ページ目に描く。
・そのビン達を主人公とし5ページ目から感情を持たせる。感情を持ったとして自由に形を変えて描く。
・全部の奇数ページ(絵のページ)に水平線を一本必ず描き入れる。これのみ固定しておく。
・1Pと24Pは空ける。(1Pは扉部分、24Pは最後に何か描きたければ言葉でも、絵でも、全体を見て決める)
・23Pは最初の3Pと同じ絵にする。(※23Pは3Pと同じだが、今まで変化してきた余韻も23Pにほんの少し描き足すと尚良い)
・ビンの周りに何か描き入れる。例…室内ならイス、屋外なら雲を描いてみると良い。ただ何かが通り過ぎるだけでも良い。(車、ちょうちょ等)

面白くしようとは一切考えない。
絵本は、最初の2、3ページでわかるということが大事。
だんだんわかってくるというのではいけない。
だんだんやりたいという人は、わかった上でやるのは良い。
皆、展開が早い人が多いので、最初は丁寧に理解してもらうよう描くこと。
それがないと読み手はつらい。
また、主人公以外の脇役も大事。余白をどう使うか考える。

絵本は何となくでは出来ていない。
作者は全てわかっていてやる。

2時間はあっという間に過ぎていきました。
お疲れ様でした。
次回は4/10です。よろしくお願いいたします。




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2016年2月14日(日)絵本レベルアップコース・木村真先生の授業持ち物

2016-02-12 15:10:44 | 絵本研究科
◎2/14(日)木村真先生
課題…前回のテキストに「絵」を付けてくる
15見開き32ページ(11見開きと指示された方は11見開き)
持ち物…ノート、筆記具
以上よろしくお願いします。

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2016年2月7日(日)絵本レベルアップコース・高科正信先生の授業内容

2016-02-12 13:33:33 | 絵本研究科
今日で5回目の高科正信先生のテーマは、前回の「生と死の絵本」に続いて「生」の絵本です。
紹介された本です。

・『チロ愛死』 荒木経惟 河出書房新社
 写真家アラーキーが、愛猫との、骨になるまで死を見つめた写真集。

・『わたしが妹だったとき』 作:佐野洋子 偕成社(1983年 新美南吉児童文学賞受賞)
子どもの頃に亡くなった兄のことを描いている。
お風呂に入ることにより死に、上がることで生き返る。その生死に兄が深く関わっていた。

・『やまのかぜ』 作:木葉井悦子 架空社
「生」にあふれる作品を多く描いた。オノマトペが多用されている。
それはまるで自らの生命の鼓動のように、自分の言葉ですくい出している。

・『にこちゃん』 作:南くうくう アリス館
ガラス絵で作られている。生きる喜びを歌っているかのよう。

・『木のうた』 作:イエラ・マリ ほるぷ出版
イタリアの絵本作家。文がなく、同じ構図で季節の移り変わりを表している。
他に『あかいふうせん』も名作。

・『よあけ』 作・画:ユリー・シュルヴィッツ/訳 瀬田貞二 福音館書店

・『大きい川小さい川』 作:片山健 ほるぷ出版



哲学者サルトルの言葉に、
「飢えて泣く子を前にして文学は成立するか?」とあります。

これを「文学」を「絵本」に置き換えて問うてみます。
多くの書き手は、災害が起こった時、無力感を味わいます。
無力だけれど、物資などがある程度整った時、ふと手にとり読みたくなる、それが絵本です。

「生」と「死」は、安易に描こうとすればたやすいが、とても難しいテーマです。

どちらか一方だけを描いても、必ずもう片方が顔を出します。
表裏一体。
光のないところに闇は存在しません。

次回3/6(日)は「力」のお話です。
課題が出ています。
テーマ…「よろこびの絵本」のテキストを書く
・15見開きで、1~15までノンブルをふる。
・締切…2/28(日)教室で集めます。
・自分にとっての喜びとは何か?何を持って喜びと感じるか、その中身は人それぞれです。
 それらを根っこに考えて書いて下さい。些細なことの中に良い深みがあるかもしれません。
以上よろしくお願いします。



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