枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

神戸北野異人館物語、その1 風見鶏の館

2009-11-13 | 古いもの、昔の人
           明治の新しい日本の始まりとともに、遥々海を越えて来日、神戸の居留地に
           住んだ外国人の目には、堂徳山の緑を背後に南面した北野と呼ばれる傾斜地は、
          格好の住居地と映ったことでしょう。
          明治の後年、多くの外国人住宅が建てられました。
          100年の時を経て、今に残るそれらの「異人館」を訪ねれば、当時のヨーロッパの
          文化や生活習慣の残り香がそのまま残されており、訪れる者にある感慨をもたらす
          のです。それは、当時の日本人が、夢と憧れを持って希求したであろう欧州が
          そこにあるという思いなのでしょうか・・。

          風見鶏の館
          この館の尖塔に立つ風見鶏は、北野の街のシンボルと言われる存在です。
          明治42年、ドイツ人貿易商G・トーマン氏の自宅としてドイツ人建築家の設計に
          より建築、この辺りでは唯一のレンガ造です。
          重厚なドイツの伝統様式を採り入れながら、随所に19世紀末から20世紀初頭
          のアール・ヌーボー様式を感じさせるデザインが見られます。
          1枚目の写真は、館前の広場に後年置かれたトランペット吹きです。訪れる人の
          逸る気持ちを盛りたてるようです。