枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

撃剣の音や声が・・ 第四高等学校武術道場「無声堂」(明治村)

2012-06-05 | 古いもの、昔の人
          武道が学校体育の正課として採り入れられたのは、明治の初期から、って
          思っている人が多いのでは・・実は私もそうですが・・と思いますが、実は
          明治の終り頃からのようですね。
          この武術道場「無声堂」は、金沢の第四高等学校に大正6年に建てられたもの。
          柔道、剣道、弓道の三つの道場を兼ね備えた建物。
          一見、和風かと思ってしまいますが、様式としては洋風建築物なのです。
          小屋組構造に洋小屋組を採用することにより、長大な梁間が実現できていると
          言われます。柔道場としては、床の弾力を増すために床下にスプリングを入れたり、
          剣道場は音の反響を良くするため、床下に共鳴用の溝を掘ったり、なかなか
          おもしろい試みも盛り込まれています。

          輝くように磨かれた板床に座って、荒々しい風情の側板に対面していると、
          何処からか撃剣で竹刀がふれ合う音や、「おう・・」という気合いの声が聞こえて
          きたような・・武術道場でした。
          (昭和45年明治村に移築。)