KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

初めてのリバートレッキング!

2019年06月19日 | 四国の山
先週の金曜日、その二日前の赤星山での筋肉痛がまだ残ったまま

会社の清掃活動で、中腰で枝を切ったり、刈った草を集めたりしていたら

ピキッ!と腰のあたりから異様な音がしたような気がしました。

冬場には恒例の行事のように毎年発症していたギックリ腰が、

暖かくなったこの時期に再発するなんて・・・。

おそらく筋肉痛で体のバランスが崩れていたんだろうと思います。

今回は『trip四国の川の案内人』さんの『リバートレッキング』に申し込んでいたので

何としても水曜日までに直さねば・・・・と頑張ったのですが、結局完治には至らず、

多少の不安を感じながらも参加してきました。

四国の川の案内人の牛尾さんは貞光町から見ノ越に行く途中の国道438号線沿いに

事務所を構えて、四国の川のガイドを中心にカヌーや沢登、トレッキングなど様々なツアーを

個人で企画しているガイドさんです。ご多忙にもれずこの手のツアーは土・日曜日を開催としているのですが

今回はなんと水曜日に開催されるというので、即申し込みました。

するとWOC・登山部で一緒に歩いているさおりんも参加するとの事、

見ず知らずの人ばかりの中よりは、一人でも知った人がいるという事で

取りあえずホッとしながら参加してきました。


他にはさおりんのお友達のTWT(ダブルティー)さんと高知から参加のS夫妻の総勢6名の参加です。

集合時間の9時に合わせて各々が貞光の事務所に集まりました。

事務所はコンクリートの土間に天井はH鋼がむき出しになっていて素っ気ない作りですが、

その中にカヌーや自転車、そして様々なアウトドアーに関する書籍が棚に並んでいて

まるでおもちゃ箱のような雰囲気に、見ているだけで何だかワクワクしてきます。







牛尾ガイトの案内に従ってまずはドライのウエットスーツに着替えます。6月のこの時期

沢の水はまだ冷たいので、ウエットスーツは必須のようです。

ただしこの厚み3㎜のスーツは背中のファスナーを締めると、かなりの圧迫感があり窮屈です。

特に出っ張ったお腹周りは・・・・・・!


今回の目的の沢は、事務所から国道を南に10分ほどの貞光川の支流になります。

国道から外れ旧道に車を停めてスタートします。

ウェットスーツにヘルメットそしてライフジャケットとどんどん着膨れしていきます。





旧道から沢へと急坂をまずは下って行きます。




沢に降り立ち平らな大岩の上で先ほどまで上半身を脱いでいたウェットスーツを

ちゃんと肩まで着込んで背中のファスナーを締めます。すると両手で首を絞められたような圧迫感!





あわてて横にいたSさんに、背中のファスナーを少し下げてもらいます。

この沢はこの辺りにある沢には珍しく大岩が点在し緩やかに岩床が続く、歩くのに適した沢だという事です。

さっそく牛尾さんを先頭に沢を遡上します。沢の水に足を付けた途端に『冷た~い!』









最初は小さな斜滝を登って行きます。皆さん水に浸かって滝口に進んでいますが

年寄りは出来るだけ濡れないように左岸から右岸へと巻いて歩いて登ります。







沢登にはゴルジェやジッピなどの独特の用語が出てきます。ここはミニミニ・ジッピ(岩の割れ目)?かな。

ウェットスーツのブーツは乾いた岩の上では問題ないのですが、濡れた岩の上はとにかく滑ります。

両手でしっかり支えながら登って行きます。





さおりんも濡れたくないのか同じように歩いてきますが左岸から右岸へのジャンプに難儀しています。

(私はここをジャンプしてまたまた腰がピキっと音がしました。 (^_^;) )




この沢は比較的平らな岩が続いていて初心者にはやさしいルートです。

水の音を聞きながら鳥のさえずりを聞きながらルンルン気分で登って行きます。







次に二股の小滝が現れました。今回はガイドさんがいるので事前にルートは決まっているのですが、

本来はどう登って行くかを色々と考えチャレンジするのが、沢登の醍醐味の一つなんでしょうね。








ここはさほど段差もないので正面突破します。ここでも私は左岸を巻いて行きます。








小滝を登りきりその上の溜まりの中に牛尾さんが珍しい鹿の白骨を見つけました。

小さな頭蓋骨の先には歯型までついている骨です。








その溜まりの上部には沢の中央に大岩が!

その岩の上でバンザイするTさん!





さすがにまだこの時期水に浸かってしまうと体が冷えるようです。

さおりんはフエルトのシューズを履いているのであまり滑らないようですがウェットのブーツは

滑るわ滑る。とにかく濡れた岩には用心しながら歩いて行きます。








次に二段の滝が現れます。その手前の平らな岩のテラスで休憩です。











滝の下の滝つぼで遊泳するメンバー。










プカプカとラッコ状態で楽しそう!








二段の滝の脇を登って行きます。岩が濡れていなければ問題ない高さですが

岩がとても滑りやすいので今日一番の難所?だったかもしれません。







(この後Sさんが足を滑らせ下の奥さんの所まで滑り落ちてしまいました。)




今回のコースの中で一番高さのある小滝に出ました。ここは左岸から回り込み

滝の端に掛けられたロープを使って登って行きます。

















今日のリバートレッキングのフィナーレは、岩の上からのダイブです。

この小滝の横から滝壺めがけて飛び込みます。まずは牛尾さんが見本を見せ

その後にTさんが続きます。『滑るから気を付けて!』と言っている横で

足を滑らせ岩の上を滑り落ちていく行くTさん。










気を取り直して再チャレンジ。今度は大胆なポーズでダイブが決まりました。

大満足のバンザイ!








みなさん次々と飛び込んでいきます。











今回のコースの上部は、貞光川の対岸の日浦の集落の大切な水源になっているそうです。

まださらに上に遡上は出来るのですが、貴重な水が汚れてしまってはと言う事で、この水源管理小屋が

ゴールとなりました。小屋からは林道を下って行き車を停めた場所まで戻ります。




tripさんの事務所まで戻りウェットスーツを脱ぐと、その圧迫感から解放され

身体がとても軽くなりました。





以前から興味のあった沢登ですが、なかなか経験者がいないと始められません。

今回はガイドさんと一緒に安心して気軽に参加できました。小さな沢でしたが童心にかえって

とても楽しい時間でした。なんだか癖になりそうです。

改めて四国の川の案内人さんのホームページです。

WOC.登山部 2019.06.12 赤星山~豊受山

2019年06月13日 | 四国の山
月曜日、朝起きると喉が痛むし鼻水が出てくる。風邪?かなと思ったけれど熱はなさそうだし

そのまま出勤。日中はさほどでもなかったのが、仕事が終わるころにはまた喉が痛み始めた。

一晩寝ても具合は変わらず、取りあえず耳鼻咽喉科で見てもらったら

「喉の腫れはさほどでもないですね!」「酷くなるようならまた来てください」と言われて結局、

原因もわからないままとんでもなく体がだるい。

二日経って喉の痛みは多少収まったものの、鼻水が止まらない。

今日は車での移動時間は短いけれど、行動時間が長くなりそうなので、

丸亀の集合時間をいつもより早く設定したので5時過ぎに自宅を出発。最近はもうこの時間でも

十分に明るく青空が広がっているのが確認できる。

今日のメンバーはセニョさん・麺法師さん・あっちゃん・わかめちゃんと私の5名。

豊浜で最終乗り込んできたあっちゃんが開口一番。

あっちゃん : 「案内に歩行時間3時間30分やのに少しハードです。と書いてあったから

           3時間30分でハードって、どうして?と思ったんやけど片道やったんやね!」

私      : 「ハイ!ちゃんと山頂まで片道3時間30分と書いていました。」

あっちゃん : 「片道やったんやね!」と念を押す。

私      : 「ハイ、あくまで片道です。」(読み落とした自己責任ですよ!)

最近は案内に下手なことを書くと突っ込まれるので(※あくまで個人的な感想です。とか※写真は

イメージです。)と注意書きを入れて予防線を張っているのに、自分が見落としたのを棚に上げて

ツッコミを入れてこられると、もう打つ手がありません!(笑)

野田登山口には平日にもかかわらずすでに2台の車が停まっていました。




案内には赤星山まで登って、余裕があれば豊受山まで歩きましょう!と書いたものの、当の本人が

体調不良で今日は全く自信がない。でもメンバーはやる気満々の様子です。

登山口からすぐに川に掛かる橋を右岸へと渡ります。「この川はなんていう川ですか?」と聞かれ

「川の名前は判らないんですけど谷は皇子渓谷となっていましたよ!」

「たぶんオウジケイコクと読むんだと思います。」その話が気になって後で地図で調べてみると

川の名前は『大地川』となっていた。普通ならダイチカワと読むところ、おそらく

オオジカワなんだろうな。渓谷も呼び名はオオジで漢字だけ変えたのかな?などと想像してみます。










しばらく川に沿って歩き所々で橋を渡ります。














その内に少し川から離れ杉林の中の道なります。杉林の中には大きな大きな岩が点在しています。

以前はこの林も川の中で上流部から流れて来たんだろうな~と麺法師さんと二人で話しながら・・・。







杉林が終わるとまた大地川に沿った道になります。このルートに架かる橋は

どれもしっかりと造られていて渓谷美を眺めながら安心して渡って行けます。











今回のルートは歩行時間もさることながら、この沢を何度も渡る橋で怖がりの

お嬢様・ヨウちゃんの二人は脱落するかもしれません。

山さんはどうやろか?」などと、いない人のうわさ話をしながら楽しく渡って行きます。










一ヵ所だけ古い橋が朽ちていてその橋を高巻くようにして登って行きます。

目線の下には小さな滝が連続しています。










今日の案内に「少しハードですが、次々と現れる滝が疲れを癒してくれます。」と書いたのを

「まだ滝は(大きな滝)現れんの?疲れを癒してくれるんやろ!」と今回もあっちゃんがプレッシャーを

掛けてきます。(笑)登山口から1Kmを過ぎてやっと最初の大滝の『機滝(ハタタキ)』が道の右手に

見え始めました。四国の滝では珍しくタテではなく機(ハタ)を織るようにヨコに広がる滝です。














機滝の次は『紅葉滝』です。

「あっちゃん!どうだ!」と言うと「癒される!」とあっちゃん。ワカメちゃんは事前に調べた時に見た

『玉簾』が楽しみ!と言っています。














滝を横目に見ながら更に沢沿いの道を登って行きます。












『紅葉滝』の次は『布引滝』です。この滝も珍しく岩肌をスライダーのように

流れている滝です。「滑り台のようやね~!」とメンバー一同。




布引滝から直ぐに道の脇にワカメちゃんのお目当ての『玉簾(たますだれ)』

大きな岩一面に張り付いた苔に水が雫のように流れ落ちるさまを玉簾に例えています。
















女性陣の二人は「可愛かったね~!」と声をそろえて言っています。

「どうですか、満足頂いていますか」と言うと「大満足!」という返事。(*´▽`*)

少し調子に乗って「まだ最後に千丈の滝が待っていますから、期待してくださいね。」と

軽々しくいってしまったのを後で後悔することになるとは・・・・。


その後も沢を右岸から左岸へ渡り、作業小屋の横を通り過ぎます。







朽ちかけた小屋の横には当時使われていたものなのかストーブらしく物が。





小屋を過ぎてもまだ沢沿いの道は続いて行きます。

滝の横の露岩の上をトラバースする場所には、滑りやすいので鎖が張られています。




沢沿いの涼し気な景色を見ながら歩いているのに、

湿度が高いせいか背中には汗をびっしりと掻いています。

樹林帯の中で陽に当たることもないのに度々スポーツ飲料を口にします。

鼻水は相変わらず止まらず、口呼吸だけはやっぱり息がきれます。











渓谷の両側は高く切り落ちその裾に長い年月をかけて育った木々。

一面の緑とその自然の奥深さに圧倒されため息ばかりがでてきます。

すると麺法師さんから「水の音がぜんぜん聞こえんね?」と。「ん?」

そう言えばこれだけの沢なのに水が全く流れていません。

その内に後ろの女性陣が「最後の滝は大丈夫?」と追い打ちをかけてきます。

さらにはセニョさんまでが、「水が流れてないね!」と。

先ほどからの背中の汗以外に冷や汗が流れてきました。(^_^;)

















先ほど自慢げに「最後の滝に期待してください!」なんて言わなければよかったと

後悔しながら、それでも一部の望みにかけながら登って行きます。千丈滝と書かれた案内板の辺りから

僅かですが水の音が聞こえ始めました。




するとどうでしょう!水量は少ないものの『千丈滝』がその雄姿?を見せてくれました。

高さは30mほどの滝ですが、その上部は何段にもなっていて更に滝が続いています。

振り返って女性陣に「如何ですか?」と先ほどとは打って変わって自慢げに!














滝壺から見上げると更に上に滝が見えています。この見えている滝が全部で千丈滝だと思っていたら

直ぐ上の滝が『中折れ滝』(20m)




そしてさらにうえの滝が『天流滝』(10m)だと後でわかりました。




千丈滝からは滝に沿って道が続いていて、この三つの滝を眺めながら登って行きます。

天流滝ではその上部から落ち口を眺めることもできます。





千丈滝からは登山道の足元が少し荒れ始め、急斜面もあって距離の割には時間がかかります。

危ない箇所にはロープもかけられています。










滝見が終わると話題は山頂の展望に移ります。見上げると北側からどんどんガスが流れてきています。

「山頂での展望は皆様の普段の行い次第ですから!」と一応断りを入れます。

ポジティブなワカメちゃんが「大丈夫、大丈夫」と励ましてくれます。







綴れ折れのが続いて行きますが尾根にはなかなか出ません。

すると上から男性4人組が降りてきました。

離合する間に「山頂の景色はどうでした?」と聞くと、あまりいい返事が返ってきません。

それでもワカメちゃんが「大丈夫、私晴れ女やから!」と明るく。














尾根道に出ると先ほどまでと比べて随分と傾斜が緩くなり、歩きやすくなりました。

樹林帯から左に折り返すと一気に視界が広がり山頂に着きました。

晴れ女のワカメちゃんのお陰か、日ごろの皆さんの行いのお陰か、雲の下に土居町の

市街地の景色が何とか広がっていました。










でも最初は見えなかった新居浜や、反対側の四国中央市や観音寺、

そして荘内半島までもどんどんと見え始めました。







さあ~それではお腹が減ったのでお昼にしましょう。








巻き寿司とミニのカップ蕎麦を食べるとお腹は満たされ大満足。でもなぜか急に足の指が

攣り始めました。慌てて体を動かしほぐします。一旦治まったのでゴロンと横になって深呼吸。

このままここで昼寝がしたい気分です。







六月のこの時期に山頂では吐く息が白く、じっとしていると少し肌寒くなってきました。

それでは『豊受山』まで歩きましよう。





尾根道を東に縦走します。しばらくするとすぐに南側が開けた大岩の展望台。

この法皇山系と豊郷ダムを挟んで山々が見渡せます。







やっぱり高所先端好きのあっちゃん!





赤星山山頂からは少しづつ下って行く尾根道です。道幅は狭いですが歩きやすい道です。

鹿害で痛々しい木々が点在しています。











セニョさんと二人で先行していると1251mの所で道を間違えまた違う展望台に出ました。







東にはこの稜線から北に飛び出した『豊受山』も見えます。




快適な尾根歩きでしたが途中で急に今度は太ももの裏が攣り始めました。こんな所が攣るのは

初めてです。下りでは治まるのに登り始めるとまた攣り始めます。いわゆるハムストリングが

攣っているのでしょうか?筋肉が大きいだけその痛みは半端ない痛さです。登りの途中で立ち止まり

痛みが治まるのを待って歩きます。







ピークから一旦下って登山口と豊受山との分岐に着くころには治まったのですが、

ここからの登りでまた攣ってしまったら困るので、豊受山は諦め、ここで荷物番をすることに。














道標には0.7kmと書いていますが、意外とアップダウンがあったようで結構時間が

かかってメンバーが戻って来ました。麺法師さんも足の爪が痛いといって先に戻って来ました。

分岐からは最初は緩やかな檜林の中の下りですが、段々と急な勾配になってきます。







麺法師さんの足が痛そうです。逆に私は下り坂は使う筋肉が違うのか全く攣る気配もなく

快調に下って行けます。







急な下りが終わると以前に一人で周回した時にも見かけた大岩が、林の中に鎮座しています。




檜林が終わると下の分岐までの距離の1/3。そこからさらに樹林帯の中の急な坂が続いています。

距離のかかれた道標とは別に意味不明な道標がクスと笑わせてくれ疲れた体を励ましてくれます。













最後は平らな石を重ねて階段状になった場所を降りると下の分岐につきます。

ここまで降りてくるとあと一息です。後ろからゆっくりと降りてくる麺法師さんを待ちます。











山の山頂近くは明るいのに深い谷あいはすでに薄暗くなってきています。麺法師さんを待つ間に

横の小滝でこのところ挑戦しているデジカメのマニュアルモードを使ってみたところ、

意外といい雰囲気の出来栄え。




気をよくして残りの滝でも同じように写してみたのですが、やはりコンデジの限界がでました。







滝を写しては先を歩くメンバーを追いかけを繰り返しているうちに、やっと登山口に着きました。










最後の橋を渡り終えた時には最近にない足の疲れが・・・・。

標高差1,100m・歩行距離10.5kmを9時間かけて歩きました。私は今回途中リタイヤしましたが

特に女性陣の二人は頑張りました。それもこれもこの皇子渓谷の渓谷美の素晴らしさのお陰です。

前回一人で歩いた時にも思ったのですが、次回はやはり紅葉の秋に、ぜひ訪れてみたいものです。