先週のシロヤシオはどうやら裏年のようで、どこの山でもあまりいい話は
聞こえてきませんでした。西門・稲叢山のシロヤシオもパッとせず
山頂付近のシャクナゲも早いのか遅かったのか判らず、ポツポツと咲いていた感じでした。
今週はそのシャクナゲを、ということで調べた結果まだ未踏の『カガマシ山』に
群生地があるという情報を入手。その東にある『橡尾山』も絡めて、さっそくFBで案内しました。
ところがよくよく調べてみると、新宮から登山口までの県道5号線が昨年の台風で道が崩れ
未だ復旧していないとの事。しかもその崩壊ヵ所から登山口までは片道7kmもあるらしい。
『危ない、あぶない!』うっかり出かけていたら・・・・・。という事で急遽予定を変更、
登山口までの林道が悪路ですが、たしか山頂近くにシャクナゲが群生している『白髪山』を
歩く事にしました。『物部の白髪山』は二年前にもWOCのメンバーと歩いた山ですが、
こちらの『奥白髪山』もメンバーは初めて歩く山です。
大豊から国道439号線を西へ。早明浦ダムの手前から県道264号線を北上し
いよいよ白髪林道に入って行きます。最初はコンクリートの道ですが、しばらくすると
ダートの道になります。路面自体はさほど悪くはないのですが、排水路が度々道を横断していて
その段差で何度も車の底を擦ってしまいます。標識では県道から7kmと書かれていた道を
麺法師さんは慎重に運転をしてくれました。
いつも車を停める登山口の前の辺りは、今日は整地の?工事をしている人が
いたので少し上にある小屋の前に車を停めました。9時30分スタートです。
登山口までの林道の悪路に比べて、登山道はとても整備された歩きやすい道です。
スタート直後ですが久しぶりの山さんも麺法師さんも快調に飛ばしていきます。
しばらく歩くと最初の小さな沢を右岸から左岸に渡ります。
他の山でよく見かける大雨で流された倒木もほとんどなくとてもきれいな沢です。
『セニョさん、危な~い!』・・・・・よかった水に落ちなくて!
最初の沢からしばらく登ると、今度は先ほどより少し幅のある沢を右岸に渡ります。
なかなか変化があって、セニョさんが好きそうな道です。
右岸に渡ったと思っていたら、さらに奥にまだ一筋沢があり、登山道は丁度中州のような
場所に続いています。麺法師さんも『向こうにも沢があるから中州ですね!』
『そうですね!でも屋台が見当たりませんね!』
途中で登山道から右手に大きな一枚岩。そこからは沢筋を赤テープを頼りに
少し登っていくようになります。シャクナゲの花も目立つようになってきました。
FBの案内には『自然豊かな登山道です!』と書いて、『根下がりヒノキ』の写真を載せて案内しました。
するとコメントで『自然豊かな!楽しみです。』 と あっちゃん がプレッシャーをかけてきました。
さらには車中で『あの根下がりヒノキが見られるんやね!』『私、それが見たくて参加したんやから!』
と追い打ちをかけてきました。(笑)
(次回の案内から、※あくまで個人的な感想です。と※写真はイメージですを加えます!)
『たぶん大丈夫だと思います!』と返事はしたものの、数年前に歩いた記憶は薄くなっています。
背中にあっちゃんの視線を感じながら登って行くと、
周りは次第に天然ヒノキとシャクナゲの森になり、それらしい雰囲気になってきました。
まずは左手に少し小ぶりの根下がりヒノキが!『ほら、奥様!』
さらに先に進むと道の右手にお目当ての・・・・!!
『奥様!これで満足していただけましたか?』
ルミちゃんとコアラさんも交えて5人が根の下に。
いかに高くそして広く根が持ち上がっているかが判ります。
『せっかくの空洞が、コアラさんが塞いで見えんやんか!』とルミちゃんから
コアラさんへ厳しい指導が入ります!(笑)
ここから山頂までは今度は寝(根)返りヒノキ?の倒木が目立ち始めます。
広葉樹の根に比べ、針葉樹の根は地表の浅いとことに横に広がるようです。
なおさら倒れることもなく根で立っている根下がりヒノキが不思議です。
(根下がりヒノキは、倒木の上に芽吹いたヒノキが倒木を覆うようにして根を張り、
やがて朽ち果てた倒木が風化してなくなることで、根下がりヒノキになるそうです)
その巨大なヒノキの根に、あっちゃんが後ろから襲われそうになっています。
『危ない、あっちゃん!』 しかし時すでに遅し、あっちゃんはヒノキに食べられてしまいました、とさ。
そしてシャクナゲの花もドンドン目につき始めます。
『頂上まで1km』の道標辺りから道の勾配は次第に緩くなってきますが、倒木がさらに目立ってきます。
密集したシャクナゲの木やヒノキの根の複雑な形が周りの景色をいつもと違った雰囲気に見せます。
まるで南の島のジャングルにでも迷いこんだような気がします。麺法師さんに、
『屋久島ってこんな感じですか?』と聞いてみると、二度ほど訪れた事がある麺法師さんが
『そうそう屋久島もこんな雰囲気やね!』と教えてくれました。
ひっくり返った何本ものヒノキの大木の横を過ぎると、もう少しで山頂です。
苔むした大岩が目立ち始め、ロープのかかった岩を乗り越えるといっぺんに
南側の眺望が広がります。山頂です!
さっそく高い所大好きなあっちゃんが一段下がった岩の先っちょに立ちます。
そして高い所が苦手な山さんは、いかにもへっぴり腰 です!
麺法師さんとルミちゃんも!
この岩から西側がきれいに白骨林が眺められます。
(以前に比べると周りの木々が成長したのか、あまり目立たなくなっています)
時間は11時過ぎ。ここから周回コースは眺望もないので、
少し早い時間ですがここでお昼にします。
お昼ご飯を食べた後は工石山への縦走路を歩き周回します。
道は山頂までの道と比べると少し荒れた感じになります。
しばらくは踏み跡と赤テープを頼りに歩いて行きます。
少し薄暗いシャクナゲの森から今度は明るい1344mのブナ広場に出ます。
まず最初はこれも根下がりなのか二股になった異形のブナの木。木肌を覆ったこぶが連なり
まるで大きな大きなゴーヤのように見えます。
そしてさらに先にはひときわ目立つ大きなブナ!
大きく枝を広げたくさんの葉をつけた姿は、『森の女王』と
言われているブナの所以のイメージそのものです。
一方でブナは成長するにしたがって根から毒素を出していくため、一定の範囲に一番元気な
ブナだけが生き残り、残りのブナは衰弱して枯れてしまうともいわれています。
違った意味でも『森の女王』かもしれません。 こ~わい!
ブナの広場を過ぎると今度はスズタケの道になります。三年前に歩いた時は
このスズタケをかき分けて歩いたような記憶があるのですが、今日はきれいに刈られていて
とても歩きやすい道になっていました。途中で南側に一ヵ所だけ眺望が広がっていますが
あとは背丈以上あるスズタケの道が続いていきます。
途中でもヒメシャラの大木やブナの大木が点在しています。
道は1336mのピークの手前から北東から北西へと方向を変え工石山への支尾根が続いています。
道は明瞭で下りの明るい尾根道はとても歩きやすい道です。この尾根にも様々な大木が道の両側に
そして道の中央にも点在しています。
一度だけ1302mのピークへの登りがあるだけで、あとは下りの尾根道です。
早や山頂から3kmも下ってきました。
相変わらず見ごたえのある立派なブナが・・・・。
山頂まではシャリバテだった山さんは復活して、良いペースで下って行きます。
鉄塔広場の手前では不思議な猪の罠がありました。どう見ても猪が中に入っても入り口が
閉まる仕組みになっていない箱罠です。ひょっとしたら餌の下にくくり罠が仕掛けて
あるのかもしれません!『試しに山さん、入ってみて!(笑い)』
予定では2時間の所を1時間30分で鉄塔広場に到着しました。
広場から林道へ降りる道が少し判り辛いので、ここで後続を待ちます。
全員が揃ったところで、林道への急坂を下ります。林道へ降りたち。ここから登山口までは
おしゃべりタイムです。
ブナの生育する場所は土壌が豊かなのか、ここまでの尾根道はとても柔らかい
歩きやすい道でした。いつもは下りが苦手なコアラさんも、『すごく歩きやすかった!』と
言っています。そのギャップがあってか、硬い林道の道がいつも以上に足に堪えます。
登山口まで戻りまた悪路の林道を下って行きます。往路でも一度だけ全員が車を降りた場所で
帰りも車から降りて通過します。でもその後何度かはやはり底を擦ってしまいました。
なんとか県道まで出て直ぐ近くにある白髪山ふれあいの村で今日のコーヒータイムです。
広場から河原に降りると透明度バツグンの汐見川の水が流れていました。
最近川を見るとデジカメで上手に撮れないか挑戦してみるのですが、マニュアルモードで
シャッタースピードと絞りを調節してみても、思うようには撮れません。
やはりコンデジの限界ですね。
今が盛りの新緑の中、せせらぎの音を聞きながら、暑くもなく寒くもなく
のんびりとした時間を過ごします。
ほとんど見ることのなくなった天然ヒノキにブナの大木。そしてシャクナゲと清々しい沢。
登山口までのあの悪路さえなければ、この奥白髪山も年に一度は歩いてみたい
とても自然豊かないい山でした。車を出して頂いた麺法師さん、ありがとうございました!
聞こえてきませんでした。西門・稲叢山のシロヤシオもパッとせず
山頂付近のシャクナゲも早いのか遅かったのか判らず、ポツポツと咲いていた感じでした。
今週はそのシャクナゲを、ということで調べた結果まだ未踏の『カガマシ山』に
群生地があるという情報を入手。その東にある『橡尾山』も絡めて、さっそくFBで案内しました。
ところがよくよく調べてみると、新宮から登山口までの県道5号線が昨年の台風で道が崩れ
未だ復旧していないとの事。しかもその崩壊ヵ所から登山口までは片道7kmもあるらしい。
『危ない、あぶない!』うっかり出かけていたら・・・・・。という事で急遽予定を変更、
登山口までの林道が悪路ですが、たしか山頂近くにシャクナゲが群生している『白髪山』を
歩く事にしました。『物部の白髪山』は二年前にもWOCのメンバーと歩いた山ですが、
こちらの『奥白髪山』もメンバーは初めて歩く山です。
大豊から国道439号線を西へ。早明浦ダムの手前から県道264号線を北上し
いよいよ白髪林道に入って行きます。最初はコンクリートの道ですが、しばらくすると
ダートの道になります。路面自体はさほど悪くはないのですが、排水路が度々道を横断していて
その段差で何度も車の底を擦ってしまいます。標識では県道から7kmと書かれていた道を
麺法師さんは慎重に運転をしてくれました。
いつも車を停める登山口の前の辺りは、今日は整地の?工事をしている人が
いたので少し上にある小屋の前に車を停めました。9時30分スタートです。
登山口までの林道の悪路に比べて、登山道はとても整備された歩きやすい道です。
スタート直後ですが久しぶりの山さんも麺法師さんも快調に飛ばしていきます。
しばらく歩くと最初の小さな沢を右岸から左岸に渡ります。
他の山でよく見かける大雨で流された倒木もほとんどなくとてもきれいな沢です。
『セニョさん、危な~い!』・・・・・よかった水に落ちなくて!
最初の沢からしばらく登ると、今度は先ほどより少し幅のある沢を右岸に渡ります。
なかなか変化があって、セニョさんが好きそうな道です。
右岸に渡ったと思っていたら、さらに奥にまだ一筋沢があり、登山道は丁度中州のような
場所に続いています。麺法師さんも『向こうにも沢があるから中州ですね!』
『そうですね!でも屋台が見当たりませんね!』
途中で登山道から右手に大きな一枚岩。そこからは沢筋を赤テープを頼りに
少し登っていくようになります。シャクナゲの花も目立つようになってきました。
FBの案内には『自然豊かな登山道です!』と書いて、『根下がりヒノキ』の写真を載せて案内しました。
するとコメントで『自然豊かな!楽しみです。』 と あっちゃん がプレッシャーをかけてきました。
さらには車中で『あの根下がりヒノキが見られるんやね!』『私、それが見たくて参加したんやから!』
と追い打ちをかけてきました。(笑)
(次回の案内から、※あくまで個人的な感想です。と※写真はイメージですを加えます!)
『たぶん大丈夫だと思います!』と返事はしたものの、数年前に歩いた記憶は薄くなっています。
背中にあっちゃんの視線を感じながら登って行くと、
周りは次第に天然ヒノキとシャクナゲの森になり、それらしい雰囲気になってきました。
まずは左手に少し小ぶりの根下がりヒノキが!『ほら、奥様!』
さらに先に進むと道の右手にお目当ての・・・・!!
『奥様!これで満足していただけましたか?』
ルミちゃんとコアラさんも交えて5人が根の下に。
いかに高くそして広く根が持ち上がっているかが判ります。
『せっかくの空洞が、コアラさんが塞いで見えんやんか!』とルミちゃんから
コアラさんへ厳しい指導が入ります!(笑)
ここから山頂までは今度は寝(根)返りヒノキ?の倒木が目立ち始めます。
広葉樹の根に比べ、針葉樹の根は地表の浅いとことに横に広がるようです。
なおさら倒れることもなく根で立っている根下がりヒノキが不思議です。
(根下がりヒノキは、倒木の上に芽吹いたヒノキが倒木を覆うようにして根を張り、
やがて朽ち果てた倒木が風化してなくなることで、根下がりヒノキになるそうです)
その巨大なヒノキの根に、あっちゃんが後ろから襲われそうになっています。
『危ない、あっちゃん!』 しかし時すでに遅し、あっちゃんはヒノキに食べられてしまいました、とさ。
そしてシャクナゲの花もドンドン目につき始めます。
『頂上まで1km』の道標辺りから道の勾配は次第に緩くなってきますが、倒木がさらに目立ってきます。
密集したシャクナゲの木やヒノキの根の複雑な形が周りの景色をいつもと違った雰囲気に見せます。
まるで南の島のジャングルにでも迷いこんだような気がします。麺法師さんに、
『屋久島ってこんな感じですか?』と聞いてみると、二度ほど訪れた事がある麺法師さんが
『そうそう屋久島もこんな雰囲気やね!』と教えてくれました。
ひっくり返った何本ものヒノキの大木の横を過ぎると、もう少しで山頂です。
苔むした大岩が目立ち始め、ロープのかかった岩を乗り越えるといっぺんに
南側の眺望が広がります。山頂です!
さっそく高い所大好きなあっちゃんが一段下がった岩の先っちょに立ちます。
そして高い所が苦手な山さんは、いかにもへっぴり腰 です!
麺法師さんとルミちゃんも!
この岩から西側がきれいに白骨林が眺められます。
(以前に比べると周りの木々が成長したのか、あまり目立たなくなっています)
時間は11時過ぎ。ここから周回コースは眺望もないので、
少し早い時間ですがここでお昼にします。
お昼ご飯を食べた後は工石山への縦走路を歩き周回します。
道は山頂までの道と比べると少し荒れた感じになります。
しばらくは踏み跡と赤テープを頼りに歩いて行きます。
少し薄暗いシャクナゲの森から今度は明るい1344mのブナ広場に出ます。
まず最初はこれも根下がりなのか二股になった異形のブナの木。木肌を覆ったこぶが連なり
まるで大きな大きなゴーヤのように見えます。
そしてさらに先にはひときわ目立つ大きなブナ!
大きく枝を広げたくさんの葉をつけた姿は、『森の女王』と
言われているブナの所以のイメージそのものです。
一方でブナは成長するにしたがって根から毒素を出していくため、一定の範囲に一番元気な
ブナだけが生き残り、残りのブナは衰弱して枯れてしまうともいわれています。
違った意味でも『森の女王』かもしれません。 こ~わい!
ブナの広場を過ぎると今度はスズタケの道になります。三年前に歩いた時は
このスズタケをかき分けて歩いたような記憶があるのですが、今日はきれいに刈られていて
とても歩きやすい道になっていました。途中で南側に一ヵ所だけ眺望が広がっていますが
あとは背丈以上あるスズタケの道が続いていきます。
途中でもヒメシャラの大木やブナの大木が点在しています。
道は1336mのピークの手前から北東から北西へと方向を変え工石山への支尾根が続いています。
道は明瞭で下りの明るい尾根道はとても歩きやすい道です。この尾根にも様々な大木が道の両側に
そして道の中央にも点在しています。
一度だけ1302mのピークへの登りがあるだけで、あとは下りの尾根道です。
早や山頂から3kmも下ってきました。
相変わらず見ごたえのある立派なブナが・・・・。
山頂まではシャリバテだった山さんは復活して、良いペースで下って行きます。
鉄塔広場の手前では不思議な猪の罠がありました。どう見ても猪が中に入っても入り口が
閉まる仕組みになっていない箱罠です。ひょっとしたら餌の下にくくり罠が仕掛けて
あるのかもしれません!『試しに山さん、入ってみて!(笑い)』
予定では2時間の所を1時間30分で鉄塔広場に到着しました。
広場から林道へ降りる道が少し判り辛いので、ここで後続を待ちます。
全員が揃ったところで、林道への急坂を下ります。林道へ降りたち。ここから登山口までは
おしゃべりタイムです。
ブナの生育する場所は土壌が豊かなのか、ここまでの尾根道はとても柔らかい
歩きやすい道でした。いつもは下りが苦手なコアラさんも、『すごく歩きやすかった!』と
言っています。そのギャップがあってか、硬い林道の道がいつも以上に足に堪えます。
登山口まで戻りまた悪路の林道を下って行きます。往路でも一度だけ全員が車を降りた場所で
帰りも車から降りて通過します。でもその後何度かはやはり底を擦ってしまいました。
なんとか県道まで出て直ぐ近くにある白髪山ふれあいの村で今日のコーヒータイムです。
広場から河原に降りると透明度バツグンの汐見川の水が流れていました。
最近川を見るとデジカメで上手に撮れないか挑戦してみるのですが、マニュアルモードで
シャッタースピードと絞りを調節してみても、思うようには撮れません。
やはりコンデジの限界ですね。
今が盛りの新緑の中、せせらぎの音を聞きながら、暑くもなく寒くもなく
のんびりとした時間を過ごします。
ほとんど見ることのなくなった天然ヒノキにブナの大木。そしてシャクナゲと清々しい沢。
登山口までのあの悪路さえなければ、この奥白髪山も年に一度は歩いてみたい
とても自然豊かないい山でした。車を出して頂いた麺法師さん、ありがとうございました!