11月末に予定していた
和気アルプスは、松茸が採れる期間は入山禁止になる山です。
例年だと11月15日以降が入山解禁となるのですが、今年はどうやらその期間が延びているらしいというので、
無難なところで12月に入っての今日、出かけてきました。
今日は久しぶりに10名の参加となり、車2台に分かれて和気町へと向かいます。
途中の吉備SAで合流。先に着いた坂出組の
やっさんとゆかりんと私は少し時間待ち。
外にあったマスカットのイルミネーションのオブジェでゆかりんが写真撮影をしています。
中で待っていた私を呼び出して『KAZSHIさんも写真を撮りましょうよ!』と誘います。
何食わぬ顔で『やっさんと二人で座って!』と言うのでベンチに腰掛けてポーズをとり写真を撮った後、立ち上がると
朝露で濡れたベンチでお尻が濡れてしまいました。やかりんが笑い転げています。『ゆかりん、騙したな~!』
丸亀組が到着して2台で和気町に向かいます。岡山市内を抜け山間部に入ると周りは濃い霧に包まれています。
少し不安な気持ちで車を走らせ和気町に到着しました。
JR和気駅に併設された駐車場は一日停めても100円という格安の駐車料金です。
駅前から吉井川の支流の金剛川を渡り、まずは
和気富士を目指しますが、
周りはやはり霧の中。直ぐ近くに見えるはずの和気富士も裾野しか見えません。 (~_~;)
商店街の中を歩き道標に従って
和気富士健康づくりの道へと入って行きます。
落ち葉の積もる山道からは直ぐに
最上稲荷の小さな社殿に着きます。その横から登山道が始まります。
和気富士は標高172mほどの低い山ですが、なかなかの急登が続いて行きます。
途中で上から下りて来る女性とすれ違いました。『丸亀から来ました!』と言うと、
『いい山ですから楽しんできてください。』と声を掛けてくれました。
羊歯の中の階段を登って行くと、次第に視界が広がってきました。途中の大岩からは
眼下に和気町の街並みが霧の中に薄っすらと見えています。
和気富士山頂には四等三角点と小さな祠がありました。まずは
セニョさんが恒例のバンザイ!
三角点マニアのセニョさん、先ずは一つ目の『ポケモン、ゲットだぜ!』
平らな大岩の上で記念撮影をした後、縦走路へと向かいます。まだまだ皆さん余裕です。
山頂から直ぐに急な下り坂。鞍部になると落ち葉の積もる道となり、またすぐに急登が始まります。
小刻みにアップダウンを繰り返しますが、登りも下りも距離が短いのでそれほど苦にはなりません。
尾根筋に岩肌が現れると眺望が開けてきますが、まだまだ霧が晴れてはくれません。
麓の街並みにも霧がかかり、その奥に墨絵のように薄く山並みが見えるだけです。
その霧をバックに
『天空のやっさん!』
また一旦下り登って行くと
観音山です。先ほどまでの岩肌の尾根から花崗土の道へと変わり
何やら麓から荷揚げ用のレールが続いています?
地肌の現れた斜面には等間隔に煉瓦で積まれた四角いエントツを短くしたようなものが並んでいます。
皆さん『なんやろね~?』と言うので、『多分ここで文字焼きをする会場みたいですよ!』と。
調べてみると毎年8月16日、京都の大文字焼きに合わせてこの観音寺山に『和』の文字の山文字が点火され、
河川敷では屋台も出て、町内の一大イベントになっているとの事でした。
観音山から次に目指すは
岩山。背の低い羊歯の道から164mのピークを過ぎると、
次第に道は名前の通り岩肌が現れ始めます。
岩尾根からは今度は尾根から東の眺望が広がり始めました。今日の周回する山々が見渡せます。
まだまだ先は長いぞ!
岩山で水分補給の小休止。
尾根の東にも西にも山裾にはまだ紅葉が残っています。
道は岩山を過ぎると里山らしい羊歯の道になります。
この縦走路には三角点以外のピークに地元の方がそれぞれ名前を付けています。
和気拭富士・観音山・岩山に続いて
前ノ峰でバンザイするセニョさんと
それを写す
麺法師さんも数が多いので、そろそろ飽きてきています。
今まで北に続いていた尾根道が東に振って明瞭な道が続いています。
次に目指すは>、
穂高岳ではなく遠慮気味に名前を付けた
穂高山。
道の途中からは二つ目の三角点の
竜王山の荒々しい岩肌が望めます。
その岩肌は稜線を支えるように切り立った急峻な岩壁の
バットレスと名付けられています。
穂高山も名前の通りの岩山です。この辺りからアルペンルートの雰囲気が漂ってきました?。
穂高山を過ぎ竜王山の分岐からは皆さんザックを置いてアタック開始です。
分岐から見た竜王山の稜線も急登が続いているのが見えます。
麺法師さんと『厳しいアタックになりそうやな~』と言いながら下って行きます。
ただこの急登も息を切らせながらも、距離が短く思ったより早く山頂に到着しました。
写真を撮った後はタッチandゴーで折り返し分岐へと戻って行きます。
分岐からはまだまだ稜線が続いています。一番奥に山頂近くが紅葉している
神ノ上山が待っています。
『まだ随分と先やな~!』
分岐からは『え~まだ下るん?』と愚痴がでながらどんどん下って行きます。
途中の岩場で下りな苦手な
コアラさんに
あっちゃんが『大丈夫?』と声を掛けると
『足が長いから大丈夫!』と返事が返ってきましたが、どう見ても・・・・・・?
鞍部には
キレット底の名札。通常キレットは鞍部がさらに深くV字に切れ落ちた
場所をさし、岩稜の危険な難所をいいますが、たしかに岩稜ではないものの、それ位一気に下って行きました。
名札に書いている通り登り返しが始まります。先頭を歩く麺法師さんのペースも次第に落ちてきました。
岩肌から落ち葉道と変化のある道を登って行きます。
274mのピークを過ぎると道の傾斜も緩やかになり始めます。
神ノ上山山頂直下は地形図の等高線の間隔も広くなり、今までになくゆっくりと歩けます。
道標に従って左に回り込むようにして登ると山頂に着きました。
先行して到着したメンバーがベンチに腰を降ろしていると、何やら下の方から声が聞こえてきます。
どうやらこの時数カ月ぶりに参加した
IRIBITOさんの太ももが攣って難儀をしていたようです。
神ノ上山山頂は平らな広場になっていて、北と南の眺望が開けています。
コアラさんが前回からガスコンロでお湯を沸かそうとしてくれていますが、
その時に格安で買った自慢のコンロに火をつけた途端に周辺がガス臭くなり、
ルリちゃんが『前回ガス臭かったので信用できん!』と言っています。
お昼ご飯を食べた後は下るだけ。復調した麺法師さんを先頭に下って行きます。
乾いた花崗土の下り坂は滑りやすく、注意しながら歩きます。
途中にある
鷲ノ巣展望台と書かれた岩場は別名
白神様とも呼ばれ、
麓から見ると白い岩肌を望むことができます。ここからは神ノ上山から南東に続く奇岩の岩肌が見えます。
『まるで寒霞渓やね!』と麺法師さんと。
チンネ(尖峰群)へは一枚岩で急勾配のスラブが続いています。
手前の巨大な岩壁の鷲ノ巣と共にクライミングの人たちのルートになっているそうです。
展望台からも麓や今日歩いてきた稜線を見渡せる、眺望のいい尾根道が続いています。
途中の分岐から
山の学校方面へと下ります。七曲と書かれた札の通り
右に左に折れながら急坂を下って行きます。
山の学校からは傾斜もほとんどない楽な森の中の道になります。
早速、ゆかりんの賑やかなおしゃべり声が聞こえてきます。
森の中を抜けると高い猪避けの柵。香川の里山や田畑に見られる同じような柵です。
里に猪が下りて来たり、農作物を荒らさないようにと、どこにでも見られるようになった柵。
メス猪達?が柵から出られないと騒いでいます。
先ほどから先を急いでいた
やまじいは、どうやらトイレを探していたようです。
『そんなん、さっきの山の中でどこでもできたのに!』
中学校の横を過ぎ県道に出ると、さっそくホームセンターを見つけて、コアラさんと『ちょっと行ってきます!』
後ろから来た女性陣に『二人はトイレに行きました!』『たぶん切れが悪いから時間がかかると思います!』
と言って先に橋を渡ります。追いついてきたコアラさんが『やまじいさんとは絶対パートナーは組まん!』と言ってます。
どうやら橋の横で手を振っているメンバーが目につかず、『みんながおらんようになった!』と騒いでいたとの事。
でもねコアラさん。いつもはそれはコアラさんの役ですよ!
和気駅の駐車場に着くまで、怪しかった空も雨も降らずに何とか持ってくれました。
何度も何度もアップダウンを繰り返した今回のコース。9.5kmを5時間30分。
至るところで麓の街並みや稜線を見渡せる、とても楽しいコースでした。
今日の霧の掛った幻想的な風景も良かったのですが、晴れた秋の日にまた訪れてみたい和気アルプスでした。
距離は参考になりませんが
今日のルートの3Dトラックです。
地形図のトラックです。