暑い暑い夏もそろそろ終わり、山は秋の様子。
エントツ山さんの掲示板を見ていると、皆さん北アルプスや東北、
北海道まで遠征をして、この夏を満喫している。
水曜登山会のメンバーも火曜日から2泊3日で谷川岳に遠征に出掛けた。
まだまだ現役(現役の方もいいますが)の私にとっては、なかなか連休が取りにくく
掲示板に次つぎとアップされていくきれいな写真を横目で見ながら、指をくわえている
寂しい毎日が続いていました。
ただ余りにも皆さん楽しそうに歩いていて羨ましいので、
何とか無理やりにでもアルプスの山を歩けないもんかと思い、前々から浮かんでいた
計画を実行してみることにしました。
まずは仕事を終えて帰宅した後、そのまま車で菅の台まで走り駐車場で仮眠をとり、朝一番
ロープウェイで一気に千畳敷まで上がり、木曽駒ケ岳まで往復4時間。その後駐車場まで
戻って、その日の内に帰宅するという弾丸ツアー。これなら2日間休むことなくアルプスを
歩ける!山を満喫という雰囲気ではないけれども、取り合えず今年は・・・・これで我慢。
このツアーの問題は山歩きそのものではなく、片道6時間の車の移動での睡魔との戦いと、
仮眠を自家用車のコンパクトカーのフィットでできるかどうかが鍵でした。
木曜日の夜、仕事を早めに切り上げて帰宅して自宅をスタート。高速を順調にと言いたいところですが
ナビの設定を間違えたのか、インターチェンジの度に一般道へと案内しようとするので、
途中で案内をストップして3時間余り走って大津サービスエリアで食事をとった後、再設定。
自宅から6時間強で菅の台駐車場に到着しました。
駐車場にはすでに100台以上の車が泊っていました。この駐車場ですでに高度は850mほどなので
車を降りるとひんやりとします。空を見上げると満天の星空。
途中のコンビニで買ったビールとハイボールをグビッと飲んで、やはり少し狭いフィットの後ろで
横になりますが、これがなかなか寝付けない。久しぶりの遠征で興奮しているのもあるのですが、
道中の眠気覚ましのコーヒー2杯が効いているのか、はたまたフラットになっている後部座席が
微妙に傾いていたり背もたれのフレームが当たって居心地が悪かったりで、そうこうしている内に
駐車場に次々と車が入ってきて周りがざわつき始めました。時刻は5時前、
少し空が明るくなり始めましたが、今日のバスの始発は6時15分のはずなのに。
しばらくたってトイレに向かうとすでにバス待ちの行列ができているじゃないですか。
慌てて山服に着替えて、まずはチケット売り場の列に並びました。
しらび平までのバスとロープウェイの往復で3,900円のチケットを買った後に
次はバス待ちの列に並びます。グループとか二人できている人たちは、チケットとバス待ちの列を
別れて並べるので効率的ですが、一人では時間がかかります。
バスは臨時便が出て6時前から次々と運行し始めました。5便目くらいのバスに乗れ、
30分ほどでしらび平に着きました。そこからロープウェイで7分30秒で900mを
一気に上がって千畳敷に到着。山上駅を降りると、写真でずっと見てきた千畳敷カールが
目の前にど~んと広がりました。
「これこれ!」この景色が見たかったんだ!
反対側には駒ヶ根市内の上に雲海が広がり、その向こうには南アルプスの峰々が続いています。
南から北まで長く続く稜線の間から、富士山が頭を覗かせています。
駅舎や千畳敷ホテルの周りには、登山者だけでなく、大きな一眼レフカメラと三脚を抱えた人、
そして観光客の人たちですでに賑わっています。
まずは遊歩道を歩いて剣ケ池へと向かいます。色づいたナナカマドの赤や黄色がカールの
雄大な景色をより一層きれいに仕上げています。
剣ケ池の周りでも、三脚を立てて熱心に写真を撮る人たちの姿が大勢見られました。
その横のベンチで腰を下ろしてこの景色をのんびりと楽しんでいる観光客の姿も・・・・。
ここまでの間も、池の横でも度々写真を撮るので、なかなか時間がかかります。
池の横を通り次に「八丁坂」を通って、「乗越浄土」へと登っていきます。
「八丁坂」の分岐からは遊歩道が終わり、登山道となるのですが足元は結構岩がゴロゴロしていて
歩きにくく、あまけに睡眠不足のせい(ほとんど寝ていません)なのか、いつになく足が進みません。
それでも少しづつ進んで行くと、「乗越浄土」の両側の岩肌が近づいてきます。
振り返ると千畳敷カールがきれいに見下ろせます。
ハイ松が現れしばらく歩くと「乗越浄土」に着きました。
東に「伊那前岳」、南には岩稜の「宝剣岳」、そして「中岳」、「木曽駒ケ岳」へと稜線が続いています。
一気に広がった周りの景色を眺めながら腰を下ろして水分補給で一息入れ、
次に木曽駒ケ岳を目指します。
宝剣山荘の横を通って、まずは中岳へと歩いていきます。
足元は相変わらず石がゴロゴロしていますが、傾斜もゆるくのんびりと歩いて行けます。
中岳山頂は割と広く隔てるものがないので風が強く、先ほどまでの登りで掻いた汗で
少し肌寒くなってきました。
北には木曽駒ケ岳。そして山頂から続く稜線の向こうには「御嶽山」。
「宝剣岳」から「空木岳」へと続く中央アルプスの稜線もきれいに見渡せます。
「伊那前岳」の北側の斜面の色づきもなかなかのもんです。
「中岳」からの下りは先程の登りよりも大きな石がゴロゴロしていて、少し注意が必要ですが
一旦鞍部まで降りて木曽駒ケ岳への登りを詰めると「木曽駒ケ岳」山頂です。
すでに大勢の人たちが腰を下ろして休んでいます。まずは「駒ケ岳神社」にお参りをして
ここでもぐるっと山頂を歩いて、見渡す限りの山々の景色を楽しみます。
遠くに北アルプス、そしてすぐ近くに南アルプスの山々。山の特定はできないけれども
時間ができれば色々と登りたい山ばかりです。「あ~やっぱりアルプスはいいな~」とシミジミ実感。
ここでも一息入れて先程の道を戻って行きます。
往路はそうでもなかったのですが、そろそろ登ってくる人が多くなり、
狭い道幅のところで度々立ち止まっている時間が長くなり始めました。
宝剣山荘まで戻ると、「宝剣岳」への道の途中でザックを置いて山頂を目指します。
途中までの登山道が次第に岩肌の道へと変わっていきます。
ハイ松の向こうには先程まで見たとのとは違った雰囲気の「伊那前岳」が見下ろせます。
反対側には「滑川」の源流域が見えます。
このあたりからいよいよ岩稜を登っていきます。所々鎖が掛かっていてそれほど危なくないのですが、
なれない人が前にいたりすると時間がかかります。
足がかりもよく高度感もさほどでもないのですが、以前は高いところも全然平気だったのが
最近は岩の端に立ったりするとなぜかゾクッとします。年をとったということでしょうか?
最後の岩を回り込むと、猫の額ほどの「宝剣岳」山頂です。
山頂には尖った巨石が鎮座しています・・・・・。ところがその巨石に運動靴のおじいさんが
登ろうとしているではありませんが! それを見ただけでまた体がゾクッと!
ここからも360度の景色が広がっていました。
下りは慎重に・・・・・と思っていたら、鎖の横歩きにへっぴり腰の若者の後ろを
先程のおじいさんと、さらにおばあさんがスイスイと歩いていくではありませんか!
人は見かけによらずです。
「乗越浄土」まで戻るとあとは下りだけです。本当はもっとゆっくりしたかったのですが、
今日のこの人出だと下りのロープウェイの待ち時間がとんでもないことになるらしいので、
(最高3~4時間待ちの日もあるそうです)後ろ髪を引かれる思いで下っていきます。
「八丁坂」もまだまだ登ってくる人と下っていく人の離合で、思ったより時間がかかります。
「八丁坂」の分岐から今度は「駒ケ岳神社」への遊歩道を歩いて行くと
すれ違うのはほとんど観光の人達ばかり。歩きながら振り返っては最後の「千畳敷カール」を
目に焼き付けます。
今年の色づきは最盛期の年に比べると、少し薄いような気がしますが
気軽にロープウェイで2,612mまで来られて、これだけの景色が見られる場所は
国内ではなかなかない貴重な場所です。
早めに下ってきたお陰でロープウェイも菅の台までのバスも、ほとんど待ち時間もなく乗れ
駐車場からすぐ上にある「こまくさの湯」で食事と温泉に浸かりました。
残りの長距離運転も意外に眠気が来ることもなく(本当は一瞬だけ危ない時間帯がありましたが)、
無事自宅に着くことができました。前々から漠然と考えていた弾丸ツアーでしたが、
秋の最高のこの時期に最高の天気と景色を見ることができ、次の弾丸ツアーはどこにと意欲が
沸いてきましたが、やっぱり本来ならもっとゆっくり山歩きがしたいと思った次第です。
エントツ山さんの掲示板を見ていると、皆さん北アルプスや東北、
北海道まで遠征をして、この夏を満喫している。
水曜登山会のメンバーも火曜日から2泊3日で谷川岳に遠征に出掛けた。
まだまだ現役(現役の方もいいますが)の私にとっては、なかなか連休が取りにくく
掲示板に次つぎとアップされていくきれいな写真を横目で見ながら、指をくわえている
寂しい毎日が続いていました。
ただ余りにも皆さん楽しそうに歩いていて羨ましいので、
何とか無理やりにでもアルプスの山を歩けないもんかと思い、前々から浮かんでいた
計画を実行してみることにしました。
まずは仕事を終えて帰宅した後、そのまま車で菅の台まで走り駐車場で仮眠をとり、朝一番
ロープウェイで一気に千畳敷まで上がり、木曽駒ケ岳まで往復4時間。その後駐車場まで
戻って、その日の内に帰宅するという弾丸ツアー。これなら2日間休むことなくアルプスを
歩ける!山を満喫という雰囲気ではないけれども、取り合えず今年は・・・・これで我慢。
このツアーの問題は山歩きそのものではなく、片道6時間の車の移動での睡魔との戦いと、
仮眠を自家用車のコンパクトカーのフィットでできるかどうかが鍵でした。
木曜日の夜、仕事を早めに切り上げて帰宅して自宅をスタート。高速を順調にと言いたいところですが
ナビの設定を間違えたのか、インターチェンジの度に一般道へと案内しようとするので、
途中で案内をストップして3時間余り走って大津サービスエリアで食事をとった後、再設定。
自宅から6時間強で菅の台駐車場に到着しました。
駐車場にはすでに100台以上の車が泊っていました。この駐車場ですでに高度は850mほどなので
車を降りるとひんやりとします。空を見上げると満天の星空。
途中のコンビニで買ったビールとハイボールをグビッと飲んで、やはり少し狭いフィットの後ろで
横になりますが、これがなかなか寝付けない。久しぶりの遠征で興奮しているのもあるのですが、
道中の眠気覚ましのコーヒー2杯が効いているのか、はたまたフラットになっている後部座席が
微妙に傾いていたり背もたれのフレームが当たって居心地が悪かったりで、そうこうしている内に
駐車場に次々と車が入ってきて周りがざわつき始めました。時刻は5時前、
少し空が明るくなり始めましたが、今日のバスの始発は6時15分のはずなのに。
しばらくたってトイレに向かうとすでにバス待ちの行列ができているじゃないですか。
慌てて山服に着替えて、まずはチケット売り場の列に並びました。
しらび平までのバスとロープウェイの往復で3,900円のチケットを買った後に
次はバス待ちの列に並びます。グループとか二人できている人たちは、チケットとバス待ちの列を
別れて並べるので効率的ですが、一人では時間がかかります。
バスは臨時便が出て6時前から次々と運行し始めました。5便目くらいのバスに乗れ、
30分ほどでしらび平に着きました。そこからロープウェイで7分30秒で900mを
一気に上がって千畳敷に到着。山上駅を降りると、写真でずっと見てきた千畳敷カールが
目の前にど~んと広がりました。
「これこれ!」この景色が見たかったんだ!
反対側には駒ヶ根市内の上に雲海が広がり、その向こうには南アルプスの峰々が続いています。
南から北まで長く続く稜線の間から、富士山が頭を覗かせています。
駅舎や千畳敷ホテルの周りには、登山者だけでなく、大きな一眼レフカメラと三脚を抱えた人、
そして観光客の人たちですでに賑わっています。
まずは遊歩道を歩いて剣ケ池へと向かいます。色づいたナナカマドの赤や黄色がカールの
雄大な景色をより一層きれいに仕上げています。
剣ケ池の周りでも、三脚を立てて熱心に写真を撮る人たちの姿が大勢見られました。
その横のベンチで腰を下ろしてこの景色をのんびりと楽しんでいる観光客の姿も・・・・。
ここまでの間も、池の横でも度々写真を撮るので、なかなか時間がかかります。
池の横を通り次に「八丁坂」を通って、「乗越浄土」へと登っていきます。
「八丁坂」の分岐からは遊歩道が終わり、登山道となるのですが足元は結構岩がゴロゴロしていて
歩きにくく、あまけに睡眠不足のせい(ほとんど寝ていません)なのか、いつになく足が進みません。
それでも少しづつ進んで行くと、「乗越浄土」の両側の岩肌が近づいてきます。
振り返ると千畳敷カールがきれいに見下ろせます。
ハイ松が現れしばらく歩くと「乗越浄土」に着きました。
東に「伊那前岳」、南には岩稜の「宝剣岳」、そして「中岳」、「木曽駒ケ岳」へと稜線が続いています。
一気に広がった周りの景色を眺めながら腰を下ろして水分補給で一息入れ、
次に木曽駒ケ岳を目指します。
宝剣山荘の横を通って、まずは中岳へと歩いていきます。
足元は相変わらず石がゴロゴロしていますが、傾斜もゆるくのんびりと歩いて行けます。
中岳山頂は割と広く隔てるものがないので風が強く、先ほどまでの登りで掻いた汗で
少し肌寒くなってきました。
北には木曽駒ケ岳。そして山頂から続く稜線の向こうには「御嶽山」。
「宝剣岳」から「空木岳」へと続く中央アルプスの稜線もきれいに見渡せます。
「伊那前岳」の北側の斜面の色づきもなかなかのもんです。
「中岳」からの下りは先程の登りよりも大きな石がゴロゴロしていて、少し注意が必要ですが
一旦鞍部まで降りて木曽駒ケ岳への登りを詰めると「木曽駒ケ岳」山頂です。
すでに大勢の人たちが腰を下ろして休んでいます。まずは「駒ケ岳神社」にお参りをして
ここでもぐるっと山頂を歩いて、見渡す限りの山々の景色を楽しみます。
遠くに北アルプス、そしてすぐ近くに南アルプスの山々。山の特定はできないけれども
時間ができれば色々と登りたい山ばかりです。「あ~やっぱりアルプスはいいな~」とシミジミ実感。
ここでも一息入れて先程の道を戻って行きます。
往路はそうでもなかったのですが、そろそろ登ってくる人が多くなり、
狭い道幅のところで度々立ち止まっている時間が長くなり始めました。
宝剣山荘まで戻ると、「宝剣岳」への道の途中でザックを置いて山頂を目指します。
途中までの登山道が次第に岩肌の道へと変わっていきます。
ハイ松の向こうには先程まで見たとのとは違った雰囲気の「伊那前岳」が見下ろせます。
反対側には「滑川」の源流域が見えます。
このあたりからいよいよ岩稜を登っていきます。所々鎖が掛かっていてそれほど危なくないのですが、
なれない人が前にいたりすると時間がかかります。
足がかりもよく高度感もさほどでもないのですが、以前は高いところも全然平気だったのが
最近は岩の端に立ったりするとなぜかゾクッとします。年をとったということでしょうか?
最後の岩を回り込むと、猫の額ほどの「宝剣岳」山頂です。
山頂には尖った巨石が鎮座しています・・・・・。ところがその巨石に運動靴のおじいさんが
登ろうとしているではありませんが! それを見ただけでまた体がゾクッと!
ここからも360度の景色が広がっていました。
下りは慎重に・・・・・と思っていたら、鎖の横歩きにへっぴり腰の若者の後ろを
先程のおじいさんと、さらにおばあさんがスイスイと歩いていくではありませんか!
人は見かけによらずです。
「乗越浄土」まで戻るとあとは下りだけです。本当はもっとゆっくりしたかったのですが、
今日のこの人出だと下りのロープウェイの待ち時間がとんでもないことになるらしいので、
(最高3~4時間待ちの日もあるそうです)後ろ髪を引かれる思いで下っていきます。
「八丁坂」もまだまだ登ってくる人と下っていく人の離合で、思ったより時間がかかります。
「八丁坂」の分岐から今度は「駒ケ岳神社」への遊歩道を歩いて行くと
すれ違うのはほとんど観光の人達ばかり。歩きながら振り返っては最後の「千畳敷カール」を
目に焼き付けます。
今年の色づきは最盛期の年に比べると、少し薄いような気がしますが
気軽にロープウェイで2,612mまで来られて、これだけの景色が見られる場所は
国内ではなかなかない貴重な場所です。
早めに下ってきたお陰でロープウェイも菅の台までのバスも、ほとんど待ち時間もなく乗れ
駐車場からすぐ上にある「こまくさの湯」で食事と温泉に浸かりました。
残りの長距離運転も意外に眠気が来ることもなく(本当は一瞬だけ危ない時間帯がありましたが)、
無事自宅に着くことができました。前々から漠然と考えていた弾丸ツアーでしたが、
秋の最高のこの時期に最高の天気と景色を見ることができ、次の弾丸ツアーはどこにと意欲が
沸いてきましたが、やっぱり本来ならもっとゆっくり山歩きがしたいと思った次第です。