KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

春はアケボノ・・・・・アケボノ狂想曲の始まり

2024年04月19日 | 四国の山

花咲く春はとにかく忙しい『あっちの山に〇〇が咲き始めた』『こっちの山には〇〇が

咲いていた』と聞き耳を立ててというより、目を見開いてWebで見て回る。その点では

YAMAPを始めてから次々とアップされる活動日記で、情報が随分とタイムリーにな

り、割とタイミングを外さなくなってきて、YAMAPさまさまだ。

桜が散って次はと物色していると、工石山のアケボノツツジがチラホラアップされ始め

ていた。まだ少し早いようだが他にもいろいろと草花が咲いているようなので、今回も

買ったばかりの一眼レフの試運転をしに出掛けることにした。

ずっと山歩きをしていて何台もカメラを買い替えたけれど、いずれもコンパクトデジカ

メ。とにかく山歩きの邪魔にならないようにと重さといった点でも二の足を踏んでいた

一眼レフだったが、今回けがをして『ひょっとしたらもう山歩きができないかもしれな

い』と思い『のんびり歩くなら多少かさばっても一眼レフもありかな』と思った。

それとリタイヤ後の趣味の一つとしても、今から写真撮影を覚えておくのもいいかなと。

先週も一応持って出かけてみたら、今までのコンデジでは決して撮らないような素材を

撮っているのに気が付いた。名所に出かけなくても日常でもハッとする瞬間がある。そ

の瞬間を切り取れる写真は、感性が鈍らないようにするのに持って来いの道具だと思う。




ということで今回は奥様たちをお誘いして出かけてきた。

いつもの体育館の下は立ち入り禁止でコーンが置かれていたので、登山口近くの林道の

脇に移動してのスタート。青少年の家の県道を挟んでの山の斜面はまた一段と伐採の作

業が進んでいて、黒滝峰に迫る勢いだ。

足元には次々とかわいいらしい花が咲いているけれど、ほとんど名前が分からず、帰っ

てから他の方の活動日記を見てチェック。






ヒゴスミレ


エイザンスミレ



『今日は三辻山には?』とあっちゃんが言うので、『今日はやめときましょう。前回も通

行止めで迂回したように思うので』と話をして、そのまま工石山方面へ。

奥様たちも私に合わせてくれているのか、立ち止まっては花の写真を撮りながらの、今

日はのんびり歩き。



ジロボウエンゴグサ





フウロケマン




登山口にはけっこうな台数の車が停まっていたけれど、皆さんすでに登っているのか杖

塚にも人の姿はなく、広場の奥の水の流れからツチガエルの低音の鳴き声が聞こえてく

るだけの、いつになく静かな広場だった。



カタバミ







今日のお目当てはもちろんアケボノツツジだが、他にもバイカオウレンやシロバナネコ

ノメソウも見てみたいと、あっちゃんが視力のいいルリちゃんに『見つけてね!』と言

いながら、道の脇を覗き込みながら歩いている。



ミツバツツジ


ツルシキミ




『バイカオウレンはひのき風倒根あたりだと思いますよ!』と言うと『それじゃシロバ

ナネコノメを探しましょう』とまるでお宝さがしの様子。根曲がり杉まで来ると道は割

と平坦になってくる。








白鷲岩で今日お初のアケボノツツジ!何度見てもこの花は色といい形といい可愛らしい。

黄砂と雲のせいで三辻山の北側の峰には雲が登ってきていている。遠望は利かないが、

個人的には久しぶりの山から見下ろす景色が新鮮だ。














高いとこ先っちょ大好きのあっちゃんが、ルリちゃんに注意されながらもやっぱり岩の

端っこに立っている。











白鷲岩をあとに歩きながら、『たしか風倒根の辺りにロープを張っている場所があった

気がします』と言うと『え~そんな所あった~?』とあっちゃんは記憶にないらしい。

疑われながらも歩いて行くと道の脇にロープが張られ、その中にバイカオウレンがチラ

ホラ咲いていた。二月に加茂で初めて見てから二か月以上経つのに、加茂と比べると標

高が高いせいもあってか、まだ散らずに頑張ってくれていた。









風倒根から今日も赤良木展望台へ寄り道。この辺りは太平洋から吹き上げる風が強いの

か、途中の道でも風倒根のように倒れた木が多く、それを避けて迂回路ができている。














展望台からは、先ほどの白鷲岩よりももうひとつ雲がかかって真っ白で何も見えなかった。

そんな中で展望台の脇のミツバツツジの薄紫の花が一段と映える。














トド岩まで来ると雲は流れて北側の景色が開けてきた。ここでもアケボノツツジが今日

二回目のお目見え。ルリちゃんは決して危なそうなところまでは行かないが、あっちゃ

んは気が気でないルリちゃんを他所にまた先っちょに行っている。

















ほとんどの花がそうだが、アケボノツツジは特に青空が似合う。雲の隙間に覗いた青空

と一緒に撮れた写真はこの一枚だけだった。








北頂上には男女の団体さんが腰を下ろして休憩していた。去年は同じ時期にこの頂上を

取り囲むようにしてアケボノツツジが咲き誇っていたが、今日は全く見当たらない。や

はり今年は随分と遅れているようだ。

団体さんに挨拶をしてすぐに南頂上へと歩いて行く。途中の工石神社の鳥居を見てあっ

ちゃんが『こんな鳥居あったかな?』とおっしゃる。『え~~覚えてないんですか?みん

なで神社もお参りしたのに!』

それりゃ仕方がないか・・・・。先ほどまで奥様たちはいつものように朝ドラの話に夢

中だったのだから。











南頂上では二組の人がすでにお弁当を広げていた。ベンチに腰を下ろして今日はざるそ

ばとおにぎり。すると南の方でゴロっとひと鳴り。天気は回復していたはずなのに?






タムシバ


ヤマヤナギ







昼食の後はいつものようにシャクナゲ道をサイの河原へと下って行く。いつも『このシ

ャクナゲが全部咲いたらきれいだろうね』と言いながらシャクナゲの開花の時期には来

たことがなく、今年は是非にと思いながらも果たして・・・・?



バイカオウレン





シハイスミレ



途中の展望岩から南側の景色を眺めるが、やはり黄砂で霞んであまり遠くまでは見渡せ

ない。江戸時代から石灰岩の採掘が行われていたという、山がほとんど平らになった

佐鉱山
は確認できる。土佐鉱山よりさらに大規模に開発された鳥形山の採石場は中津山

から初めて見てそのとてつもない広さに驚いたが、この土佐鉱山もなかなかの規模だ。














サイの河原まで降りてくるとさっそくあっちゃんが何やら探し始めた。最初は休憩所か

ら水上を。『どこにいるんやろね』と言うので『水の流れの所ではなく、溜まりの所じ

ゃないですか』と言いながらそれらしい場所を転々と探していくが見つからない。

そりゃそうだ、この工石山にはもう何回も来て、このサイの河原で探してみたけれど、

見つけられたことがないサンショウウオだ。

















ほぼ諦めかけて休憩所から歩き出し、それでも諦めきれずに道の途中でまた沢に降りて

チラチラと探して見てみると、『イタ~~!』

慌てて近くにいたあっちゃんを呼んで『ほらほらあそこ!』とストックで指して教えて

あげると『キャー』と嬉しい悲鳴が上がった!

しばらく眺めていると水の流れに逆らえなかったのか、サンショウウオは下流へと流さ

れて行ってしまった。その姿を見送った後二人で手をたたいて喜んだ。





ヒノキ屏風岩からの眺望も黄砂の影響でイマイチ。すぐ西側に見える妙体岩も霞んで

見える。高いところ好きの奥様は相変わらず岩に登って行った。







南まわりコースは赤良木園地から派生する複雑な等高線上を辿るようにして続く道。ほ

ぼフラットな道に奥様たちのスピードも上がって行く。標高が下がったせいか、所々で

アケボノツツジが花を咲かせている。途中で見つけた『観音寺東小学校植樹』と書かれ

た標識に『なんでこんな所に?』興味津々のあっちゃん。











支尾根を回り込むたびに淡いピンクの花が目に飛び込んでくる。ただ登山道からは離れ

ているので間の木々が邪魔してきれいには撮れない。

















アケボノツツジもサンショウウオも見られて満足かと思いきや、まだシロバナネコノメ

ソウが諦めきれないご様子の奥様。すると杖塚の手前で二人が騒いでいる。近寄って見

てみると、どうやらやっと見つけたらしくて、お二人ともご満悦!














メインのアケボノツツジはまだまだだったけれども、色々なかわいい花を見られて、おま

けにサンショウウオまでも見ることができた工石山。今からしばらくの間はアケボノツツ

ジで山は賑わう事だろう。花音痴な私もこの花だけはずっと追いかけているので、当分は

楽しめそうだ!


今日他にも出会った花たち




















桜の花びら散るたびに・・・・。

2024年04月11日 | 四国の山

この春の桜の季節ももうそろそろ終わりを告げようとしている。そこで先週の花紀行に

続いて、今週も奥様と花めぐり。

桜の花と言えばここのところのお気に入りはしだれ桜の神山町。全国的に桜の名所とい

えば8割以上がソメイヨシノだが、ここ神山町ではしだれ桜が有名な町。人口5,000人

の町に6,000本の桜が植えられていて、その内の4,000本がしだれ桜だという。

ただ事前にインターネットを調べてみると、先週にはすでに町内の桜は散り始めとなっ

ていた。しかも昨日は雨が降り風も結構強く吹いていた。あまり期待はせずにと言い訳

をして車を走らせた。

途中、今日の目的のひとつの奥様の祖母のお墓参りを済ませ、国道492号線を南に木屋

方面に向かう。道は広くなったり狭くなったりで、大きなダンプカーが対向する度に

ハンドルをキュッと握りしめる。二年前に西の奥様たちと通ったときは、沿道のしだれ

桜が満開で、度々車を止めては写真を撮ったが、今日はほとんどが葉桜になりかけてい

て、あまり見栄えがしない。










木屋平から川井峠への道は国道439号線になる。『つるぎの湯大桜』の看板を見ながら峠

へと向かって高度を上げていくと、何本かのしだれ桜が満開になっていた。『ひょっとし

たら峠のしだれ桜はまだ咲いているかも』と思いながら車を走らせると、その期待を裏

切らずに花を咲かせて待っていてくれた。










たしかに峠は標高700mほどになるので、平坦部よりは開花が遅くなっている。20本

ほどの大きな桜の古木からは、長く垂れ下がった枝に幾重もの花が付き、まるで空から

降り注ぐ桜のシャワーのようだ。








参道に沿って歩いて行くと西側の眺望が開けて、一の森から剣山そして丸笹山が望める。

今まで見たことのないような大きなしだれ桜に、取りあえずは奥様にはご満足いただけ

たようだ。











川井峠から次に向かうのは神通滝。実は今日の私の目的のひとつは神通滝にあった。滝

に向かう途中にミツマタの群生地があるというのを知って、ぜひ一度見てみたいと思っ

ていた。峠から東に国道を下って神山町に入る。途中でいつもは雲早山に出かけるとき

に通る国道193号線に入って神通滝へと向かう。

前回WOC登山部で来た時に車を停めた、ワーゲンの車が捨てられている広場に駐車する。

その手前に『新しい遊歩道』と書かれた矢印看板に従って林道を登って行くと、広い駐

車場にきれいなトイレも新しく設置されていた。














以前は神通谷川の左岸に道が続いていたが、新しい遊歩道は右岸になっている。以前の

道からは行き止まりが神通滝になっていたが、右岸からだと川を渡ることになる。遊歩

道から神通谷川ははるか下を流れているので『果たして川を渡ることができるんだろう

か?』と思いながら歩いて行く。遊歩道は谷側には手すりが設けられているが、足元は

石でガタガタしていて、しかも意外と急な個所もあった。『これって遊歩道じゃなくて

登山道やね』と息を切らせながら奥様が言っている。







するとその遊歩道の先に滝が流れているのが見えた。滝の手前ではコンクリートの階段

を降り、木の一枚板を渡した場所で左岸へと渡って行く。








昨日降った雨で滝の水は勢いよく流れ落ちている。先月梶ケ森の龍王の滝を見た奥様だ

ったが、落差も一段とあり、滝口の光の中から輝き落ちてくる滝の水にひとしきり感動

の声をあげている。











感心して長い時間写真や動画を撮っている奥様の横で『ミツマタ』という名前がぐるぐ

ると私の頭の中を巡っていた。『新しい遊歩道にはそれらしい場所はなかった』、ひょっ

とすると以前の左岸の道にあるかもしれないと思い奥様に『一人で来た道を戻ってくれ

る、私は以前の道を歩いてみる』と話をする。というのも左岸に続く以前からの道は、

すぐ目の前で斜面からの落石で道の体をなしていなかったからだ。










以前からの道はほぼ斜面からの落石で埋まっていた。その土砂が谷側まで覆いかぶさ

って足元が危うく、ヒヤッとする箇所があった。それでも足元と山側の斜面を注意深

く見ながら歩いて行くと何本かのミツマタの木が斜面に生えているのが見えた。

少し山側に登ってみると何となく群生しているような雰囲気があったが、足元が悪く、

しかも奥様が一人で戻っているので時間的に難しく諦めて道に戻る。










ある程度下まで降りてくると道は杉林の中の道になり、歩きやすい道になった。ほど

なく車を停めた広場のすぐ下に飛び出た。するとちょうど上から奥様が降りて来てい

たので手を振る。車まで戻り奥様の顔を見ると涙ぐんでいる。『どうしたん?』と聞く

と、一人で降りて来ていて途中で林の中から物音がして、何かがいると思ってとても

怖かったと仰っている。『それはそれは』と言いながら思わず吹き出してしまう。








神通滝を後にまずは腹こしらえ。以前にも来たことのある『めし処 萬や 山びこ』

ランチを頂く。神山町にはこんなおしゃれなお店が至る所にある。








今日は30年ぶりに買った一眼レフ(以前はフイルムだったが今回はデジタル)のデビ

ュー。まだ設定があまりできていないし取説もないのでオートで撮影。それでも液晶の

モニターではなくファインダーを覗きながら撮っていると、何となく気持ちが高揚して

画角も色々試してみたくなり楽しくなってくる。







ここからはお決まりのコースでまずは『四季の里 創造の森』へ。やはりしだれ桜は前

回に来た時ほどではなく、半分以上が散っていた。







それでもしだれ桜の横の園では色の濃い八重桜が満開近くになっていた。その八重桜の

下でシートを敷いて花見を楽しむ年配の女性たちの笑い声が聞こえてくる。











神山温泉を挟んで流れる上角谷川沿いのしだれ桜は見ごろを迎えていた。











次に向かったのは500本のしだれ桜を個人が植えたという『ゆうかの里』は、山肌一

面を覆いつくすしだれ桜と黄色いレンギョウが咲く桃源郷だが、ここもやはりピークを

過ぎていた。








それでも足元を埋め尽くす花びらの絨毯と目の前が桜色の霞がかかったように見える景

色に、奥様もうっとりしている。










レンギョウもほとんど咲き終わっていたが、代わりにシャガとサクラソウが目に付いた。














そして最後は前回同様、神山森林公園へ。国営まんのう公園ほどではないが、かなり広

い園内にはまだ少ししだれ桜とソメイヨシノの花が残っていた。











花見も終わった平日のせいか人の姿もまばらで、二人で園内をのんびりと散策。散り始

めた桜と入れ替わるようにして若葉がイキイキし始めている。














約200種の木々が植えられている園内のあちらこちらに大きく育った木々が気持ちよさ

そうに枝葉を広げている。今回はおそらく1週間ほど訪れるのが遅かったが、『来年は

満開のときに来たいね』と奥様。









 

毎年桜を見るたびに思うのは、『あと何回、桜が見られるだろうか』と。80歳まで生

きられたとしても20回。20年と聞くとまだ随分あるように思うが、20回と聞くと

急になんだか寂しくなってくる。それは自身の親たちにとってはもっと極端に少ない回

数になる。せっかくの華やか桜の花を見て素直に見られない、もうそんな歳になった。










花・花・花に誘われて・・・・!

2024年04月03日 | 四国の山


以前に山友さんがアップしていた写真を見て、ずっと気になっていた高知県の花桃の名

所。高知には西川花公園をはじめ引地川・上久喜など桜以外の花の名所が至る所にある。

先月から天候不良は続き、今週に入ってもあまりよくない。唯一雨が降らない予報は火

曜日と金曜日だ。金曜日は会社の花見で休むのは無理だったので、アポイントが入って

いたのを無理やり変更してもらって、火曜日の今日出かけてきた。

西川花公園は高知市内からは東、上久喜の仁淀町は市内から西になる。距離で云うとや

はり仁淀町の方が遠く、途中の道もどうやら狭いらしいので、どうしようかと考えてい

たら、奥様がネットで調べて『香南市では他にもチューリップまつりやってるみたい』

とおっしゃるので、行先は西川花公園に決定して車を走らせた。

西川花公園では『西川花祭り』が31日までの予定で開催されていたが、例によって先

月の天候不順と寒の戻りで花の開花が遅れ、4月3日まで延長されていた。公園は9時

に開園するのでその時間に合わせて出かけてみると、二つのうちの手前の駐車場にはま

だ車がほとんど停まっていなかった。『早めに来て良かったね』と二人で駐車場から公

園までの道を歩いて行く。県道の両側で咲く桜の花がまるでゲートのようで出迎えてく

れて、その奥に菜の花の黄色い色が見え始めるとしだいに期待が高まっていく。





桜のゲートを潜り歩いて行くと右手にまずは休耕田を利用して植えられた菜の花畑が目

に飛び込んできた。そしてその奥に写真で見たとおりの花桃と桜の花の丘が見えた。








菜の花畑の中には遊歩道が造られ、ぐるっと周回できるようになっている。黄色い海の

中に飛び込むと、菜の花の独特な匂いが漂ってきた。何カ所かにベンチと大きさの違う

ドラえもんのどこでもドアの様なドアが設置され、撮影スポットになっていた。

奥様はいつものように写真撮影に夢中で、なかなか菜の花畑から出てこない。











公園の入り口にはゲートが設けられ開園時間以外は入園できなくなっていた。その先に

歩いて行くと、テントの下で地元の方が協力金を集めていた。協力金を払うとポストカ

ードを手渡してくれ、『開催日は明日まで焼けれど、明日から雨の予報だからちょうど良

かったですね』と声をかけてくれた。

公園内は坂道を登って行く。桜の花は満開だけれど桃の花はまだつぼみの部分も多い。











途中の展望所の東屋の前ではテントの下で出店が並んでいた。二人でドリップコーヒー

と紅茶を注文して、設置されたテーブルとベンチに腰掛け美味しくいただく。

さきほどの公民館の駐車場にはそれほど車は停まっていなかったのに、次から次と人が

やってくる。なかには大きなカメラを肩からぶら下げて、アングルを考えて移動しなが

ら何枚も写真を撮っている。

一服した後、さらに上へと坂道を登って行くと、道の脇の斜面には可愛らしいスミレが

花を咲かせていた。










公園にはもともとヤマザクラやソメイヨシノが咲いていたのを、休耕田をみんなでお花見

ができる地域住民の憩いの場にしようと、地元有志が奮起したのが始まりだそうだ。

そんななかで、仁淀川町久喜の桃源郷に魅せられて苗を取り寄せ、実生でコツコツと増や

し、やがて久喜の花桃が西川の土地で実をつけ花を咲かせ、西川生まれ・西川育ちの花桃

が誕生した。







花桃は一本の木どころか枝でも花びらでも色が混じっていて、それがなお一層賑やかさを

醸し出している不思議な花だ。













公園の丘の頂部にはお墓が並んでいた。そのうちのひとつのは『百田家』と墓石に刻まれ

ていた。漢字こそ違えど『モモ』とは何かしら縁を感じずにはいられない。

頂部からはまた麓に向かって下って行く。

麓ではなお一層人出が多くなってきていた。中には中国からの観光客もいる。『こんなとこ

ろでもインバウンド?』と思ったが、過疎化の地域が人で賑わうのは喜ばしいことだ。













菜の花畑のどこでもドアでは、家族連れが楽しそうに写真を撮っている。











西川花公園を後にチューリップ園に向かって行くと、会場は町中の広場のような場所だった。

奥様と『お腹が空いたから先にご飯にしようか』といって、さらに東にある一度訪れたこ

とのある『SEA HOUSE』というレストランで食事をとる。食事の後ここまで来るとも

う少し走れば伊尾木洞があるので、チューリップからシダ見物に予定を変更。

私は再訪だったが、初めての奥様はチューリップよりもこちらを随分と感心していた。

ただ西川花公園で写真や動画を撮りまくり、わずか2時間ばかりで最新のipone15のバッ

テリーが切れたと悔やんでいる。それにしても買ったばかりのiphoneのバッテリーが半

日ももたないなんて、どんな使い方をしたのか疑問だ?

今日は西川花公園久喜のどちらに行こうかと迷ったけれど、少なくとも二つの場所に

縁があるのを知って、次回は是非久喜や上久喜に出かけてみたいと思う。