KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC・登山部 2019.04.24 工石山

2019年04月25日 | 四国の山
4月の月間計画では今日は鋸山~豊受山を歩いてカタクリの群生地を

眺める予定でしたが、生憎の天気でおそらくカタクリの花はうなだれたままで、

空に向かって反り返るあの健気なカタクリの姿は見られないと思い、急遽予定を変更。

先週薬研谷に期待して出かけたアケボノツツジが不発に終わったので

今日は高知のギッチャンの情報で間違いなくアケボノツツジが咲いている

『工石山』を歩くことにしました。この工石山なら登山道も整備されているので

少々の雨が降っても傘をさして気軽に歩けるし、アケボノツツジなら雨でも

花が開いていると・・・・。


今日は運転手の麺法師さんにナビゲーターの山さんそして最近お疲れ気味の

セニョさんと先週から復活したあっちゃんの5名での山行です。

高速に乗り込むとさっそく居眠りが始まるセニョさん




高速を大豊ICで降りて西に進むと、次第に雨脚が強くなってきます。

このまま雨が止まないのかなとあっちゃんがひと言。

工石山青少年の家の体育館の下に車を停めて準備をします。

雨具を着こんで歩くのは久しぶりです。今日は防水になっていないデジカメは車の中に置いて

スマホで写真を撮ることにします。




アスファルトの林道から砂利道の林道に、そして登山道へと入って行きます。

まずはこの山の北周り・南周りコースの起点となる『杖塚』まで歩きます。










久しぶりの雨を喜んでか、登山道にはヤマミミズがあちらこちらで涌いて出てきています。

メンバーのほとんどがヘビが苦手なので、この大きさになると一瞬ドキッとさせられます。














杖塚から今日は南周りコースを歩きます。雨の露に濡れた草花がイキイキとしています。

葉が開く前のシロモジがとても可愛らしく、少し気の早いヤマツツジが咲いています。










杖塚から『サイの河原』へと続く道は、ほとんど水平の歩きやすい道です。

今日の雨も苦になりません。ただこのコースのビューポイントの『ヤッホーポイント』からは

残念ですが霧がかかって眺望は全くなく、ミツバツツジの鮮やかな色だけが目につきます。

名前の通り『ヤッホー!』と叫んでみても、雨のせいで返事はかえってきませんでした。










昨日の夜からけっこう雨が降っているのか、所々で小さな沢になっていて渡渉?をします。











しばらく歩くと道の下の斜面にお目当てのアケボノツツジが咲いて、

周りの白い霧に霞んで見えます。




ヒノキびょうぶ岩からもやはり霞んで眺望はききませんが、岩の先では高度感だけはありました。










びょうぶ岩からは『あれ~下ってるやん?』と言いながら少し下って行きます。

ほとんど登っている感じがしない道に『この調子だと、最後は急登になっとんちがうん?』と。




サイの河原もけっこうな量の水が流れています。こんな時はサンショウウオも岩陰に

ひっそりと隠れているのでしょうね。
















サイの河原からはやっと登坂になって山歩きから山登りといった雰囲気になってきました。

ここからはこの山の特徴の巨木や奇樹が点在しています。

『天空の窓』と書かれたポイントでは、巨岩に根を張ったトリモチノキが

これだけの大きさなのに倒れずに岩にしがみついている姿に、生命力の不思議を感じます。

天空の窓を覗き込むあっちゃん!










天空の窓を過ぎると道の脇にはシャクナゲの群生が続いています。花が咲くころはまた一つ

見所になる場所でしょう。(今年は辺り年か裏年になるのか気になります。)

先ほどまでは道から少し離れていて、霧に隠れていたアケボノツツジも

直ぐ近くで咲いているのを見ることができます。













工石山山頂の展望台の下でお昼ご飯にする予定でしたが、展望台の下の東屋は雨漏れ状態で

とても座ってご飯を食べれる状態ではありませんでした。

本当は北峰まで歩いて北周りコースへと周回する予定でしたが、

仕方がないのでサイの河原の東屋まで戻ることにしました。




ここでアケボノツツジや先週目にしたタムシバもまじかに見ることができて

取りあえずは今日の目的達成です。







展望台の周りは南側の木々が伐採されて真新しい木のベンチが置かれていました。

恐らく展望台からの見晴らしをよくするためだと思うのですが、雨のせいもあって

木々が刈られたあとは、何となく殺伐とした感じがします。




写真を撮ったあとは先ほど登ってきた道を戻ります。すると何やらセニョさんが

もぞもぞしています。『どうしたん?』と山さんが聞くと、『カメラがない!』とセニョさん。

『え?今さっき写真撮ってたやん!』『どこかに忘れてない?』と山さん。

久しぶりに出ましたセニョ病!。とにかくセニョさんは忘れ物が多くて

いつもメンバーに冷やかされます。最近は他の人が忘れ物をすると『セニョウィルスがうつったな!』

と言われます。大事なカメラはカッパズボンの中の足元にあり、事なきを得ました。




雨はいっこうに止む雰囲気はありません。山さんがいつものように?『お腹が空いた!』と

言いながら先を急いで下って行きます。







山さん念願のサイの河原の東屋での昼食です。雨を遮ってくれる屋根の下でお湯を沸かして

味噌汁やラーメンで雨に濡れ少し冷えた体を温めます。







いつもは下山後に飲むコーヒーも、今日はここで淹れることにします。







腰を降ろして河原を眺めながらコーヒーを飲んでいると、岩陰から黒い生き物が出てきて

そのまま水の中へ入って行きました。『サンショウウオ?』と思ったのですが、

動きが意外と速かったので、トカゲかもしれません。それにしてもトカゲにしては

けっこう大きかったんだけどな~。それを言うと皆さん半信半疑で、じっと河原を見つめています。





コーヒーを飲んだ後は駐車場までの道を戻ります。所々の小さな沢での渡渉では

それぞれの性格が出ます。慎重に慎重に渡る人もいれば、ズボズボと水に浸かっても渡る人。

慎重派の二人





ズボズボ派の二人







杖塚までも下りと言うよりはほぼ水平の道です。所々で木々や花を写真に撮ろうとするのですが、

雨に濡れたスマホの画面タッチが上手く作動しません。もたもたしていると先を行くメンバーと

どんどん離れて行きます。







途中、二つの大岩に挟まれて落ちそうで落ちない小さな岩。その下の空洞も見ながら

『あの岩と岩の間、杉さん通れるかな?』と山さんが冗談を・・・・。そこから体重の話になり、

『杉さん、80kgは超えてるわな~』『最近、また太ってきたけんな~』などと、杉さんが

いないのをいい事に好き勝手なことを麺法師さんと山さんが言っています。

今頃杉さん、くしゃみをしていることでしょう!

その横でセニョさんが、ピークには65kgあった体重が今、最低を記録して52kgになっていると。

お店が忙しいとお昼も食べないそうで、しかもセニョさん時々賞味期限切 の

缶詰とかを平気で食べるので(笑)、みなさん心配しています。








杖塚ではトサミズキが満開でした。先週の柴小屋休憩所の上で見た花に比べると

咲いている花の密度が濃くて、今が盛りと言った感じです。








広場の周りにもいろいろな花が咲いています。すぐに名前が判らないのが残念。

ヤマナシとドウダンツツジ?










杖塚から駐車場までも雨は止むこともなく今日は一日雨具を脱ぐことはありませんでした。

この工石山、高知の市内からだと1時間余りで来られるとの事。こんな自然豊かで整備された山が

ある高知の人は幸せだなと思いました。ただ香川からも意外と気軽に来られるので、

シャクナゲの咲く時期にまた訪れてみてもいいかもしれません。







WOC.登山部 2019.04.17 薬研谷

2019年04月18日 | 四国の山
これからの季節、山でも色々な花が咲き始めその花を目当てに

あちらこちらの山が登山者で賑わいます。花の開花時期は限られているので

週に一回の山歩きでは全ての花の山が見られるわけではないので、

ここぞと思うポイントを絞って4月の一カ月間の山行の計画をたてました。

今日歩いた『薬研谷』のアケボノツツジは例年だと少し早いのですが、

来週からの予定も詰まっているので、ひょっとしたら何本かは咲いてるかもしれないと

淡い期待をしながら出かけてきました。


アケボノツツジの見頃の頃は何台も車が停まっている『柴小屋休憩所』

人っ子一人いなくて車も一台も停まっていません。(当然と言えば当然か~)

丸亀からだと高速を利用しても約3時間かかりました。今日は久しぶりにあっちゃんとさおりんが参加、

そしてルミちゃんの山ガール?3名とコアラさん・麺法師さん・杉さんと私の男性4名となりました。



車に乗り込んだ途端あっちゃんに『顔がまるくなったわね!』と冷やかされます。

でも体重は2kgくらいしか増えてないんやけどな・・・・。


柴小屋休憩所の東屋の北側には吉野川に沿って広がる徳島市内眺望が広がっていました。

その吉野川の上には少し霞みがかかって趣のある景色になっています。

山肌は常緑樹の濃い緑と落葉樹の新緑の淡い緑でマダラになっています。








東側には稜線に沿って建てられた鉄塔と『大川原高原』へと峰々が続いています。




丁度10時に駐車場をスタートします。道の脇にある『四国のみち』の道標から

山の中へと入って行きます。いつものようにトップを行くのは麺法師さんです。







四国のみちも最近はメンテナンスがされていないのか階段も崩れています。

そう言えば来る途中の車中で、この四国のみちを最近歩いているというさおりんが、

愛媛の県境から雲辺寺への道はもう藪になっていてひどい状態だと話をしていました。

ここはまだ登山者がいるのでそこまでひどい状態ではないですが、へんろ道や登山道でもない

四国のみちは、予算もなくて整備されずにこれからどんどん荒れていくのでしょうね。




最初の小ピークには展望台の案内板がありますが、木々に遮られて眺望はあまりよくはありません。




展望台から尾根道を進んでいきます。







尾根から一旦下って鞍部には『柴小屋神社』の鳥居があります。ここから1249mの

ピークに続く階段の急登が始まります。











急登を登りきると1249mの尾根を横目に見ながらシャクナゲのトラバース道を進みます。

途中で木々の間から北東の景色が広がる場所が何ヵ所かあります。








トラバース道を過ぎると尾根道はとても歩きやすい道で、歩くペースも上がってきます。







薬研谷への分岐からさらに先に歩いて行くと『大道丸』の三角点に着きました。

背の低い山名標にはキティーちゃんのプレートもついています。

先ほど歩いてきた1249m(柴小屋)のピークとその稜線も見渡せます。














大道丸から折り返して先ほどの分岐から、薬研谷へと下って行きます。

広い支尾根ですが踏み跡がしっかりしているので道を迷う事はありません。










足元には背の低い茨があちこちに・・・。『夏だとこの茨が育って歩きにくいやろね』とさおりん。




急坂が終わると工事を中断した林道ぽい場所に出ます。道の両側には馬酔木がいまは盛りに

花を咲かせています。道は崩れた何ヵ所もあり、もう元の自然に戻りつつあります。













右手には薬研谷の大岩に似たような岩壁が見えます。

空には怪しげな雲が続いています。それを見て『地震雲?』とメンバーが言っています。




1116mのピークから北東にさらに下って行くのですが、林道はさらに先まで続いているので

麺法師さんとさおりんが通り過ぎでしまい呼び戻します。

ここからの下りは道は不明瞭になります。スマホのGPSを見ながら下って行くのですが

支尾根を一本間違ってしまい、ザレた斜面をトラバースする羽目になりました。










途中に一ヵ所展望大岩があります。高所・先端大好きのあっちゃんが岩の先で覗き込んでいます。

この大岩からさらに下って薬研谷の展望岩に向かいます。





ただいつもならアケボノツツジもこの辺りから見かけるのに、まだ一輪の花も見かけません。

『おっちょこちょいのアケボノツツジはいないかな~?』などと言い訳しながら下って行くと

展望の大岩テラスに着きました。




谷の反対側の大岩に一つだけピンクの色が見えました。一瞬『おっ!』と思ったのですが

少し濃いピンクの色からするとミツバツツジのようです。・・・・・残念!




すると岩の先で覗き込んでいたあっちゃんとさおりんが足元に見えるピンクの花を指さし

『あれとちがうん?』と言って奇跡的に咲く一本を見つけてくれました。

でも、あっちゃんそれ以上先には行かんといて!見てるこっちが股間がざわざわする!

ただ岩の先まで行けるメンバーは限られているので、(杉さんとルリちゃんは寄り付きもしません)

一旦谷まで降り反対側の大岩からから確認してみることにします。




谷底への下りは木々に掴まりながら所々に付けられた赤テープを目印に下って行きます。














途中の斜面や谷底でも石灰岩質の白い岩肌に苔が付いて、なかなか趣のある風景です。








谷底に降り小さな沢を渡り谷の反対側へと登って行きます。

先ほど見つけた一本だけのアケボノツツジを

『たくさん咲いていたら有難みを感じないけど、一本だけやと目立つから幸せもんや!』と

言って麺法師さんが慰めてくれます。







対岸の大岩は先ほどの大岩と比べると岩の上が狭く、交替で岩からの眺望を眺めます。

岩の下に咲くミツバツツジもまだ蕾が多くマダラに咲いています。

『あ~あ、これがアケボノツツジだったらな~』・・・・・と。








時間は11時30分。少し早いですがここでお昼ご飯にします。

さおりんはカップヌードルカレー味ののビックサイズ。それを見てあっちゃんが

『すごいね~!』と言っているので『そりゃ~若いから!』と言ったら睨まれました。

ルミちゃんはミニサイズ、あっちゃんが普通サイズだったので

あっちゃんが『そしたら私が次に若いわね~』と言うので

『・・・・・?? ( ゚Д゚) ノーコメント』と私。




お昼を食べた後、大岩から林道の下りも足元がザレているので注意しながら下って行きます。










北側には『高鉾山』から大川原高原へと延びる林道が見えます。

芽吹き始めて枝の先が少し色づいている木々の中で、『タムシバ』の白い色が目立ちます。




林道に降りると直ぐ薬研谷から流れる『銚子の滝』。ここでも苔むした岩の向こうに

一筋の清々とした滝が流れ落ちています。








コアラさんが自慢の360度カメラで写真を撮っていますが、私の世代には

どう見てもウルトラマンが変身するときのポーズのように見えます。

谷の右上にある先ほど見つけた『奇跡のアケボノツツジ』をみんなで探していますが

逆光でなかなか見つかりません。













銚子の滝からは植林された杉林の中の作業道を歩いて行きます。




しばらく歩くと谷筋で木に注意書きが張られていました。しばらく歩くともう一ヵ所貼られています。

この山の所有者による注意書きですが、この『入山禁止』は薬研谷への

立ち入り禁止を指すのかどうかわかりにくい貼紙です。もしこの入山が薬研谷を含めてのことなら、

これからアケボノツツジを目当てに大勢の登山者が来ることでしょうから、注意が必要です。




作業道を歩いていると木々の上の空には青空が広がり始めました。

まだ新緑には少し早い森ですが、それでもとてもいい雰囲気の森です。

谷あいにはまだ花の咲く前の『イチリンソウ』が群生しています。







斜面の表土が雨で流れて根っこが露出している木。





明るい森でどっぷりと自然に浸かっている中で、前を歩くルリちゃんとコアラさんが

自分に貰える年金の話をしながら歩いています。










コアラさんが『うちの奥さんは、遺族年金より私が先に死んだ方が年金の総額としてはたくさんもらえる』

と言うんやけど、娘は『絶対お母さんが先に死んだらいかん!と言うんや』と言うので

こんな自然の中でなんて現実的な話をするんだろうと思いながら

『そら~コアラさんが残った方が、娘さんはめんどくさいと思います!』といじってみます。





作業道を登り詰めると林道に飛び出しました。ここから左に折れて芝小屋の尾根に向かって歩きます。

ところがこの林道は前回に比べて随分と延びていて、尾根へ続く四国のみちの支尾根を

通り過ぎてしまいます。一旦引き返して支尾根に取り付きます。









林道から修正して登り始めた四国のみちは、なかなかの急登でここまでの上り下りで

疲れた足が重くて前へ進みません。登りに強いコアラさんがどんどん先を行き

その内見えなくなりました。しばらくして追いつくと立ち止まって待つコアラさんが、

得意げに余裕の顔をしています。ちきしょう! (; ・`д・´)










柴小屋の尾根が近づいてくると支尾根から外れて道はトラバースになります。

勾配は少し緩くなってきましたが、それでも相変わらず息切れが収まりません。






今日はやはり前日の不摂生が祟ったのか、本当に体が重くてしんどいです。

やっとのことで着いた尾根で一息入れて水分補給をします。








ここからは小さなアップダウンで駐車場にたどり着けます。







鳥居の手前の急坂の下りでは先ほどの登りの時とは打って変わってコアラさんのペースが落ちます。

先ほどの登りのリベンジで横目に見ながら追い越してやろうと思ったのですが

大人げないのでやめときます。柴小屋神社の鳥居まで来ればあと少しで登山口です。







芽吹き始めた木々の間を気持ちよく降りて行きます。

駐車場に着く手前で『トサミズキ』が薄黄色の可愛らしい花をつけています。











柴小屋休憩所の東屋でコーヒーを淹れ、持ち寄ったお菓子を頬張りながら一息入れます。










帰りは先週も立ち寄った神山町の『かま屋』の横のパン屋でソフトクリームを

頂きます。やはりこんな中間山間部で若い人たちが働いている姿を見ると不思議な感じがします。

かま屋のお店から出てきた従業員の女性と少し話をすると、その方もご主人が農業をしたくて

この神山町に大阪から移住してきたとの事。他にもサテライト事務所で働く人や様々な職業に就く

若い人たちがいると教えてくれました。農家の高齢化で荒れる田畑を引き継いでくれる

若い人たちがいることは全国的に見過疎化の進む町村のモデルケースとなっているようです。

お店のソフトクリームはとても冷たくあっさりとした味で、今日の疲れた体を癒してくれました。








一部の望みにかけて出かけた薬研谷は少し残念な結果になりましたが、それでも一本だけ花を

咲かせてくれていたアケボノツツジに感謝して帰路に着きました。

来週に予定している鋸山のカタクリは果たしてどうでしょう?また気を揉む一週間になりそうです。


WOC.登山部 2019.04.10 花紀行

2019年04月11日 | 山の会
今日のお空は雨模様。一週間前の予報では晴れだったのにな~と

悔やんでも仕方がないので、予定していた『半平山』登山は取りやめにして

登山後に計画した花紀行を楽しむ一日にしました。今日の目当ての花は『高開地区の芝桜』なので

その周辺で傘をさして散策できる場所はないか?と考えて『神山町』

枝垂れ桜と『神山森林公園』を軽く歩いてみることにしました。


今日は久しぶりにキョウちゃんと先輩が参加。丸亀の集合場所に向かう途中で

先輩をピックアップをして集合場所に向かいました。その車中で先輩が

先輩  :  『今日のお昼はどうするん?何を用意したらええんかわからんかったわ!』

私   :  『先輩!判らんかったという割には、その四角いもんは何?』

先輩  :  『そら、クーラーボックスに決まっとるやん!』

私   :  『ほんだら、しっかりビールだけは用意しとんや!』

先輩  :  『当たり前やろ! (^O^)/ 』

なんてやり取りしながら集合場所に到着。そこから麺法師さんの車に杉さんとキョウちゃんも

乗り込み出発。途中でコアラさんをピックアップして、国道438号線を南下して徳島の県境に。

阿讃山脈を三頭トンネルで抜けて、吉野川に沿って山川町に入り193号線をさらに南へ。

先々週の砥石権現に出かけた際に走ったルートで、途中の美郷ほたる館の南から

右に一旦下って川を渡り、案内標識に従って上へ上へと車を走らせます。途中でコアラさんが

コアラさん  :  『去年もこんな曇り空の天気でしたよね。』

私      :  『そうでしたか?いや~晴れてたような・・・・。』

コアラさん  :  『モノレールに乗ったときでしょ。あの時も天気悪かったでしょ。』

私      :  『コアラさん、それ新宮へアジサイ見に行った時で、ここではないですよ!』

そうなんです。コアラさんは山の名前とか歩いたコースのほとんど記憶がない人なんです。


山間部の急な坂道を登って行くと薄暗い杉林から突然開けた集落に着きました。

急峻な土地を開拓して石を積み、家が建てられ畑が造られています。

何段にも積み上げられた石積みは空まで続くような見ごたえのある景色です。


駐車場に車を停めて散策開始です。昨年に比べて芝桜は少し早いような感じがしますが、

代わりに花桃が満開で見ごたえがあります。











大小様々な自然石が積み上げられた石積みは、古くは江戸中期に造られたといいます。

その灰色の石積みに鮮やかな芝桜の濃い桃色が一段と映えて見えます。







散策コースの途中にある民家の休憩所でお茶の接待を受けます。

ここでお土産に小ぶりの梅干を購入。







休憩所から少し下がった道沿いには、芝桜の絨毯の上に咲く花桃。










白い芝桜の絨毯の上には桃色の絵の具を落としたように、花桃の花弁が舞い降りています。







集落の一番下から上に向かって石積みの間を登って行きます。

後から駐車場で車の整理をしていたおじさんが教えてくれたのですが、この辺りの

石積みが一番古くに造られた石積みのようで、麓の集落との間を結んでいた

『本通り』と呼ばれている昔からの道のようです。










集落の最上部にまで登って駐車場に戻ると、満開のモクレンが出迎えてくれました。

『毎年このモクレンの花が散るころに芝桜が満開になるんや』とか

『もうこの集落には4軒ほどしか住んでいないので維持していくのが大変なんや』

とか駐車場整理のおじさんが色々と貴重な話を聞かせてくれました。







高開地区の芝桜を満喫した後は国道193号線をさらに南下します。

道の脇にはたくさんの枝垂れ桜がきれいな花を咲かせています。

『倉羅峠』を越えて神山町に入ります。まだ時間も早いので二週間前にも覗いた

『江田地区の菜の花』を再訪することにしました。




山間の棚田に植えられた菜の花もやはり二週間経つと終盤で、もうそろそろ

一斉に刈り取られる前の様です。

前回は花弁が大きく開いて、鮮やかな黄色一色に染まっていた菜の花畑も

背が伸びて茎の薄緑の色が目立ち、黄色の色合いが薄くなって見えます。








集落の一番上まで車を走らせUターンをします。その最上部には桜の木が一本とその横には

最近ほとんど見られなくなった稲藁を積み上げた『稲積(にお)』

この『にお』には異名が多く、『ニュウ』『ニョウ』、また『イナムラ』とも

言われているようです。高知の『稲叢山』はこの『にお』から山名が付いたのかもしれませんね。








江田地区から神山町に戻る途中で今日のお昼はお弁当でなくどこかのお店で食事をすることに決まり、

さっそくスマホでググってみると『かま屋』というお店がヒットしました。

今度はGoogleMapを見ながらマップが標したお店まで走ります。

ひと昔前では考えられないスマホの便利さを実感します。

国道脇の以前からあった建物をリフォームした、これがなかなかこじゃれたお店でした。







この『かま屋』は神山町の『フードハブ・プロジェクト』の一環で『地産地食』を軸にした

農業の担い手を育成する活動の中心にあるお店で、地域の農作物をふんだんに使った

食堂・パン・食品店になっています。

店内に入ると建物の中心にあるカウンターの中から『いらっしゃいませ!』と若い女性の明るい声が!。

他にも外国人の方も大勢働いています。お客も若い女性ばかりで店内は賑わっています。

ランチのお米は自分たちで育て、野菜も出来る限り神山町で有機栽培されたものを使い、

店内の机やいすも神山産の杉で作るとというまさに地産に拘ったお店です。











カウンターの中の中央にはお店の名前の通り懐かしい竈(かまど)

野菜を中心としたランチもとても美味しくいただきました。













食堂の横には自家培養発酵種をつかったパン屋が併設されています。

ここでも美味しそうなパンを購入。今日は一日買い物ツアーです。











お腹を満たした後は今日最後の目的地の『神山森林公園』に向かいます。

この438号線は道沿いに沢山の枝垂れ桜が植えられています。もう葉桜に近い枝垂れ桜でしたが

それでもその大きさと数の多さにみなさん度々感嘆の声をあげています。


神山森林公園は西龍王山(495m)の南側に広がる自然林を利用した広大な公園です。

半平山から急遽予定を変更してこの公園にしたのは、公園のホームページに5・10・15kmの

散策ルートがあると書かれていたからです。変更の案内にその内容を書いていたのでコアラさんが、

コアラさん  :  『そうしたら15km歩きますか!』と言ってきたので

私      :  『ハイ!ではコアラさんだけでお願いします。』と。

公園の駐車場まではどんどん高度を上げて行きます。するとどんどんと霧が濃くなってきました。




駐車場に着くころには視界数十メートルの状態です。

車を降りて霧の中を散策開始です。歩き始めて直ぐに遊歩道の脇に満開の『曙桜』










散り始めてはいますが、それでも花弁の大きなこの桜は見ごたえがあります。




この神山公園は標高が高い場所にあるせいか、他の桜もまだまだ花を残しています。

青空の下の桜もきれいですが、こうして霧の中で霞んで見える桜も風情があっていいもんです。













遊歩道のアスファルトの上には散った花弁が、降り始めて地面に落ちた雪のように見えます。




展望広場まで遊歩道を歩いて行きますが今日のこの霧では・・・・。広場から折り返し

生垣で造られた巨大迷路を歩きます。










マンマローザ広場と名付けられた芝生の広場でも、今まで見た事のないような

霧の奥に浮かんだ幻想的な桜の木が一本。







負け惜しみではないですが、普段滅多に見られない景色を楽しみます。




最後に案内板に掛かれていた八重桜の森を目指して歩く事にしましたが、

途中霧のせいでどこを歩いているのか分からなくなりました。













迷いながら歩いていると『ひょっとして、これが八重桜と違うん?』とキョウちゃん。

八重桜の森の八重桜はまだ蕾でしばらく歩いてから気づきました。その代わりに

斜面にはツツジがおおきな雫をつけてきれいな花を咲かせていました。










八重桜の森の横の北の展望台も、もちろん霧の中。今日初めての記念撮影も冴えません。







大きなケヤキの木やヤマモモの木、自然林の残る雰囲気のいい広場です。










駐車場まで戻ったあとは無料の休憩所の中で恒例のコーヒーを頂きます。













今日は全く汗を掻かなかったせいか、先輩の調子もイマイチで持ってきたビールも珍しく

残していました。ただほとんど雨に降られることもなく、この春最後の桜と花々を楽しめた

一日でした。一日中運転手だった麺法師さんお疲れ様でした!


WOC.自転車部2019.04.03 小豆島

2019年04月04日 | 雑記
今週のWOCは登山はお休みして自転車にチャレンジです。

丁度一年前に、生口島から尾道までしまなみ海道を往復しました。

そして秋に小豆島をほぼ一周(半島部を除く)した際に、今度は今日の4月3日に

半島部を走る計画を立てました。(この日は私はセニョさんと拇岳にチャレンジしたので

自転車部には不参加でした。)この時のメンバーが自転車部部長の山さんともう一人

マイ自転車を持っているコアラさん、そして麺法師さんに紅一点で

前回も参加してくれたまゆちゃんです。

そして今回は一年ぶりに自転車に乗る杉さんと私を入れて総勢6名でチャレンジです。

高松港から8時過ぎのフェリーに乗船。

船の中で部長の山さんが今日のコースの説明をしてくれました。

小豆島の丁度真ん中あたりから南に延びた『三都半島』を走り、さらに東の『大角鼻灯台』

目指す計画との事です。半島部はアップダウンがあるので、普段自転車に乗っていない4人は、

今回のレンタル自転車は電動アシスト自転車をレンタルすることにしました。




走行距離にして65km。前回のしまなみ海道がおおよそ70km。その前の今治から生口島往復が

約80kmでそれよりは若干距離は短いものの、2回ともあまりのお尻の痛さに閉口した苦い経験が

あります。さてさて今回はどうなることやら・・・・・?


土庄町のフェリー乗り場の『HELLO CYCLING』で今回はレンタルします。


このレンタルサイクルはICカードを購入すると島内なら40カ所近くポイントで、返却・乗り換えが

自由で、どこのポイントに何台自転車があるかもネットで確認ができます。

今回はICカードを購入しなかったので、(受付の女性が不慣れなせいか

システムをよく理解していなかったため)、暗証番号で鍵を解除してスタートです。




まずは土庄の街中を通って国道436号線を東に池田町に向かって走ります。




途中、何ヵ所かは登坂がありますが、バッテリーを節約するためまだアシストは使いません。

池田から国道に別れを告げ県道を南に進むと坂道が始まりました。

ここですかさず電動のスイッチオン!

するとどうでしょう!一つ踏み込むとグッとペダルが軽くなり、背中を押してくれている感覚で

登り坂も何のその、グイグイ登って行くではないですか!







国民宿舎小豆島の手前の登坂では、横を過ぎる車の中から子供が

『お!電動自転車や!』と声を掛けてくるので明るく手を振ります。

普通の自転車なら声を掛けられても応える余裕はないのですが、今回は余裕です!




所々で前回の瀬戸芸際の芸術作品が道の脇に残っています。そのオブジェを横目に見ながら

県道250号線から分岐して268号線をさらに南下します。その分岐の少し先には

近所の人が家にあった臼や井戸の長石集めて並べている広場がありました。

ただ整然と並べられているだけなのに、これも何か芸術作品のように見えます。





この広場から次の『神浦』までが三都半島の西側で一番の登坂が続きます。

先ほどまでは電動のエコモードでバッテリーを節約していたのですが、

ここではそんな事は言っていられずに最強?モードにして登って行きます。




いつもなら普段から自転車に乗っている部長の山さんのスピードには着いて行けない

のですが、流石最強モードです。ニコニコしながら山さんを横目に見ながら追い越していきます。

長い登坂の後は長い下り坂です。青い青い空に頬に当たる少し冷たい風が気持ちイイ!







神浦の集落でしばし休憩。しかし待てど暮らせどコアラさんが現れません。

海は予想以上に透明度が高くとてもきれいです。

仕方がないので一人足りませんが記念撮影をして時間をつぶします。










あまりにも遅いので電話をしても出ず。いくらなんでも遅すぎるので、ここは部長の山さんが

『今下ってきたあの坂を登り返すんはイヤやけどな~』と言いながらも捜索に向かいました。

すると山さんが坂を登る前に下って来るコアラさんの姿が・・・・・。

コアラさんの自前の自転車も電動なので、バッテリーを節約するために電動にせずに

自力で登ってきたため時間がかかったと言い訳していますが、

みんなが心配したのは全く意に介さず。(; ・`д・´)


神浦からは海沿いの道も徐々に高度を上げながら続いています。











そしてやっと小豆島の最南端『地蔵埼灯台』に着きました。

着いた途端にまゆちゃんもコアラさんも第一声が『お尻が痛い!』でした。







灯台の手前の展望台からは南に穏やかな瀬戸内の景色が広がっています。








この展望台の脇から灯台下の浜辺まで階段の遊歩道を降りてコーヒータイムにします。







浜辺に出る手前には『釈迦ケ鼻』の地名の由来となるお地蔵さまが

祀られたお堂と広場があり、大きな桜の木が一本きれいな花を咲かせて出迎えてくれました。







浜まで降りると砂浜に白い波が打ち寄せています。

沖には大小さまざまな船が行き交っています。

水面を渡って来る風はやはりまだ少し肌寒く、それでもいつもの山の景色とはまた違った景色に

しばし時を忘れて見とれてしまいます。













少し風が避けられる岩陰でお湯を沸かせてコーヒーを淹れます。










しばらくすると遊歩道を降りてきた人が声を掛けてきました。

どうやら展望台に停めていた山さんの高級自転車が自分と同じメーカーのものらしくて

その話がしたくてわざわざ降りてきて声を掛けて話し始めました。



ただ写真だけを見ると

男性  :  『つい、おたくここで何をしてるん?』

山さん :  『いや~ちょっと・・・・。』

男性  :  『さっきそこで事件があったんや!それで近くを色々聞きに廻っているんや!』

山さん :  『えっ、私は何も悪い事してませんよ。』

男性  :  『それは分かっとんやけどな、わしも仕事やから仕方ないんや!』

みたいな刑事に職務質問されている怪しい人みたいな写真です。(笑)


コーヒーで体を温めた後は展望台まで戻って行きます。







自転車のメーターを見ると私のバッテリーの残量は70%。それ以上に40%近くまで減って

しまっている杉さんは、残りを走れるかどうかとえらく気にし始めました。

後になって気づいたのですが、どうやらバッテリーの消費量は体重に比例するようで

杉さんの自転車のバッテリーが一番消耗が激しかったようです。





なんせ普段自転車に乗っていないメンバーは電動アシスト頼みです。下り坂や平道では

スイッチを切り、登坂も出来るだけエコモードで走ってとバッテリー残量ばかりが気になります。

灯台から岬の東側に回り込むと激坂。といっても下り坂ですから余裕で下って行きます。







下り坂が終わると多少のアップダウンはあるものの、海沿いの景色を見ながら

気持ちよく走って行きます。これもひとえに電動自転車のお陰です。




半島の付け根のオリーブ公園のステーションで、バッテリーが少なくなった杉さんの自転車を

交換する予定でいましたが、ここでICカードを購入していなければ、新規にレンタルしなければ

交換できないのが判明! 杉さん、ピンチ! ( ゚Д゚)

取りあえずは予定していた坂手港の食堂まで走って、その後どうするか作戦会議をすることに。







草壁のフェリー乗り場を横目に見て内海から右に曲がると『醤(ひしお)の里』

古い醤油蔵が立ち並び、今は小豆島の観光スポットのひとつになっています。

自転車で走っていると微かに醤油の香りが漂ってきます。

車で走っているとあっという間に通り過ぎてしまい気づきませんが、風を感じながら

色々な匂いも感じられるのもサイクリングのいい点です。マルキン醤油の大きな工場の横を通り

黒壁の蔵が続く道を覗いたりしながら南に向かって走ります。







その屋根越しには独特な山容をした『大嶽・碁石山・洞雲山』が見えます。





坂手港にある『大阪屋食堂』は山さんが事前に調べていてくれた

穴場の食堂です。時刻は13時過ぎ、お腹もペコペコです。

店構えも見るからに怪しげな雰囲気です!







ずらりと壁に張られたメニューから刺身の載った『ひしお定食』を注文。

下のご飯が隠れて見えないくらいたっぷりと刺身が盛られています。







麺法師さんと私は美味しい麦茶を頂きます。





食事が終わって作戦会議で、今回は時間やバッテリーの残量の事もあって

『大角ノ鼻灯台』は諦め、『24の瞳映画村』まで走ってそこから

渡船で草壁まで渡り、土庄迄は戻らず草壁からフェリーで帰る計画変更に決定しました。

そうと決まればバッテリー残量はもう気にせず走れます。

麺法師さんが『贅沢モードや~!』と言いながら電動アシストを強にして飛ばしていきます。

こうなると自転車部部長の山さんも追いつけません。




映画村の向かいに渡船の乗り場はありました。するとその看板を見て麺法師さんが

慌てて戻って来ました。『大変や、水・木曜日は休みやと書いてある』と言っています。

『え~!もう最後やと思ってバッテリー無駄に使ったのに!』

特に杉さんのバッテリーはもう草壁まで戻るだけの残量はありません。

こうなったらこの映画村にもあるステーションで自転車を乗り捨ててバスで草壁まで戻るか、

さてさてどうするか・・・・と話をしていると、何やら沖から船が!





『渡船や!今日も動いとる!』




さっそく船頭さんに話をして自転車と一緒に乗り込みますが、走っている時は頼りになる

電動自転車ですが、運ぶとなるとこれがかなりの重量。

船頭さんもこれだけの数の自転車を一緒に乗せたことがないらしくて右往左往していました。

『ちょっと船が左に傾いてるから、右に寄って座ってな!』と言われながらも何とかスタート。










穏やかな内海湾の中を約15分かけて草壁まで船は走って行きます。

渡船ですから水面とほぼ変わらない高さから眺める景色は、また違った景色に見えます。








時折潮の流れが速そうな場所がありましたが船長はしっかりと操舵してくれています。







その横で船長擬きの二人!







渡船はオリーブ公園の近くに着きました。そこからフェリー乗り場まで少しだけ走ります。











途中で計画変更したので走行距離は50km程度でしたが、おおよそ7時間あまり島での滞在。

登山や自動車での移動とはまた違った春の爽やかな風を感じながら

島と瀬戸内の景色を堪能した一日でした。











高松に到着してからはこのところ小豆島からの帰りには恒例で立ち寄るお店で

美味しいビールを飲んでほろ酔い気分で楽しく帰路に着きました。