秋、物思いに耽るくちこです。
回想なんて、歳をとった証拠かな?
くちこは自分勝手な女。
だからかどうか、基本、恋愛をしない。
ということを、弱冠二十歳そこそこで体得しました。
同僚曰く、「人生にはモテ期あり」と。
くちこにも到来し、「よしっ!」
適当にセレクト。
西へ東へと遊んでみたものの(清楚に!)
すぐに相手が重くなり、
面倒になり、
整理してしまう。
ふう・・・・ん、
くちこは、恋愛をしないのか。
と、納得したものの、それ(恋愛)は突然やってきました。
51年の人生で2回。
一回目、二十歳のくちこは自分の想定外の感情にかなりびっくりでした。
こんな珍しいことは、これが最初で最後かな・・と。
両想いでした。
が、くちこは21歳で、別の人と結婚しました。
二回目は、43歳の時でした。
くちこが再度、独身になった後のことです。(離婚理由は別)
一回目の10倍びっくりしました。
自分の人生に離婚が生じたことも、かなりの驚きでしたが、それ以上の驚きでした。
公私ともに、人生最大の辛酸を嘗めていた時のことです。
どうしてそんなにびっくりしたのか?
一回目と二回目は同じ人だから。
その間一度も会っていないし、連絡もとっていない。
風の便りさえも皆無でした。
ほう・・・・・
この人と結婚するのに23年も遠回りしたのか・・・
この人と結婚するためには23年、必要だったのか・・・
両想いでした。
が、50歳、くちこは別の人と結婚しました。
人生は無常。
いつ何が起こるか解らない。
人の心も無常。
この一瞬以降のことなんて何の保証もない。
「不変」という言葉は砂上の楼閣。
生きることは風になること。
生きることは川になること。
行き先を知る術はない。
心身ともに疲弊し、
生きることに、ほとほと疲れ、
知らないうちに、くちこらしささえ失っていた時、
怪しい蜘蛛の糸が、するすると降りてきました。
相当考え、迷ったものの・・・
思い切って、その糸につかまることにしました。
そ、くちこ50歳で再婚。
今の夫です。
上記全てのストーリーを承知の上で、
「一生、愛し、護りたい」と。
泰然として掴みどころのない、
底の見えない不思議な人ですが、
毎日、二人で笑って暮らしています。
どちらが、どちらの掌にいるのかは不明です。
以上でセンチメンタルを終了します。
しろつめ・楚々・くちかずこ姫 拝