日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

雨の日の過ごし方

2013年03月20日 | インポート
天気予報どおりに、朝から雨が降っていた。

春分の日で彼岸の中日だから、墓参りに行きたかったが、急傾斜の、土の細い坂道を昇り降りしなければ家の墓には行けないので、傘をさしてまでは墓参りに行こうとは思わなかった。

昨日の夕方に、墓掃除はしてきたし、花立の水を入れ替えて、墓の周りに繁茂している「柴」をあげてお参りはしてきていた。

本来ならば、今日、家の庭に咲いている花と線香を持って、きちんとお参りをしたかったのだけれども、雨が降っていてはそれもできない。

雨が降っていたので、外での雑事はできない。

家の中でゴロンとして、テレビを見ているのも、休日の過ごし方としては健康のために良くないしなどと考えていると、雨の日に何をすればよいのかという答えは、必然的に決まってくる。

そう、趣味のために時間を使うのが有意義だということで、雨合羽を着ての「ヤマメ釣り」という所に落ち着く。

諫早湾干拓の堤防道路を使うと、諫早市高来町の境川のヤマメが釣れる付近まで30分で到着する。

道中の轟渓谷には、山桜が咲き始めていて美しく、そのような風景を見る事ができるだけでも心が和む。

そのような風景を眺めながら、いつもそうするように心の中で、自然界の山の神様に対してつぶやく。

「今から入らせてもらいます。よろしくお願いします。」

当然の事ながら、雨合羽を着てまでヤマメ釣りをしている趣味人は一人もいない。

ゆえに、釣りのフィールドは、自分だけの貸しきり状態となり、ヤマメ釣りには最高に好適な状況になる。

雨のために水量はやや増えているし、小雨は降っているしで、ヤマメ釣りにとってはベストコンディションの中で釣りができる。

ひとつだけ難点がある。

それは、雨で川原の石が濡れているので、用心して歩かないと滑りやすいということ。

竿を出すと、予想通りにヤマメは餌を良く追ってくれた。

趣味の時間を充分に堪能することができて、足腰の筋肉も適度に使った一日だった。

釣り終わって納竿する時にも山の神様に対してつぶやく。

「本日もお世話になりました。ありがとうございました。」と。

自然界の中で遊ばせてもらっているという感謝の気持ちを忘れてはいけないと思っている。






豊田一喜