昨日は寒い雨の一日で家に引きこもっていました。精さんの編集した『きいちご』6号が30日には届くというので、名簿の整理、発送用のラベルの印刷などをして過ごしました。
今日も朝から雨です。「第11回きいちご移動教室」の案内をつくります。11月7日に北関東の秋を楽しむ予定です。柿赤き里の風景とみなさんの笑顔を思い浮かべながらパソコンに向かいます。
それにしても、東アジアの大国、中露にもてあそばれる我が政府は一体どうなっているのでしょう。首相が国家の舵取りを放棄して「那覇地方検察庁の判断を尊重する」などと言っているのですからあきれ果てます。
9月25日(土)晴
午後、お茶の水に出かけて「『光射せ!』第5号発行記念講演会」に出席する。
『光射せ!』は「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」が発行する冊子で「北朝鮮収容所国家からの解放を目指す理論誌」と銘打たれている。
●『光射せ!』http://hrnk.trycomp.net/hikarilist.php
僕は会員ではないが友人が案内を送ってくれたので出かけることにした。編集長の萩原遼さんが「朝鮮高校授業料無償化」問題で孤軍奮闘しておられるのを黙って見ているわけにはいかないと思った。病気発覚以来東京まで出かけて他団体の集会に出るのは初めてではないか?
この日の萩原さんの話では「朝鮮高校授業料無償化」問題の決着はまだついていないらしい。
萩原さんたちが翻訳した朝鮮高級学校の歴史教科書をはじめこの学校の教育の内実が知れ亘るにつれて文部科学省も民主党も形式論(「高校の体裁が整っている」)では押し切れないことがわかってきたのだろう。
大阪の橋下知事が府の補助金を凍結してこの問題について一定の方向を出そうとしているようだ。
指導者賛美など朝鮮学校の教科書に注文 大阪府部会提言
(2010年9月22日17時12分 朝日新聞)
高校無償化制度をめぐり、朝鮮学校に大阪府独自の補助金を支給することの是非を検討してきた府の専門家部会の提言の全容がわかった。北朝鮮指導者の個人崇拝を促すような教科書の記述の問題点を指摘するとともに、授業の改善を求めている。文部科学省の専門家会議が教科書を含む教育内容を無償化制度適用の判断材料にしなかったのに対して、府の提言は踏み込んだ内容になった。
府の専門家部会は、憲法や教育法に詳しい大学名誉教授を座長に、朝鮮語、教育学の専門家、府内の私立高校の校長の計4人で構成。22日午前の会議で提言をとりまとめた。同日中に公表する方針。
専門家部会の関係者によると、教科書をめぐる指摘は、(1)「敬愛する金正日(キム・ジョンイル)将軍様」などと国家指導者を賛美する現代朝鮮史や社会の教科書の記述について、「日本の教科書には特定の政治指導者に対する敬称は使われておらず、十分考慮することが望まれる」(2)現代朝鮮史の教科書では、大韓航空機爆破事件(1987年)を「韓国政府が捏造(ねつぞう)した」などとも記述。このため、現代朝鮮史の授業を「教科」としてではなく、北朝鮮社会についての理解を深めるためのカリキュラム外の「特別活動」として位置づける。また、異なる見解のある歴史的事象については両論を教える――など。
このほか、学習指導要領に定められた「家庭科」と「総合学習」の授業の開設▽教育内容について府民の理解を得られるよう日本語での授業計画の作成――などを求める。一方で、朝鮮学校の単位数や教員数などは、国の無償化制度に含まれることが決まっている高等専修学校の設置基準を満たす、と評価したという。
橋下徹知事は3月、朝鮮学校側に対し、府独自の補助金を出す条件として、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)との金銭的、人的な関係を絶つ▽北朝鮮指導者の個人崇拝を促すような教育をしない、などを要望。朝鮮学校側の教育内容を調査するため、専門家部会を5月に発足させた。
府は専門家部会の提言を朝鮮学校側に伝えるとともに、高級学校(高校)の教室に掲げられた故・金日成(キム・イルソン)主席、金正日総書記親子の肖像画を外すことなどについても求める。ただ、朝鮮学校関係者の中には補助金を「人質」に取った橋下知事のやり方に反発する声もあり、同校側が府の条件をどこまで受け入れるかは不透明だ。
出典●http://www.asahi.com/national/update/0922/OSK201009220092.html
このニュースを「産経」はこう伝えている。
「現代朝鮮史は特別活動に」 朝鮮学校無償化 府の有識者会議提言
(2010年9月23日 09:03産経)
高校無償化への対応で、授業料支援補助金などを朝鮮学校に支給するかどうかを検討している大阪府の有識者会議が22日、提言をまとめ、「現代朝鮮史」を教科ではなく特別活動と位置づけることや特定の政治指導者に対する敬称について考慮することなど13項目を指摘した。
橋下知事「補助金支給の条件」
橋下徹知事は「これらの提言をすべて実現するのが僕の責任」と述べ、これまでに明らかにしている「特定の政治指導者の肖像画をはずす」「朝鮮総連との関係を絶つ」との条件に加え、今回の提言が受け入れられない限り、補助金は支給しないとする考えを改めて示した。
府は平成21年度に朝鮮学校11校や児童生徒に対し、計約2億円の補助金を支給したが、22年度は補助金の執行を留保しており、橋下知事は朝鮮学校以外の外国人学校についても「問題があれば、同じ方針で臨む」という。
有識者会議は朝鮮語や教育の専門家で構成。大阪朝鮮高級学校(東大阪市)の教育が日本の学習指導要領に準じているかどうか調査した。
提言では「おおむね学習指導要領に準じた教育活動が行われている」と教育体制を評価。理数系の教育科目については「日本と同等の教育が行われている」とし、語学教育については「日本の教育でも参考にできる点がある」とした。
しかし「家庭科」などが開設されていないことを問題視したほか、特定の政治指導者に対する敬称について「政治的中立の観点から、考慮する必要がある」と指摘。現代朝鮮史について、教科ではなく特別活動と位置づけることが適当とした。特に現代朝鮮史では朝鮮戦争や拉致問題をめぐる記述で日本の教科書と相当異なる内容といい「多角的な見方ができるよう両論を教えることが望ましい」とした。
朝鮮学校を運営する大阪朝鮮学園の李英敏副理事長は「提言を生かし、より開かれた学校にしていきたい」と述べた。橋下知事は「税金を使わないのなら、どういう形をとってもよいが、公金を受け取るなら府のルールを守ってもらう」などと語った。
出典●http://www.sankei-kansai.com/2010/09/23/20100923-043945.php
朝高の歴史教科書は明らかにウソで塗り固められており、「特別活動」でなら使っていいかどうか?疑問だが「提言」と橋下知事の「条件」は大まかにいって当然のことだと思う。
税金の投与を受ける以上「公教育」である。日本国憲法と教育基本法が示す、民主主義と人権の確立・擁護という原理原則を守ることが基本中の基本である。
民主党政府はどうするつもりだろうか。判断を名前も公に出来ない有識者の密室協議に任せてはならない。大阪府の姿勢は大いに参考になるのではないか。
萩原さんは定時制高校生の時に韓国から密航してきた友人と机を並べて学んだことが縁となって「朝鮮語を愛し、朝鮮と朝鮮人に親しんで55年たった」という人である。
だからこそ北朝鮮の独裁政権とそれに盲従する朝鮮総連指導部に不退転の闘いを挑み続けている。朝鮮戦争の真相解明などその闘いは地味で目立たないが確実に独裁者を追いつめてきた。僕もまたその恩恵を受けて蒙を啓かれた一人である。今回は朝鮮高校の歴史教科書を翻訳して出版した。
僕は高校教育の世界に身を置いた者の責任としてせめてこの「朝鮮高校授業料無償化」問題では萩原さんを応援したい。「川越だより」に駄文を書くのが精一杯だが、今日は久しぶりにお会いできてうれしかった。
今日も朝から雨です。「第11回きいちご移動教室」の案内をつくります。11月7日に北関東の秋を楽しむ予定です。柿赤き里の風景とみなさんの笑顔を思い浮かべながらパソコンに向かいます。
それにしても、東アジアの大国、中露にもてあそばれる我が政府は一体どうなっているのでしょう。首相が国家の舵取りを放棄して「那覇地方検察庁の判断を尊重する」などと言っているのですからあきれ果てます。
9月25日(土)晴
午後、お茶の水に出かけて「『光射せ!』第5号発行記念講演会」に出席する。
『光射せ!』は「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」が発行する冊子で「北朝鮮収容所国家からの解放を目指す理論誌」と銘打たれている。
●『光射せ!』http://hrnk.trycomp.net/hikarilist.php
僕は会員ではないが友人が案内を送ってくれたので出かけることにした。編集長の萩原遼さんが「朝鮮高校授業料無償化」問題で孤軍奮闘しておられるのを黙って見ているわけにはいかないと思った。病気発覚以来東京まで出かけて他団体の集会に出るのは初めてではないか?
この日の萩原さんの話では「朝鮮高校授業料無償化」問題の決着はまだついていないらしい。
萩原さんたちが翻訳した朝鮮高級学校の歴史教科書をはじめこの学校の教育の内実が知れ亘るにつれて文部科学省も民主党も形式論(「高校の体裁が整っている」)では押し切れないことがわかってきたのだろう。
大阪の橋下知事が府の補助金を凍結してこの問題について一定の方向を出そうとしているようだ。
指導者賛美など朝鮮学校の教科書に注文 大阪府部会提言
(2010年9月22日17時12分 朝日新聞)
高校無償化制度をめぐり、朝鮮学校に大阪府独自の補助金を支給することの是非を検討してきた府の専門家部会の提言の全容がわかった。北朝鮮指導者の個人崇拝を促すような教科書の記述の問題点を指摘するとともに、授業の改善を求めている。文部科学省の専門家会議が教科書を含む教育内容を無償化制度適用の判断材料にしなかったのに対して、府の提言は踏み込んだ内容になった。
府の専門家部会は、憲法や教育法に詳しい大学名誉教授を座長に、朝鮮語、教育学の専門家、府内の私立高校の校長の計4人で構成。22日午前の会議で提言をとりまとめた。同日中に公表する方針。
専門家部会の関係者によると、教科書をめぐる指摘は、(1)「敬愛する金正日(キム・ジョンイル)将軍様」などと国家指導者を賛美する現代朝鮮史や社会の教科書の記述について、「日本の教科書には特定の政治指導者に対する敬称は使われておらず、十分考慮することが望まれる」(2)現代朝鮮史の教科書では、大韓航空機爆破事件(1987年)を「韓国政府が捏造(ねつぞう)した」などとも記述。このため、現代朝鮮史の授業を「教科」としてではなく、北朝鮮社会についての理解を深めるためのカリキュラム外の「特別活動」として位置づける。また、異なる見解のある歴史的事象については両論を教える――など。
このほか、学習指導要領に定められた「家庭科」と「総合学習」の授業の開設▽教育内容について府民の理解を得られるよう日本語での授業計画の作成――などを求める。一方で、朝鮮学校の単位数や教員数などは、国の無償化制度に含まれることが決まっている高等専修学校の設置基準を満たす、と評価したという。
橋下徹知事は3月、朝鮮学校側に対し、府独自の補助金を出す条件として、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)との金銭的、人的な関係を絶つ▽北朝鮮指導者の個人崇拝を促すような教育をしない、などを要望。朝鮮学校側の教育内容を調査するため、専門家部会を5月に発足させた。
府は専門家部会の提言を朝鮮学校側に伝えるとともに、高級学校(高校)の教室に掲げられた故・金日成(キム・イルソン)主席、金正日総書記親子の肖像画を外すことなどについても求める。ただ、朝鮮学校関係者の中には補助金を「人質」に取った橋下知事のやり方に反発する声もあり、同校側が府の条件をどこまで受け入れるかは不透明だ。
出典●http://www.asahi.com/national/update/0922/OSK201009220092.html
このニュースを「産経」はこう伝えている。
「現代朝鮮史は特別活動に」 朝鮮学校無償化 府の有識者会議提言
(2010年9月23日 09:03産経)
高校無償化への対応で、授業料支援補助金などを朝鮮学校に支給するかどうかを検討している大阪府の有識者会議が22日、提言をまとめ、「現代朝鮮史」を教科ではなく特別活動と位置づけることや特定の政治指導者に対する敬称について考慮することなど13項目を指摘した。
橋下知事「補助金支給の条件」
橋下徹知事は「これらの提言をすべて実現するのが僕の責任」と述べ、これまでに明らかにしている「特定の政治指導者の肖像画をはずす」「朝鮮総連との関係を絶つ」との条件に加え、今回の提言が受け入れられない限り、補助金は支給しないとする考えを改めて示した。
府は平成21年度に朝鮮学校11校や児童生徒に対し、計約2億円の補助金を支給したが、22年度は補助金の執行を留保しており、橋下知事は朝鮮学校以外の外国人学校についても「問題があれば、同じ方針で臨む」という。
有識者会議は朝鮮語や教育の専門家で構成。大阪朝鮮高級学校(東大阪市)の教育が日本の学習指導要領に準じているかどうか調査した。
提言では「おおむね学習指導要領に準じた教育活動が行われている」と教育体制を評価。理数系の教育科目については「日本と同等の教育が行われている」とし、語学教育については「日本の教育でも参考にできる点がある」とした。
しかし「家庭科」などが開設されていないことを問題視したほか、特定の政治指導者に対する敬称について「政治的中立の観点から、考慮する必要がある」と指摘。現代朝鮮史について、教科ではなく特別活動と位置づけることが適当とした。特に現代朝鮮史では朝鮮戦争や拉致問題をめぐる記述で日本の教科書と相当異なる内容といい「多角的な見方ができるよう両論を教えることが望ましい」とした。
朝鮮学校を運営する大阪朝鮮学園の李英敏副理事長は「提言を生かし、より開かれた学校にしていきたい」と述べた。橋下知事は「税金を使わないのなら、どういう形をとってもよいが、公金を受け取るなら府のルールを守ってもらう」などと語った。
出典●http://www.sankei-kansai.com/2010/09/23/20100923-043945.php
朝高の歴史教科書は明らかにウソで塗り固められており、「特別活動」でなら使っていいかどうか?疑問だが「提言」と橋下知事の「条件」は大まかにいって当然のことだと思う。
税金の投与を受ける以上「公教育」である。日本国憲法と教育基本法が示す、民主主義と人権の確立・擁護という原理原則を守ることが基本中の基本である。
民主党政府はどうするつもりだろうか。判断を名前も公に出来ない有識者の密室協議に任せてはならない。大阪府の姿勢は大いに参考になるのではないか。
萩原さんは定時制高校生の時に韓国から密航してきた友人と机を並べて学んだことが縁となって「朝鮮語を愛し、朝鮮と朝鮮人に親しんで55年たった」という人である。
だからこそ北朝鮮の独裁政権とそれに盲従する朝鮮総連指導部に不退転の闘いを挑み続けている。朝鮮戦争の真相解明などその闘いは地味で目立たないが確実に独裁者を追いつめてきた。僕もまたその恩恵を受けて蒙を啓かれた一人である。今回は朝鮮高校の歴史教科書を翻訳して出版した。
僕は高校教育の世界に身を置いた者の責任としてせめてこの「朝鮮高校授業料無償化」問題では萩原さんを応援したい。「川越だより」に駄文を書くのが精一杯だが、今日は久しぶりにお会いできてうれしかった。