渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

名品とは ~1974年製パパTAD~

2024年12月29日 | open

試斬 〜1970s TAD CUE〜

プール(ポケットビリヤード
の事)キューにおける名品と
は、「狙い通りに手玉を動
かせるキュー」の事をいう。
それには、キューだけの性
能が突出していても駄目で、
それを十二分に使いこなせ
る技術を保有している事は
撞球者としては大前提だ。
的玉のポケットインも当た
り前の事で、シュートイン
できたか否かなどという低
レベルの次元の話ではない。
的玉を入れるのは当たり前。
それをポケットビリヤード
ならば手玉を入れながら、
あるいはキャロムならば手
玉を的玉にヒットさせなが
ら「きちんと手玉を動かし
て次の狙い通りの場所に出
す」というのがプールであ
ろうとキャロムであろうと
ビリヤードという種目の主
軸だ。
玉が入ったかどうかなどは
大前提なのでシュートイン
させるのは当たり前。
これはバスケットボールや
真剣日本刀試斬と同じだ。
バスケでもシュートしたら
入れるのは当たり前。たま
たま外れる事があっても、
シュートインは大前提とし
て競技が成立している。
日本刀での斬撃でも切れて
当たり前。切れない刀術
などは存在しないし、たか
だが据え物の静止物体を切
断できた位で喜んでいる低
レベルでは武芸としてはお
話にならない。

「どうやったか」「内実の
如何はどうか」「どう確実
にそれを実現させるか」と
いうのが大切であり、当た
り前の事をできて喜ぶのは
どうかしている。

パパTADは実用性において
歴史的名品の多くを製作し
たプールキュー職人だと断
定できる。
「TADでないと出せない玉
筋」というのがかつてはあ
った。野球でいうなら変化
球の魔球のような手玉の軌
跡を描く玉筋。

例えば、上掲試斬動画では
イエローの1番からブルー
の2番、レッドの3番までを
手玉と一直線に並べてキュー
の撞球能力のテストをして
いる。
その際にイエローの1番では
的玉を穴幅の横に入れて手
玉を横に出して止める技法
を実行している。
ブルーの2番では
一直線なが
ら的玉をポケッ
トの右端に
入れて、狙った
クッション
に返らせて、そ
して逆ひね
り作用でクッシ
ョンからの
反射後に手玉に
ブレーキを
かけるショット
をしている。
玉並べの時に手玉を返らせ

て入射させるクッションの
位置も確認している。
レッド3番では手玉と的玉の

分離角度を狭くする「割れな
い押し玉」を実行させる試験。


これはそれぞれ高度な技法
だが、特に2番のショット
は難易度が高い。手玉の狙
い通りの正確な制御を実現
させるので。

それを行使した際にTADは
の撞球技法をそのまま如
なく実現させてくれる。
本当に良いキューだ。
そうした、潜在性能の次元
の高さと、それを十分に引
き出せる技術レベルの撞き
手の技法にビタリと寄り添
うキューが最高に良いキュー
なのだと断言できる。
ロードレースのレーシング
マシンとレーシングライダ
ーの関係に似ている。

TADコハラのキューは良い
キューだ。
だが、現代ではプロやアマ
の選手たちのプレーキュー
としてではなく、極めて高
額なコレクターアイテムと
して扱われるようになって
しまった。
果たして故コハラタダチさ
んは、そんな事を望んでい
ただろうか。


Tadachi Kohara(1929-2013)









撞球の基本

2024年12月29日 | open



私は「玉転がし」はやらない。
「撞球」をやる。
玉は転がすのではなく「撞く」
のである。
玉転がしをやって得点しても
勝利しても、何の意味も深み
もない。
地味であっても派手であって
も、内実としてはスーパーシ
ョットを連発させて勝利する
事に意味がある。
ファースト・エディのように。

本勝負の時にはエディのよう
には酒は飲まない(笑




ロードモデルにおける適正ブーツ

2024年12月29日 | open



ロードモデルタイプのモー
ター
サイクルに乗る時のブ
ーツは
直立ヒールを持つ物
に限る。

理由はいろいろあるが、答
えは単純明快。
物理的な事だ。