ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




土用の丑の日ですからねー。食べましょう食べましょう、アンギラ・アンギラ、フランスを。

アンギラ・アンギラ?フランス?は?何言ってんの、このシト。と、速攻でハテナマークが出た方、大丈夫ですよ。最後まで読んでいただければ、あなたも明日からは「ちょっとフランス食べに行かない?」って、言ってますから。ほんとかな(笑)。

鵜飼の鵜が、どうにもヌルヌルして、捕るのに難儀をしたから、「うがなんぎ」で、「うなぎ」、という説があるそうです。ま、名前の由来はさておき。

うなぎ。謎の生物です。かのギリシャの大哲学者にして、生物学者のアリストテレスは、生涯に渡り、ものすごい数の動物の研究をしたのに、うなぎに関してだけは、「これは泥の中から自然発生する生き物です。よくわかりません。おしまい(※)。」と、研究を放棄してしまった(笑)、というほど、謎なんです。野生のうなぎの産卵シーンや、卵を見たことのある人は、まだこの世にはいないそうです。どこで生まれてるのか、本当に謎の生き物だとのこと。なので、昔の人は「水辺の葦が変化したものだよー」とか、「人の髪の毛が水に落ちて、うなぎになるのさ」って、本当に信じていたそうですよ。

その寿命、なんと50年。そして、何も餌を食べなくても、2年近く生きていた例もあるという、強靭な生命力。ミシシッピー川の河口から遡って、アメリカを縦断、あのナイアガラの滝を登って(!)、エリー湖にまで到達するという、信じられないようなスタミナ。そして少し湿ってさえいれば、電柱だって登ってしまう、という、そんなん見たら絶対に眠れなくなりそうな、まるでホラー映画のような運動能力(笑)。あ、ちなみに「うなぎのぼり」っていう言葉は、このうなぎの、もの凄~い遡上能力からきてるんですよ。

ビタミンC以外の全てのビタミンを豊富に含んでて、DHA、EPA、良質なたんぱく質もふんだんに。美容と、健康に、そして滋養と強壮に、最高の食材なんですよね。一年中食べてたっていいんですよ。うなぎ屋のご主人は皆さん、肌がテュルッテュルだとか(笑)。

「土用の丑の日」に食べるってのは、日本のエジソンと言われております、エレキテル(静電気発生装置ですね)の発明で有名な平賀源内さんが、知り合いのうなぎ屋さんから「源さんよー、こうも暑くちゃ、うなぎがさっぱり売れないよー、なんかいい案はないかねぇ?」と相談を持ちかけられ、「うーん、じゃあ。」ってんで、『土用の丑の日、うなぎの日。食すれば夏負けすることなし』というキャッチコピーを作ってあげて、店に掲げさせたところ、これがなんと大当たり。で、書いたその日が、たまたま土用の丑の日だった、というだけのことだそうです(笑)。翌日に相談されてたら、えー、丑の次だから、「寅の日」になるのかな?なので、有名なコピーも、今の僕らの習慣も変わっていた、と。源さんの気まぐれ。200年前の、ほんの思いつきなんです(笑)。

「うなぎをやりますと、頭がハキハキしてまいります。」と、なんとも粋な江戸の表現を『食味道楽』という名著に記したのは、歴史小説の大家、子母澤寛氏(※)であります。「常日頃は、菜っぱの煮びたしだの豆腐、せいぜい焼魚に煮魚くらいだから、たまに鰻を食べると、脳ミソから目玉まで潤滑油が廻ったように思ったのであろう。」と、その表現をこれまた粋に分析なさったのは、僕の敬愛する作家、料理家の向田邦子さんであります。

江戸の昔は、一匹丸ごとを串にざくっと刺して、道端の露店で売ってたようです。一匹、今の価格で50円くらいだったそうですよ。おやつ代わりに、大人から子供まで、よく食べられていたそうです。そう、うなぎはもともと高級店で食べるようなもんじゃなくって、庶民の味なんですよね。

僕らが日本で食べているのは、今は80%が中国産といわれてるものです。これ、「アンギラ・アンギラ」という種類で、稚魚は主にフランスから海を渡って中国に入ってくるそうです。なので、うなぎ業界ではこのアンギラ・アンギラちゃんを、生まれ故郷を名を取って「フランス」と言うんだそうです。ちなみに国産のものは「アンギラ・ジャポニカ」。ジャポニカちゃんの稚魚は、フランスちゃんのおよそ5~7倍以上の値段で取引されてるんですってよー。どこへ行く、庶民のおやつよ。

僕がお昼にいただいのも、たぶん、ってか絶対、フランスちゃん。だって600円程のお弁当でしたから。でもね、並べて食べなきゃ、まー、そうそうわかんないですよ。僕には、わかりません。あの、美味しそうなタレの匂いで、もぅ、十分オッケーですから。生ツバごっくんです(笑)。本当はね、炊きたてのご飯で食べたいところだったんですけど、今日はなにかと普段のサボリのツケが廻ってきたせいか、忙しくて。でも、せっかくの土用の丑の日(笑)、ということでしっかり頂いておきました。え、そりゃあハキハキですよ(笑)。

最後にひとつ、ちょっとおっかない話していいですか?だめなら、このブロック、飛ばしてくださいね(笑)。あ、いいんですか?しょうがないなー(笑)。あのね、この、フランスちゃん、身体がジャポニカちゃんより柔らかいんだそうです。なので、泳ぐ時に・・・ね。こう、鎌首を持ち上げるようにね、頭を水面から出して、泳ぐんだって。見たことないですよね、そんなうなぎ。ネッシーかっつのー(笑)。沢山いると、かーなーりー、怖いらしいですよ。いや、怖いでしょ、きっと。あーあ、これでフランスちゃん、食べれなくなっちゃったりね(笑)。いやいや、食べて下さいな。ほんとに身体にいいしね。

そうそう、7月24日のブログで紹介した、阿部薫さんのサイト内、「Speak」という日記のコーナーに、先月末のへきるちゃんのライブの時の模様が(主に楽屋の(笑))写真付きでアップされてましたね。僕も油断してるところを撮られてましたね(笑)。あ、ダチョウの卵を飲んでるところもありましたー。もっぺん、URLを載せておきます。「振り向けばトコヒョツ!」http://k-abe.org/

さて、明日も国立競技場に行って来ます。こないだのは僕もオンエアー見損ねちゃって(笑)。またテレビ東京系列で、明日は、夕方から放送があるみたいです。サッカー好きの方は勿論、そうでない方も、良かったら見てやってくださいね

あ、「うなぎ」っていう、役所広司さん主演の映画、ついこないだ観ましたけど、面白かったー。おすすめします。ちょっと、重たくて、暗いところもありますけど、ほんのりと温まりますよ。

ではー。

(※)コメント欄にて、誤字を指摘していただきまして、あわてて訂正させていただきました。おっちょこ・・・なもので、それにしても、よりによって大作家の名前を(泣)。申し訳ありません。ご指摘、ありがとうございましたー。・・・おまけに「おしまい。」を「おいまい。」って書いてましたね。んー、「老いまい。」まぁ、うなぎは老化防止にも良くて、なんて言い訳はともかく!すみませんでした。ご指摘、ありがとうございました。大してハキハキしてないことが判明しましたので(笑)、もう一杯、いただくことにしますね(笑)。



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