ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




「高校に入ったら、バンドやりたいんだ。川村も一緒にやんない?」

「バンド?んー、別に、いいけど。やったことないけど。」

小学生の時に仲の良かった友人K。中学は別々だったのですが、たまたま同じ都立高校を受験したんです。その試験会場で再会し、家が比較的近所だったこともあって、一緒に帰り、その後も合格発表を一緒に見に行くことになり、まぁ、どうにか二人とも合格。その帰り道の、電車の中での会話です。

K「でさ、俺、ギターやろうかなと思ってるんだけど。」

僕「へー。じゃあ、おれもギターやってみたい。やったことないけど。」

K「あはは、ダメだよ。ギターは俺がやるんだから(笑)。川村は他のにしろよ。」

僕「ギター二人いちゃだめなの?」

K「ダメダメー。一人でいいんだよ。合格したらエレキギター買ってくれるって、親にも約束してもらってるし。」

僕「えー、マジかよ、ずりーよ。いいなー。エレキギターかっこいいじゃん。」

K「あはは。エレキ!エレキ!」

僕「あ、まてまて。じゃあさ、ジャンケンしようぜ、ジャンケン。で、勝ったほうがギター。」

K「えー?何だよそれ(笑)。まぁいいや、じゃ一応ね。一応、じゃんけんしてみるだけだよ、い・ち・お・う、ね。」

僕「よっしゃ。勝つ。」

 

じゃーあんけぇーん・・・ぽいっ。

 

K「・・・

僕「・・・

K「さ、いつギター買いに行こうかなー(笑)」

僕「・・・くそぅ。あ、ちょっとまて、じゃあ俺は何をやればいいんだ。マネージャーか?」

K「うーん。なんでもいいよ、ギター以外なら(笑)。あ、オマエさ、小学校のときピアノやってなかったっけ?いいじゃん、あれで。」

僕「えー、ピアノー?もうとっくのとーにやめちゃったよ。できないよ。やだよー。」

K「いや、結構かっこいいんだぜ、バンドのキーボードって。」

僕「えー、そうかなー。そうなのー?じゃあ・・・、うーん、でも、おれにできるかなぁ。」

保育園の年長の5歳から習い始めて、小学校4年生まで、遊びたいのにやらされる練習が面倒くさくて、自転車で遠い教室に通うのも嫌で、そもそもピアノの面白さがわからなくて、幾度と無く「やめたい、やめたい、やめさせて」とダダをこねる僕に、終に母親は根負けしたんです。これはあとで聞いた話ですが、あまりに悔しくて涙がボロボロ出たんだそうです。ごめんよ、母さん(謝ることばっかりです、ほんと)。その後は、遊びで弾く事も、学校で触ることも一切無く、5年間、鍵盤にまったく触れていなかったものですから、正直もう、「ドレミファソラシド」の弾きかたすら忘れていました。

帰り道、Kに誘われて一緒に本屋に立ち寄り、「キーボードマガジン」という雑誌を手に取りました。そんな雑誌があるなんてことも、その時、初めて知りました。23年ほど前の、春の話です。

さて、明日はサッカーA3の最終日。俊君とメンバーと、今回の国立競技場での最後のパフォーマンスになります。前回、前々回は試合開始前に出たんですが、明日は一試合目と二試合目の合間に出ることになりました。ちょっと雨が降りそうな予報も出てますが、無事に選手達とお客さんを盛り上げて、そして僕達も盛り上がってこれることを祈ります。おいしい、ぷしゅ、の為にもね(笑)。深夜に、また放送があるみたいですから、。もしよろしかったら観てくださいねー

では。



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