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改めまして、
2012年、謹賀新年
。
どうか、皆様方にとって、良き新年の幕開けでありますことを、心からお祈り申し上げます。
昨年は、あまりにショッキングな、心が引き千切られるほど悲しいことがありました。
スマトラ沖地震の際に見た、あの身も凍るほどの津波(あの時も、信じられない思いでした・・・。)の恐怖が、
わが国で、昨年、実際に引き起こりました。
見知った日本の町並みが、あっというまにかさを増す、冷たい海水の猛烈な力で破壊されていくのを目の当たりにするという恐怖は、
今思い出しても、背中が寒くなるように感じます。
今回は、やはり昼間の震災であったことに加え、また、近年のスマートフォンなどの普及などによって、
世界でも例を見ないほど沢山の(・・・研究者にとっては、おそらく相当に貴重な)記録が数多く残されることとなりました。
僕も、テレビで放送されたもののみならず、ネットに公開された映像を相当見ました。
怖いけど、見ずにはいられなかったのです。
「一体何が起こったんだ」
そんな気持ちで、しかし、暗澹たる気持ちで。
・・・水しぶきひとつかからない部屋の中で見ていてもなお、
人生観を変えられてしまうほどの、映像でした。
また、ほんの数日ではありましたが、
実際に、破壊された陸前高田の地をこの目で見た事も、あの津波の恐怖を強く知らしめられたという意味において、
生涯忘れられない体験でした。
にわかには現実とは思えないあの凄まじすぎる、
実際の臭いやほこり、明るさや奥行きを伴った強烈な光景は、
僕の脳裏から一生なくなることはないでしょう。
また、福島第一原発のとんでもない事故が加わったことで、
日本は、
そして、多くの日本人の心は、
かつてないほどに痛めつけられたように思います。
「一体、どうなってしまうのだろう。日本は、僕たちは、大丈夫なのか。」
あの恐怖。
震災から9ヶ月。
新年が明け、一つの区切りの季節を迎えたとはいえ、
今もまだ、きっと多くの人にとって、おそらくあの傷は癒えてはおらず、
現実に厳しい被災をされた方々の中には、今も遠く地元を離れた馴染みの薄い避難先や、
十分に満足とはいえないでありましょう仮設住宅などで、
先々の不安と向き合いながらの、心細い思い出年越しをされた方たちが、
多くいらっしゃることでしょう。
「『何もおめでたくない』、福島避難民の憂鬱な年越し」
早く、皆が笑って、心からおめでとう、といえる日が来ることを願ってやみません。
そんな中、同じAFPBBのサイト内に、こんなニュースを見つけました。
「音楽が治療の痛みや不安を和らげる、米研究」
精神的な分野での音楽療法などは今までも聞いたことがありましたが、
不安や、実際に体に感じる痛みそのものも和らぐ、というこの研究。
「音楽を聞くといった(興味をそそる)行為は、痛みを緩和する最も効果的な方法かもしれないと結論づけている。」
“・・・最も効果的な方法かもしれない”
まあ、もしかして最も、ではなくても・・・。
震災直後、本当にへこみました。
音楽の力なんて、こんな震災の前にはなんの役にも立たない。
必要なのは、医療や建築、輸送や、食べ物を作り出す力etc...。
音楽なんて、二の次、三の次・・・。
いや、でも、やはり、何か、出来ることはあるのだろうと思えたりもします。
大それた事など、何一つ出来ないけれど、でも、あきらめてしまってはそれまで。
新年の訪れを、また一つのきっかけにして、頑張っていかなくてはです。
一年とはいえ、要するに、毎日の積み重ね。
まあ、いい事ばかりではないでしょう。
でも、悪いことばかりの日というのも、なかなかないはず。
生きてるんですから、色々ありますが、・・・あって当たり前という感じで、
アセらず、サボらず
。
どうか今年も、えっちらおっちら、毎日が良き日になるよう、そして、結果的に今年が良き一年になるよう、
楽しんで過ごしていきましょう
。
ひとまず、美味しいお正月をお過ごしくださいね
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。
ではー。