炭酸飲料といえば、コーラ。
今のようにバリエーションもなく、とにかく、コーラ。
そんな時代がありました。
対抗馬は、スプライト、三ツ矢サイダー、キリンレモンでしょうか。これはみーんな透明ね。
ファンタとかは炭酸がゆるくてねー、だったら安いチェリオがいいやー、みたいな。
瓶を返しに行けば、瓶代、返してくれるから、懐(お小遣いだけどね)にも優しいし。
なので、コーラは、親とか大人と一緒の時でないと、自分では買えなくて、
「暑いし、コーラでも飲もうか」
なんて言ってくれたときは、嬉しくてねえ。
あと、ボーリング場に行ったときとか、瓶のコーラの販売機があったりしましてね。
コーラしか売ってないやつ。
あれが、遊びに来てるって感覚と共に、楽しくて、美味しくて。
小学校低学年のころ、毎年、夏休みに、静岡の深良という町に、母方の祖母の田舎があったのですが、遊びに行っておりました。
毎年、一週間くらいね、親は東京に帰るけど、僕は残ってね。
朝から晩まで、まだまだ自然いっぱいの田んぼや小さな川で、虫を取ったり、あちこち探検したり。
あちらの親せきの子ども(年の近い女の子二人と、ちょっと年の離れた小さな男の子)と遊んでました。
田んぼには、・・・マンガみたいに、ほんとに落ちて、真っ黒に泥まみれになったりしてね。
・・・いやあ、本当に、楽しかったですねえ。
たーくさん遊んで、帰ってくると、おばさんが、
「冷たいコーラがあるよ、飲むかい?」
と。
「飲む―!」
で、僕がいくらでも飲むわけですよ(笑)。
家だと「もうおしまい」と言われるところが、親戚の家だと、・・・緩くて嬉しい(笑)。
ガンガン飲むわけです。
そのうち、
「あー、でも、そんなにコーラばっかり飲むと、骨が溶けちゃうんだよ。ほら、もう麦茶にしな」
僕はコーラの入ったコップから手を離さず、
「そうなんだー。じゃあ、煮干しと一緒に飲めばいいじゃない。」
と、言ったそうです。(うーっすら覚えていますねえ。確かに言いましたね。)
一同、「あれ、やだよ、この子は」。
こういう、しょうもない屁理屈を言う子どもだったようです。
・・・反芻しよう。
(しつこい。しかも、38年前時のコーラをかよ、という)。
返す刀で、そう言ったものの、
その後、布団に入ると、
「骨が溶けちゃうのか、骨が溶けちゃうとどうなるのか。」
と考えて、ちょっと怖くもなったりして(くにゃくにゃと折れ曲がる人間を想像したりして)、
以降、コーラを手にするたびに
「これは骨を溶かす飲み物だ」
と一度、あの時のことを思いだしてから、
「でも飲もう」
と飲んでいるのです。
たまには美味しいじゃないですか、コーラ。
飲むときは、ダイエットコークとかじゃなくて、赤いのがいいんですよ。
身体に良くないねーってわかっていても、
ちょっと悪い事してる背徳感と共に、ゴクゴク、飲む。
ハンバーガー、ケンタッキー、そして、ピザ。
これは、大好きなビールよりも、コーラ。
お砂糖たっぷりの、赤い、あの骨を溶かす、恐怖のコーラが、美味しいんです。
えーっと、なら、トッピングは、
・・・アンチョビがいいのかな。
だってあれ、煮干しと同じ魚ですよね。
まあ、アンな位じゃ、カルシウムも、チョビっと過ぎですよね。
アンチョビだけに。
はい、骨の確認っ。
・・・脳の確認もしろよっという。
ではー。