うわー、連日とは。Kさん、すごい。
はい、なんとまたメタルの話でアレですが(・・・んー、じゃあ何ならいいんだろ?という話もありますね。やっぱりラーメンとか餃子だったりして(笑))、LOUD PARK09、ライブレポその3、アップされましたであります。
えっと、今回は4つだから、2+4=7・・・-1+4で、10ですね、10。合ってますか?合ってますね(笑)?
なぜか鍵盤が全然入ってもいないナパームデスの紹介が一番長いというね。出演しなかったバンドの話まで書いてるんですが、それが今日のトップの写真、「アナルカント」というバンドのファーストアルバムなんです(どうしても細かい字がつぶれてしまいました。見づらくてすみません。でも、ただ、この「あのナパームデスより速い!」と、とりあえずただ速さだけを売りにしちゃった、この無茶なコピーを見ていただきたくて)。
ちょっと、きっと「あなたの知らない世界」な話になりますが・・・、
もうね、さすがにこのバンド名は公の場で日本語には訳せませんし、アルバムタイトルもちょっと物騒なのでアレしましたが(ちなみにこのジャケット写真は日本人が撮った模様)、とにかく、すごい。
このアルバム、300曲入り。
でも、CDってそんなにインデックス打てませんから、いちおう、58曲入りということになってますが、一曲目のタイトルが「まず何曲かプレイするからよ!」で、二曲目が「じゃ、さらにもう数曲聴いてくれ」で、それぞれの曲の長さが、一曲目37秒、二曲目49秒、と言った感じです。
そもそもタイトルとか付けるのがめんどくさいみたいで(笑)、「意味のない曲名を沢山つけなきゃならないんなんて、もううんざり」というタイトルや、「だから曲名なんてでっちあげなのよ」という曲名があったりします。「俺たちゃ、インフルエンザにかかって凄ぇ具合悪い」とかね(笑)。やっぱりそれぞれ一分くらいしかないです。
まあそんな感じで58分40秒、とにかく、「ゴー」って言ってるだけ(笑)。リットーさんのサイトから飛べるリンクの曲なんて、これらからしたらかなり曲っぽくて、まともな方ですよ(笑)。
そうそう、昔出したシングルが5643曲入りとかね。シングルですよ、シングルー。
あ、セカンドアルバムも持ってますが、二万曲入りでした(笑)。
・・・実は最初にこのCD買ったときに、僕、これが何なんだか、まるで理解できなかったのです。なので、試しにヘッドフォンで集中して聴いてみたんですよ。58分40秒、メモ用紙だけ手元において。
聴いてるうちに、だんだん色々なことが頭をぐるぐる回りだして。
で、途中でね、思ったんですけど、これ、海外のバンドで、このCDは海を渡ってやってきたわけで、僕は日本でこれを3000円というお金を出して買って、こうして一人部屋で一生懸命理解しようと聴いてるわけで。
この状況って凄いな、と。そして、彼らには何かが絶対にあるんだよな、と、思ったんです。だから、彼らの音楽(・・・音?)がCDになり、はるばるここまでやってきたんだ、と。
そう思ったら、なんか最後には好きになってて(笑)。
メモに「これ、すごい!いいんじゃないの!?」って書いてありました。当時、僕25歳くらいでした。
その当時の彼らのライブのビデオがYoutubeにありましたので、おいておきます(こちら)。曲的には、2分50秒あたりの感じが、「まず何曲かプレイするからよ」の感じとそっくりです。だから、その曲かもしれませんし、全然違う曲かもしれません。それはわかりません(笑)。
ただ、このビデオを全部飛ばさずに、集中してみてみると・・・。
やっぱり、「何か凄いんじゃないか」とは思われるかもしれません。
いや、出だしからして無理、6分間なんて、絶対無理、苦痛で苦痛で仕方がない、とにかく無理ー!、という方も多いと思います。
たぶん、それが、
正常なんだと思います。
ちなみに、彼らの音楽はいわゆる「メタル」ではありません。「コア」と分類されるものの中で、さらに「グラインド・コア」とか「ノイズ・コア」といわれる、かーなーり、特殊な部類のものです。これを聴いた後だと、普通の「メタル」の、いかに洗練されていて、耳障りが良くて、聴きやすく感じることか(笑)。まあ、その真逆を行き続けるバンドだからこそ、アナルカントは凄いんですが。
それにしても、このビデオで見ますと、彼らのライブはお客さんもなんか凄いですね。この閑散とした会場で、こういう盛り上がりをするというのは、ちょっと驚きでした。もっと大人数での集団トランス状態みたいなのならありえると思うんですけど、これは、ビックリ。しかもお客さんがどうも子どもに見えるんですよね。すごいなぁ(笑)。
で、最後の方のメンバーは、もう、なんか悲痛ですよね。お客さん、冷ややかだし。これは、切ない。「あぎゃー」って叫びが、本当に叫びに聞こえてきます。なんか、泣きそうになったです。
でも、この人たちには、この音で表現したいことってのがあるんですよね。
音楽は、ほんと自由です。
ちなみに、当時来日もしました。確か、ロフトかどこかのライブハウスでの公演だったと思いますが、チケットは即日ソールドアウトだったんですよ。
さて、またしても長い前フリをしました。しかも、ほんとかなりコアなね。でも本当はこれ、このレポの中に書き足したいたいくらいですが、多分ダメでしょうね(笑)。
では、その3です。
『ヘイトブリードは、コネチカット発のハード・コア・バンド。
グラミー賞にもノミネートされたということで、ファンの方の期待も大きかったんじゃないでしょうか。なので、ちらっと観たら最初からもうメチャメチャ盛り上がっていたのですが(後で確認したらこの日のベスト・アクトじゃないか、という声もあった)、この後のロイヤルハントに備えて、もう少しお腹を満たしておきたくなってということもあって、残念ながらほとんど観れておりません。
どんだけ食べるんだ。
いえね、メタルはお腹減るんですよ。
でも、次回があったら、絶対に観るぞ!
そしてキーボーディストの皆さんにはおなじみのロイヤルハント。
93年の日本デビューからもう16年もたっているデンマーク発のベテランですね。ロシア生まれのキーボーディスト、アンドレ・アンダーセン。初めて生で見ることができました。
鍵盤セットは、正面を開けたコの字型。ドラムとシンメトリックに舞台上手にセッティングです。6台のキーボードを、各曲ごとにあちこち移動して、実によくコントロールされたパフォーマンスを観せてくれました。
音色は、オーソドックスなものが多く、オルガンに、ピアノ、数種類のストリングスに、オーケストラヒットなど。さすがアンドレがリーダーのバンドだけあって(メンバー紹介のMCも担当していました)、キーボードが目立つ構成の楽曲が多数を占めており、こういったイベントの中では異色でしたが(でもギタリストのヤコブもめちゃめちゃ上手でした)、キーボーディストとしてはうれしい限り。アンドレのベテランならではツボを押さえた堅実なプレイっぷりは、若手バンドのような勢いやスリリングさは希薄な反面、安心して聴けるプレイでした。
"そうそう、それそれ!"
みたいな、痒いところにしっかり手が届く、シンフォニック・メタル好きには孫の手のようなプレイとサウンドです。新曲では、レイドバックした渋いウーリッツァーの音色も聴かせてくれました。
また、女性コーラスの声がいかにもヨーロッパといった趣で、彼女とアンドレのピアノ(おそらくヤマハ製のデジタル・ピアノ)だけのパートは個人的にはクラシカルで、ちょっと懐かしいカーブド・エアのような美しいプログレ世界を思い起こさせてくれ、とても気持ち良かったです。
しかしアンドレって、あんなにサービス精神が旺盛な人だったとは。何度もセットを離れ、大きな身体でステージ最前まで走ってきて笑顔でファンを煽っていました。きっと、楽しい、いい人なんでしょうなぁ。
ただ、PAがあまり良くなかったのが残念!プツプツと音切れもしてしまっていましたし、各楽器の分離も今ひとつ良くなかったように思います。
知名度もあるし、お客さんも沢山集まっていたのになぁ、と、ちょっともったいなかったです。メモには
"でかいなぁ、アンドレ"
ってありました。
そこは、音楽と関係ないじゃーん。
一転、再度アルティメット・ステージにナパームデスを観に行きます。
このステージ間の移動が"ううー、次のステージはどこだー、メタルが欲しいー"というメタル・ファンたちの民族大移動のようで、もちろん僕もその1人だったわけですが、客観的になると面白かったです。みんな、メタルが大好きなんだなーって思えて。
さて、ご存知、世界最速のバンド、ナパームデスです。
(*実は"あのナパームデスより速い"と
世界最速をうたったバンド、アナル・カント、がいますが、
あれが本当に速いのかちょっと分からない場合があるのと、
認知度の問題で、やはりナパームデスを最速としましょう。
ちなみにアナルカントは2~3秒で5~6曲は演奏します。
昔、CDを2枚も買ってしまった。完全復活を望みます。)
もうステージに近付くまでもなく、かつて聴いたことがないほどの鋼鉄のサウンドが聴こえてきます。 広い会場の隅々から天井一杯まで、ミッチハリスの"極悪"なギターが、すべてを食らい尽くすモンスターの触手ように染み渡っていくのが、目に見えるようでした。
そして、ギター・サウンドが目にしみたのは初めてでした。よくホラー映画で、閉ざされた水槽にどんどん水が入ってきて、段々呼吸できるスペースがなくなって、天井付近に必死に口先を出して空気を求めて呼吸する・・・なんてシーンがありますが、ナパームデスのライブは、まさにあれでした。なんでしょう、逃れられない、"本当に悪い"音といった感じ
(いや、しかしギターの音は実に良かった)。
そして、ダニーのブラストビート。本当に速い。しかし、興味深かったのは、フルパワーでズッタンズッタン!って叩くのではなくて、スティックを短めに持ち、ズトトトトト! と思っていたよりも軽いタッチで叩いていたことでした。まぁ、あの速度を出すには、振りかぶっている時間はないですから、言われてみれば当然なのでしょうが、あの短いストロークであれだけの迫力の音を出すと言うのは、やはり恐るべしモンスターです。
ベースは、もう全部の弦を弾くストロークだったような・・・。完全に壁になっていました。ボーカルはもはやキーから解放されているので、どの曲でも、デスボイスで叫んでいる。腹を空かせた熊のようにステージをグルグルと徘徊しながら、すごい汗で、ただただ叫んでいる。 バンドの音も含めて、"こんなに悪い音が世の中にあるのか"と思いました。メモには、ただ
"すげえ!"
って書いてありました。
ほんと、圧倒的でした。ある意味、僕が見た中ではこの"迫力"はどのバンドも超えられなかったように思います。 メンバーチェンジはありつつも、これを20年やりつづけているバンドには、脱帽ですよ。 "次の新曲、こんなのどうよ?"とかって作ってるんですかねぇ。興味深いです(とにかく曲の区別が付きにくいので)。しかし、何度もマークは"サンキュージャパン!"と言ってくれて、やっぱりいい人なんだろうなぁ、と。いや、すごかった。
カリフォルニア発のパパローチは、もう貫禄でしたね。タイトな演奏と、パンキッシュなルックスや曲調で、このイベントではちょっと異色に感じましたが。あ、でもいい意味でね。「ゲッティング・アワェイ・ウィズ・マーダー」のキャッチーなメロディなどは、ニルヴァーナとかはもちろん、さらにはグリーンデイ好きな人にも普通に受けそうな感じ。まぁ、ギャラが今回の出演バンドの中で一番高いという触れこみでもありましたが、やっぱりポップな一面も併せ持つというのは、一般的な支持を受けると意味では大きいのですねぇ。聴きやすいですし、それでいてハードな面もちゃんとありますから、どちらのファンをも虜にできる要素があるわけです。
パフォーマンスも実にライブ慣れしている感じで(2曲目でいきなりジャコビーはフロアに跳び下りてました)、ファンと一緒にライブを作るという、自分たちの"売り"を理解しているステージングは、1曲聴いただけでも"ああフル・ライブも楽しそうだな"と思わせてくれるものを持っていたように思います。
部分は全体、ですからね。ジェリー・ホートンのギターはハード・サウンドはもちろん、クリーンなサウンドでも粒立ちが良く、きちんと聴かせる高いテクニックを披露していました。ルックスもいいですしねー。メモには、
"悪い! ハデ! 楽しい!"
と書いてありました。
うん、我ながら結構マトを得ているような。
パート4へ続く』
・・・そう、まだ続くのです。長いですねー。読んでくださって、どうもありがとうです。
あ、そうそう、僕のレズリースピーカーには、アナルカントのステッカーが貼ってあるんですよ、もう15年も前から。(おお、過去の写真に写っていましたー。シルバーの「AxCx」ってやつです)
ではー。