怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

ホームレス中学生

2007-11-02 15:54:08 | 
これは単なるお笑いタレント本かと思ったのですが、早世したお母さんへの愛情表明でした。泣けます。余計なことながら、この本は日曜出勤の振り替えをとって一人で家にいて読んでいました。誰に憚ることなく涙を流すことができたので、気持ちよく泣けました。
突然、家を差し押さえられ、父親から「解散」を宣言され途方にくれる中学生の悪戦苦闘振りもおもしろいのですが、この本の白眉は母親が亡くなる場面と母親の思い出の回想です。そして高校生の時にたぶん『欝』の症状でしょうけど生きる希望をなくしたときから回復していく過程です。
本当ならどこかへ飛んでってもおかしくないのに、母親の愛情の思い出と周りのみんなの暖かいお節介に支えられ、そしてその愛情を感じることができた感性が今の田村にしたと思います。
大阪の難波花月へ行ったときに、生の『麒麟』を見ているのですが、正直言って田村はそれ程の才能も感じず、麒麟自体もそんなにおもしろいとも思わなかったのですが、この本のは参りました。それにしてもお兄ちゃん、お姉ちゃんも頑張ったのですが、お父さんはどうなっちゃったのでしょうか。田村自身は恨んでいないみたいですが、それはないやろ~と言うのが正直な気持ち。もっとしっかりしなくちゃ。
だけどこの本大ヒットで70万部売れているとか。印税だけでやりましたね。でも吉本に大分抜かれてしまうのかな。この本書くにもプロの手助けが大分入っているのでしょう。でも作り話ではない事実の重みというか迫力は感じられますね。
コメント
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