怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

火天の城

2011-03-26 16:15:18 | 
いつものように熱田神宮界隈を散歩していると、南口から19号をはさんだ西側になにやら標札が。熱田区はやたらと歴史的遺物が多くて道を歩くと標札があるのですが、これは誰かの屋敷跡みたい。といっても駐車場になっていて昔そこにあったというだけで建物は何もないのですがね。

読んでみると熱田の宮大工の「岡部又右衛門家跡」。どこかで聞いたことがあるなと記憶の底を探っていくと、「火天の城」という小説の主人公でした。熱田の宮大工の棟梁で信長の破竹の快進撃のロジスティックを担い支えていたといそうです。あの安土城の設計施工も担当しており、それが小説の主題なのですが、聞いたことのある名古屋の地名とか名古屋弁が飛び交い、一気に読んでしまった覚えがあります。
安土城へは何回か実際に行った事があり、今は石垣だけしか残っていませんが、今でもその壮大な規模がしのばれます。最近の発掘調査で新たな知見もあるようですが、気になって安土城関係の本も何冊か読んでいます。
映画にもなって西田敏行が主演しています。
日本軍は伝統的に兵站を重視せず、3日分ぐらいの食料しか持たず、あとは現地調達ということが多かったとか司馬遼太郎も確かどこかで書いておりますが、第1線部隊を支える兵站の重要性に着目し、信長を支えていた黒子の熱田の宮大工の棟梁を主人公にすえた慧眼に、この小説の面白さがあると思います。
名古屋人はぜひ一度読んでみましょう。
コメント
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