く~にゃん雑記帳

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<平城京天平祭> 華麗な奈良朝絵巻 歴代天皇や貴族の大行列!

2013年05月04日 | 祭り

【東院庭園では天平装束で優雅な宴を再現】

 陽春の3日、奈良市で「平城京天平祭」(5日まで)が開幕した。この日の最大の見どころは天平衣装をまとった約450人の大行列。歴代の天皇や貴族、女官たちが約1時間かけて華やかに練り歩き、第一次大極殿前の広場では「平城遷都之詔」の儀式が行われた。往時の庭園を復元した東院庭園では「よみがえる古都の宴」と称して天皇・皇后らの優雅な宴の様子を再現していた。

 

 天平行列は午前11時に朝堂院跡を出発した。伎楽隊や文武百官に続いて、元明天皇が侍従や命婦(身分の高い女性)らを従えて進む(上の写真)。色とりどりの女性衣装は大仏開眼会の資料を参考にしたもの。この後、元正・聖武・孝謙・淳仁・称徳・光仁の各天皇の列が続く。聖武天皇(下の写真㊧)の直後には唯一天皇以外の光明皇后(下の写真㊨)グループの列が続いた。改めて奈良時代には女帝が多かったこと(7代中3人4代)や皇后が活躍したことが思い起こされる。

 

 

 正午すぎ、全員が大極殿前に整列した。その光景はまさに壮観そのもの。1300年前がだぶって見えるようだった。大極殿の大きさにも改めて驚かされた。大極殿上の元明天皇らの姿が遠く小さくかすんで見える。天皇に代わって少納言から遷都の詔が読み上げられた。

 「方(まさ)に今、平城の地、四禽図(しきんと)に叶い、三山鎮を作(な)す。亀筮(きぜい)並びに従う。宣(よろ)しく都邑(とゆう)を建つべし」(平城は東西南北の守護神に守られ、三方山々に囲まれた縁起の良い土地である。さあ共にいい都づくりをしよう)。続いて参列者全員で3回「宣しく都邑を建つべし」と唱和、祝いの伎楽が演奏された。

 

 平城宮の東にある東院庭園では往時の宴の様子が再現された。天皇・皇后が池に張り出した舞台で繰り広げられる歌や琵琶の演奏を楽しんだ。記録によると称徳天皇はこの近くに「東院玉殿」を建て宴会や儀式を催したという。この庭園は1967年に遺跡が見つかり1990年代後半に復元したもの。貴重な古代庭園として2010年には国の特別名勝に指定されている。

 

 会場の一角「食べる、賑わう、楽しむエリア」東市・西市には約50店が出店、終日多くの市民や観光客でごった返していた。4日には諏訪流の鷹匠による鷹狩りの実演や、徳島阿波踊り、韓国ナムサダン伝統舞踊なども参加する「ゆかり風流行列」、5日には子どもたちの稚児行列「天平こども行列」などが行われる。

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