く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<アンビリバボー>「ギョ! 何これ?」…ギンリョウソウ(銀竜草)の花だった

2013年05月08日 | アンビリバボー

【奈良県馬見丘陵公園の雑木林の中にひっそりと】

 7日午後、奈良県馬見丘陵公園(広陵町・河合町)内を歩いていると、雑木林の中に透き通るような白い小さなものが林立していた。高さ7~8cmのものが10本ほど。近づいて見ると、その形はタツノオトシゴのようにもヤギかウマの顔のようにも見えた。目にするのは初めて。そばに「ギンリョウソウ」と書いた小さな立て札があった。

 

 この植物が生えていたのは「アジサイの小径」内。「毒蛇に注意」と書いた立て看板を横目に小径を進むと、奥に今が盛りと薄紫色の花をいっぱい付けたツツジが見えた。そのツツジに向かって坂道を少し登っていくと、小径から少し入ったツツジの手前の枯葉の間から顔を出していた。雌しべだろうか、筒状の先端から丸く青っぽいものが少し顔を出していた。立て札は誤って踏んだり抜き取ったりしないように、注意喚起の意味も込めて急遽設けたのだろう。

  

 帰宅後、早速調べた。漢字では「銀竜草」。薄暗い中での真っ白な立ち姿から「ユウレイタケ(幽霊茸)」の異名も。ギンリョウソウは「腐生植物」の代表格の1つという。植物に一般的な光合成をする能力がない代わりに、必要な養分は地中の菌類からもらう。全体が真っ白なのは葉緑体を持たないためだった。採取して植木鉢で栽培しようとしても、その特殊な生態からまず不可能という。地上に顔を出すのは花が咲く時だけ。その奇妙で神秘的な姿を見ることができてラッキーだった。

 

 公園では桜もハナミズキも終わり、バラやアジサイ、花ショウブなどはまだこれから。園内は〝端境期〟のような状態だが、通称「なんじゃもんじゃ」と呼ばれるヒトツバタゴはちょうど満開だった。モクセイ科の落葉高木で絶滅危惧種に指定されている。花びらはユニークなプロペラ形。遠くから見ると木全体が純白で、まるで雪が降り積もったようだった。(「ヒトツバタゴ」は昨年5月8日付のブログでも取り上げています)

コメント
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