喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

美しき太平洋の島国マーシャルからボランティア活動を考える

2012-06-16 | ブログ
先週9日の土曜日、国立大洲青少年交流の家で、ボランティア養成講座があり、
講義の機会をいただいた。

 それを機会に自分のボランティア活動もふり返ってみたが、
活動をする際のある重要なポイントに気がついた。

 今までのふり返り。
写真は、6年前平成18年ミクロネシア連邦のマーシャル共和国に行ったときのもの。



 無人島キャンプの最終日、
「来たときよりも美しく」という日本人ならではの感覚で、海岸清掃等を行った。

「こんな美しい珊瑚礁の島国、マーシャル。ゴミもそんなに落ちていないだろう。」
というのが日本の子どもたち、そして私の考えだった。
 それでも水が入っていたペットボトルやビニールなどが回収された。

 たくさんのゴミを拾ったという充実感はなく、無人島を後にした。

 30分ほど船にゆられ、首都マジュロのある本島が近づいてきた。
本島といっても、細長い島で、一番幅のあるところでも200㍍しかない。
最も高い土地で3㍍。
周りを自然の防波堤である珊瑚礁に囲まれているため、大きな波をおさえてくれる。
そんなことを感動しながらながめていた。

 そのときだった。
私たちの目の前に広がった光景に開いた口がふさがらなかった。



 広がっていたのは、広大なゴミ捨て場。
波打ちぎわでは、廃車となりさびた日本製の車が積まれていた。
海底にも広がっている。
積まれた生活ゴミは、野焼きされていた。
立ちこめる黒い煙とプラスチックやビニールの焼けるにおい。
きれいな海に流れ出る汚れた黒い液。
 廃棄物処理場はない。

 これも現実なのだ。
「太平洋に浮かぶビーナスの首飾り」と言われているマーシャル諸島の現実なのだ。

 1時間前にした無人島のゴミ拾いボランティア活動がよみがえった。
この島々の1面しか見えず、思いもつかず、何となく拾っていた。
拾うというよりも島の自然を楽しんでいた。

 この島国のいろいろな面の現実を知っていれば、
先ほどのボランティア活動も全くちがっていたものになっていただろう。
 
 これが、ボランティア活動の大きなポイントだと思う。
現実の課題があって、ボランティア活動が行われる。
そしてその活動の結果があらわれてくる。
 現実の課題をしっかりととらえられていないと、
その後の活動や成果はうすっぺらいものとなってしまうだろう。

 そしてこの美しい島国マーシャルの1番大きな課題が見えてきた。
そのことについては、また次に。

                           岬人