喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

愛媛 文教月報 ~キャシー・デビッドソンの分析~

2015-07-20 | ブログ
 愛媛の教育界が発行している「文教月報」という機関紙がある。
今月7月号の一面は、お世話になっている教育界前理事長の田鍋さんの退任あいさつ。
そして一昨日知り合った一色新理事長の就任あいさつ。

 その下に気になるコラムがあった。
「昨年末出された高校大学接続・入試改革に関する中教審(中央教育審議会)答申でも1つの根拠とされた
キャシー・デビッドソン氏の分析が注目されている。
 氏によると、2011年小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業後、今は存在しない職業に就く
というのである。」
 
 アメリカの話ではあるが、日本においても、1950年には48%が第一次産業(農林水産業)に従事していたことや
時代の加速度的進展を考えると、的を得た指摘かもしれない。

(産業就業者の割合の推移)
 

(産業別就業者数の推移)


 では、このような時代に教育はどうあらねばならないのか。
子どもたちに、いわゆる学力の三要素をしっかりと身につけさせる。
そのための授業改革を着実に実施する。
 そして、新しい時代に通用する創造性を育てる。」


 第一次産業についてさらに調べてみると、
今から140年前の明治初期、従事者は80%以上。
100年前でも、70%以上の人が農林水産業で働いていた。
 今は、2005年で4.9%。

 逆を言えば、現在の職業がこの後もずっと残っていくかは、
全く予想がつかないということは確かなことだろう。


 教育が果たす役割は大きい。
 教育の三要素とは、
① 「基礎的・基本的な知識・技能の習得」
② 「これらを活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力など」
③ 「意欲的に学習に取り組む態度」


 これらは、いかなる時代になろうとも大切なもの。
しっかりと根をはれる教育をめざす。
田舎だからこそ、むいていることだと思う。

           岬人(はなんちゅう)



台風の備えと後かたづけ

2015-07-20 | ブログ
 備えあれば憂いなし。
どんな小さなことでも備えを大切にする。

 このことは、父から教わったことであり、歳を重ねるごとに大切にしていること。
備えが、とりこし苦労に終わることも多い。

 今回の台風11号。
我が家では、毎回子どもたちと家の雨戸(シャッター)閉めや家周りの飛びそうなものを処理することをいっしょにする。
妻は、停電に備え、食べ物を調達。

 家のつくりがしっかりとしてきたため、昔のように瓦が飛んだり、窓が壊れたりすることはなくなった。
でも自然は恐ろしい一面もあるということを、しっかりと子どもたちには教えておく必要がある。
それは、大切な財産を失わないこと、そして何より命を失わないことにつながる。

 備え以上に気が進まないのが、後片づけ。
テンションが一気に落ちるが、
「いい片づけをしなければ、いい仕事ができない。」

これもまた農業一筋で生きてきた父の教え。

 玄関まわりのプランターをもとどおりにし、水やり。
そして吹き飛んだ枝や葉っぱで見苦しくなった小道を掃き掃除。
気が進まず、やり始めた掃除もだんだんと気持ちが入ってくる。
そして少しずつきれいになっていく様子がうれしい。

 掃除とは、まさに修行なんだと改めて思った。



 そんな昨日を過ごし、今朝出勤で釜木を通ったときに、
心が洗われるような光景を見た。



 腰が曲がったおばちゃんが、道路をホースで洗いながら、掃き掃除をされていた。
道路というみんなが使うものを、気持ちよく使ってもらうために、
自分ができる範囲のことをする。
 私の亡き祖母もよくしていたことだった。

 人の喜びや幸せを思い、自分にできる範囲で自分を生かす。
戦前生まれの人に多い。
 田舎には、そんなお年寄りの姿がまだまだ残っている。
そんなふるさとが誇らしく思える。

          岬人(はなんちゅう)



 
 

夏休み前の台風11号

2015-07-20 | ブログ
 愛媛県内の小中学校は、18日(土)から夏休みに入った。
台風11号の上陸で、終業式ができなかったらいけないので、17日にすでに終業式を終わらせた学校も多かったようだ。

 佐田岬の伊方中学校でも17日に終業式を行い、
18日は警報が出ており、自宅待機。
 朝9時頃に警報が解除されたので、午後から登校し、2時間の授業。
運動会練習のバンブーダンスとグループマッチ。

 台風による大きな被害はなし。

 ただし、小さな被害はあった。
 18日朝、いつものように釜木を経由して伊方への出勤途中、
釜木で道路横の古い空き家が倒壊して、道をふさいでいた。
 撤去を試みるが、一人の人力ではビクともしない。
仕方なくあきらめ、元来た道を戻り、二名津まわりで伊方へ向かった。
途中、区長の考あんちゃんに連絡し、撤去処理の連絡をお願いした。

 梅雨に入って、木や家が倒れ、釜木の道路をふさいだのがこれで3回目。
中には、車にノコギリや鎌をいつも積んでいる人もいる。
そして台風後には、チェーンソーまで積んでいる人も。
災害にあったときは、できる範囲で自分で処理するということだ。
 田舎の人たちは、たくましい。



 昨日19日は、台風の影響か風がまだ強く、
名取の「馬の背」の波はまだ高かった。



           岬人(はなんちゅう)