喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の大阪での説明会

2017-07-24 | 教育
 1ヶ月前の6月17日(土)、三崎高校2年の娘は、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の事前説明会に大阪に飛んだ。



 これは、2014年からスタートした官民協働で取り組む海外留学支援制度。

 2020年までの7年間で約1万人の高校生、大学生を
「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の派遣留学生として送り出す計画。

  派遣留学生は支援企業と共にグローバル人材コミュニティを形成し
”産業界を中心に社会で求められる人材”、
”世界で、または世界を視野に入れて活躍できる人材”へと育成される。

 帰国後は海外体験の魅力を伝えるエヴァンジェリスト(伝道師)として、
日本全体の留学機運を高めることに貢献することが期待されている。

 高校生プログラムの特徴は
・留学内容、渡航先、期間[14日~1年間]を生徒が自由に設計できる。
・返済不要な奨学金が給付される。
・充実した事前・事後研修で留学の質を高められる。
・全国から集う個性豊かな高校生と仲間になれる。



 何ともうらやましい。
高校生のうちから、これほど自立的、主体的な活動ができるなんて。

 娘が立てた留学計画の場所は、カンボジア。

 ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアでもなく、アフリカ、南米、南アジア、中央アジア、中東でもない、
カンボジア。
 2週間の国際ボランティア。

 日本から一人でカンボジアに行き、世界から集まった同世代の若者たちと一緒に、
家庭的に困難な子どもたちが暮らすケアハウスでボランティア活動をする。



 練習を兼ねて、大阪での事前説明会を一人で行かせた。
しかも始発の飛行機に乗り、最終の飛行機で帰ってくるという日帰り。

 飛行機の搭乗手続きの仕方や注意することを一通り教え、見送った。



 大阪に着いてからは、ふるさとの親友のまーくんが、
一緒にいて、いろいろと手助けしてくれたようだ。

 まーくんとの電話での会話がおもしろい。
「ほとんどの保護者が一緒について来ちょったぞ。
しかし、集まった高校生たちは、いい瞳をしちょった。
日本の未来も捨てたもんじゃないと思ったぞ。」


 昔から言われてきた言葉を思い出す。
「かわいい子には、旅をさせろ。」

 子どもの巣立ちの準備が始まった。


     岬人(はなんちゅう)

 

 

 

部活動がめざすもの

2017-07-24 | 感動
 現在、愛媛県中学生総合体育大会がくり広げられている。

 中学生にとっては、熱い熱い夏。

 2年前の平成27年県総体を思い出す。

 「7月21日、娘たちの最後の試合、愛媛県中学校総合体育大会。
汗が流れ落ちる暑い夏も、北風吹き付ける凍える冬もがんばってきた。
八幡浜・西宇和の予選を勝ち抜き、最後となる県大会。

 相手は、強豪ひしめく越智・今治地区から勝ち上がってきたペア。
後衛の強気なストロークがそれを物語っていた。

 それに対し、一本の強さは弱いが、ねばり強く、絶対にあきらめない試合を展開する娘たち。
 1ゲーム目、いきなりサービスキープ。
レシーブゲームをとりやすい中学校ソフトテニスにおいて、とても良いスタート。
2ゲーム目のレシーブをとると思いきや、固さがみられ、ねらいもわずかにそれ、レシーブゲームを落とす。

 その後またしても、サービスをキープ。
そしてレシーブもとり、3-1と圧倒し、王手をかける。
次のサービスゲームをわずかな差で落とし、3-2。
追いこまれても強気に攻める相手ペア。
わずかなところでボールに嫌われる娘たち。
続くレシーブゲームも落とし、3-3のファイナルゲーム。



 流れが相手にあるなか、始まったが、気持ちをきりかえ、途中5-3のリード。
7ポイント先取なので、圧倒的に有利。
しかし勝利は遠い。
強気な相手がまたしても追いつき、逆にマッチポイントをにぎられる。
祈るような次の1本。
取り返し、デュース。
ねばり強く、ボールにくらいつく娘たち。
これで今までも勝ち上がってきた。

 勝利の女神は相手に微笑んだ。
そして娘たちの3年間は終わった。



 うまくいかないことはたくさんあったが、
ここまで打ちこんできたことは、娘たちを強くたくましくした。

 部活動のすばらしさはそこにある。
青春のかけがえのない思い出となった。

試合後、監督や私たちといっしょに応援に来てくれた祖父母に
「応援ありがとう。」
と気丈に言う娘たち。
 目は赤くなり、涙を浮かべていた。

 思うような試合ができず、ずいぶん悔しい思いをしていることを察することができる。
それでも気持ちをしっかりと持ち礼を尽くす姿。

「君の涙、輝く一滴、勝利の雫」
人生において、大きな雫となるだろう。
 」



 部活動がめざすのは、勝利だけではない。
その過程で大切なものをたくさん手に入れていく。

 岬の子どもたちには、汗と涙との引き換えに、人生の宝物を手にしてほしい。


          岬人(はなんちゅう)