1月9日午後、時折太陽が顔をのぞかせるものの、雪は降り止まず。
両親から昭和42年や昭和52年の豪雪の話を聞いた。
父曰く、「自然相手でどうしようもないことはあるが、何とかなることもある。」。
最悪の事態で最善を尽くす、ということ。
どういうことかというと、大雪が降り続き、それでも何とかしたいという思いで、甘夏の収穫に出かけたということ。
膝にとどきそうな積雪の中、二人でみかん畑に入って行った。
下枝の甘夏だけでも収穫し、摘み取ったものは、そのまま雪の中に置いたらしい。
収穫袋やコンテナは、なかなか使えず、雪の中に置いたほうが寒さをしのげると考えたようだ。
やがて雪が溶け、拾って回った。
両親の何とかしたいという思いと、雪が降る中での収穫を想像したとき、改めて尊敬と感謝の念がわきおこる。
こんな話を聞けてよかった。
子どもたちに語り継いでいきたい。
家やふるさとは、このような物語があって引き継がれてきたのだから。
岬人(はなんちゅう)