喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

雪の佐田岬、瀬戸内岬海道をドライブ1 三机・大江・志津

2017-02-11 | 佐田岬の風景
 2月11日、岬には雪が積もった。
仕事が終わり、久しぶりに瀬戸内側の県道を通って帰った。
 名付けて、瀬戸内岬(はな)海道。

佐市・高浦方面から三机を望む


手入れされた大江の町なみ


魔除けの大わらじ


雪をかぶった柑橘園


大江を臨む


大江と志津の中間にある旧三机第二小学校。今はグループホームとして利用されている。


志津を望む


いくつもの鼻が連なる。
その一つひとつに集落があり、暮らしが営まれている。



                 岬人(はなんちゅう)

人粋十粋 旅南予  ~郷海、郷山、郷文化~

2017-02-11 | ふるさと
「人粋十粋 旅南予  ~郷海、郷山、郷文化~」
 編集後記が心に残ったので紹介したい。

『「異文化」、「異次元」、「異空間」とどの言葉を着せてもよく似合う四国西南部、
愛媛県南予地方。
遠く、藩政時代の始まりの頃に、北は仙台からの文化を注ぎ込んだ宇和島藩と、
一方で、山陰文化を注ぎ込んだ大洲藩のエリアが接し混ざり合う、独特の地域だ。

 豊かな自然に育まれ、四国の尾根を越えて土佐の文化とも交流していたと考えられる「郷山」は、
忘れ去られてきた「ニッポンの原点」を偲ばせる。



 谷を渡り尾根を降れば、広がる海原と点在する「郷海」が視界を覆う。
ひところ、対岸の国々との交易を隠し味として、新たな「郷文化」をこしらえ続けて来たことが、
今日、彩り豊かな人々のこころからこころへと受け継がれて来たに違いないのだ。




 一歩、二歩と歩を進め、ゆっくりこの「郷」を歩いてみたら?
観ること、聴くこと、触れ合うこと、そして食べることもみな新鮮。
ホントはニッポンってこうだったんだ…
そんな想いが脳裏を過ぎる。

 例え、初対面のみなさま方同士であったとしても、
この温もりを、私たちとともに分かち合い、今しかないこのひとときをご一緒することで、
感動の田舎旅をお届けしたい。


                              編集人 十粋彩士』

 郷海、郷山、郷文化という言葉が新鮮に聞こえる。

 そんななかでもやはり佐田岬は、もっとも特徴的な場所の一つだと思う。
故郷の今あるものをもっと見直して、掘りさげていきたい。


岬人(はなんちゅう)




建国記念の日 ~日本のはじまり~

2017-02-09 | 教育
私が生まれたときの話を両親から聞いたことがある。
とても興味深く、愛情に満ちた話に幸せを感じたものだ。

 同じように思えば、2月11日は日本が生まれた日。
その誕生について知りたくなった。


 旧皇族・竹田家に生まれ、明治天皇の玄孫にあたる竹田恒泰さんの記事を調べてみた。

「2677年前、橿原宮で、初代となる神武天皇が即位あそばされました。(現2017年)
旧暦の元旦を、グレゴリオ暦に換算したのが、2月11日。
 これが我が国の建国です。

 世界193カ国中、建国からもっとも長い歴史を持つのが日本です。
日本は現存する世界最古の国なのです。
ちなみに、二番目はデンマークの千数十年、三番目は英国の940年です。

 国が出来たことを記念する日は、どの国にとっても、とても大切な日で、国を挙げてお祝いするのが世界の常識です。
 たとえば、7月4日はアメリカの独立宣言が公布された独立記念日、
7月14日はフランスでフランス革命が始まった日、
6月12日はロシアがソ連邦から独立した主権宣言記念日、
10月1日は中国の建国式典が行われた国慶節(こっけいせつ)といった具合で、
毎年盛大な式典が行われ、国民がそろって建国を祝うのです。

 我が国の成立時期については諸説あり、2677年の歴史を否定する意見もあります。
でも、3世紀初頭に今の奈良県に前方後円墳が造られたのがヤマト王権成立の確固たる証であり、
以来一度も王朝交代は確認できないため、最も短くとも1800年です。
いずれにしても、我が国は世界最古の国なのです。」




 では、「建国記念日」ではなく、なぜ「建国記念の日」なのか。
日本の場合、建国があまりに古く意見がわかれるため特定できない。
したがって「の」を入れることで、「建国記念日を祝う」とか「日本が建国したという事実を祝う」との解釈としたようだ。

 しかし、世界さまざまな国が建国を祝う日を大切にしているのに、
いまひとつ日本では盛り上がらないのが不思議。

 先祖、ふるさと、日本のことをもっと知ることは大切であると思う。
                       岬人(はなんちゅう)

飛梅伝説 ~東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ~

2017-02-08 | 佐田岬の風景
 早春を思わせる花として、梅があります。
身近な場所でも花開いた梅を見かけるようになりました。

 梅は、「花よし、香りよし、果実よし」と三拍子そろった花木。
しかも「松竹梅」と並べておめでたいもののひとつともされています。


  
 「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」
この短歌は、今から約1100年ほど前の平安時代に、学問の神様として有名な菅原道真が詠んだものです。

 九州の大宰府へ左遷されることになった菅原道真が、京都の自宅の庭で大切に育てていた、梅の木に、
「春を呼ぶ東風が吹いたなら、梅の木よ。あるじの私がいなくても、春を忘れずに 花を咲かせるんだよ。」
と思い、別れを惜しみました。
 
 この時期から受験シーズンが始まります。
2月7・8日は、愛媛県私立高校一般入試で、中学生たちは進路の実現に向けて挑みます。
また9日は、愛媛県立高校推薦入試が行われます。

 春になり、野山も人も「静から動へ」と変わってきました。


                岬人(はなんちゅう)

佐田岬の少年たちへ贈る言葉  ~少年式 三崎中学校長式辞より~

2017-02-03 | ふるさと
 2月3日、愛媛県内の中学校では少年式が行われた学校が多かった。
本来なら4日が立春だが、土曜日ということで3日となった。
 
 3年前の平成25(2014)年、三崎中学校の式辞が心に残るものだった。
学校だよりに掲載されていたので紹介したい。
とてもすばらしい贈る言葉。



「2年生の皆さん、今日は少年の日の目標『自覚・立志・健康』の三つの言葉の中から「立志」という言葉を手がかりに、
少年式を迎える皆さんに私からのメッセージを伝えたいと思います。

「立志」とは、将来の目標を定めてこれを成し遂げようと志すこと。
先ほどみなさん一人一人が発表した言葉・志のことです。
 

 ところで、みなさんは文部省唱歌「ふるさと」という歌:「うさぎ追いし」で始まる歌をを知っていますね。
立志:志というと、私はこの「ふるさと」という歌の3番に出てくる歌詞
「志を果たして いつの日にか帰らん」を思い出します。

 これは、立志:自分がたてた志を成し遂げた後、いつの日かふるさとに帰ってこようという、
正に今、旅立ちの時の気持ちを表していると思います。

 私はこの、ふるさとを大切にした気持ちに加え、
一文字代えて「志を果たしに いつの日にか帰らん」という気持ちも持ってほしいと思います。
 なぜなら、みなさんが今日たてた志、そして今後持つであろう、
より大きな志の源は、みなさんの家族やみなさんが育ったふるさとに元があると思うからです。

 
 先日行われたPTAシンポジウムで、みなさんの先輩達・7名の若者が、
それぞれ進路選択の時の不安や現在就いている仕事のやりがいに対する熱い思いを語ってくれました。
 彼らの中には、中・高校生時代、将来についてはっきりとした目標が定まっていなかった方もいました。
 
 しかし、外の広い世界で生活したり、家族と離れた新しい環境で暮らしたりしたことで、
自分の良さやふるさとのすばらしさ、家族や地域との絆について、
あらためて気づくことができたという話をされました。
 そのことが、より大きな志につながり、その志に向かって今、努力を続けられています。

 

 また、本校は、3年前におきた「東日本大震災」直後から、気仙沼:大谷中学校との交流を続けています。

 先日送られてきた大谷中学校生徒会長:尾形さんの手紙には、
「現在大谷は、復興に向け少しずつではありますが、一歩一歩あゆみを進めています。
今も仮設住宅が残る校庭で、地域の方々を招き運動会を実施することができました。
今後も、わたしたちは地域の復興に貢献できるように頑張っていきます。」
と書かれていました。

 この手紙から、地域や支援してもらった人達・その他たくさんの人達との絆を大切にしながら、
将来自分が成し遂げていきたい夢や希望、そして、ふるさ大谷、復興に向けた力強い志が伝わってきました。

 
 立志とは、目標を定め、その志を成し遂げることだけでなく、
志を成し遂げるために努力すること、
そして、その志を時間をかけてより確かなものに育んでいくことだと私は思います。
 他人と比べたり、成し遂げようと急いだりする必要はありません。

 今日定めた志をこれからもしっかりと持ち続け、じっくりと時をかけて育んでいってほしいと思います。
そうすることで、今日の少年の日の志はより磨かれ、より大きな志へとつながっていきます。
 
 今後、みなさんの生活の場や人とのつながりは、より広く、より複雑になってくることでしょう。
しかし、どこで活躍するにしろ、みなさんの志の根っこは、
みなさんの家族、そしてこのふるさと三崎にあります。

 
 今日の少年の日の志が、みなさんの新しい出発点となり、
この集団をさらに大きく、たくましく成長させてくれることを願って式辞とします。」


                      岬人(はなんちゅう)