初盆参り

　初盆参りは亡くなられた方の生き様を振り返る時でもあり、自分の生活を振り返るひとときでもある。

　５３歳で亡くなった人は、父も同じ年だったそうである。
６３歳で亡くなった方は、病をおして働き、サラ金の返済に病院のなかから払いつづけていたことが亡くなってわかった。
　７３歳で亡くなった方は、生活に追われ、体の不調を押して働き、病院に行った時は肝臓がんと宣告された。それでも病院代が気になって入院をためれったそうである。
74歳で亡くなられた方は、高血圧でありながら生活費を稼ぐために病院に行かなかったことが原因で、頭がふらつくと病院に行って３日目に亡くなった。そのはアイバンクに登録して二人の方から目が見えるようになったとお礼が寄せられらとのことです。
　８５歳で亡くなった方は、交通事故で目が見えなくなり難聴にも、体は半身不随に、その後寝たきりにとその間１８年間。家庭看病が１７年間。家族の苦労と本人の「生」への強い信念には深く感心した。
　１００歳で亡くなられた方は、一度も施設に入ることなく自宅で亡くなられた。

　訪ねて改めて亡くなられたかたの生き様を家族の方に聞く時、自分は、人生をどれだけ「生きてよかった」と思えるように過ごせるだろうかと自問する初盆参りであった。