第91話. 気になった音楽⑦ U2『Pride (In the Name of Love)』

2018-04-08 13:56:04 | 気になった音楽
湖畔人です。

先日の4月4日はアメリカの人種差別撤廃運動(公民権運動)を導いた英雄、マーティン・ルーサー・キングJr.が凶弾に倒れた日であり、彼が亡くなってからちょうど50年目に当たる日でした。マイケルジャクソンの音楽に酔いしれ、ウィルスミスの映画を楽しみ、タイガーウッズのプレイに興奮するアメリカを見て来た者としては、つい数十年前までそうした深刻な人種差別があったとは信じられませんが、マーティンルーサー以前には黒人が入っても食事を提供しないレストランが存在したり、黒人専用のバス席まで存在したと言うのですから驚きです。そうした状況を一変させたのがマーティン・ルーサー・キングJr.を中心にしたアフリカ系アメリカ人の公民権運動であり、特に、彼が「I Have a Dream」と演説したワシントン大行進はとても有名ですね。その人種差別の為に身を捧げた闘志、マーティン・ルーサー・キングJr.を讃えた曲は幾つもありますが、私が個人的に好きな曲は、U2のPride (In the Name of Love)と言う曲です。U2の事は、実を言いますとあまり好きでなくて、そのもっともらしい感じがあまり好きになれないのですが、唯一好きな曲がこのPRIDEと言う曲です。正義の実現の為に、他人への愛が故に、黙ってはいられない、行動を起こさずにはいられないのだ、と歌う正義の歌、静かに秘めた闘志を歌った曲です。私の好きな保守政党の過去のキャッチフレーズのようです。
U2の天才ギタリスト、エッジのギターの音色は、ケルティックの行進曲のようでもあり、その時期のUKのギターサウンドに共通して見られるような、瑞々しくて、若干湿り気を帯びた、繊細で幻想的でありながら、雄大でもあり、北海の寒空の高い所まで運んで行ってくれるような、そうしたスケール感を持ち、ボノの情熱的な歌声をより崇高で宗教的なものへと高めてくれています。私にとってエッジのギターの音色は、The smiths のジョニーマーのギターと並んで最も好きなギターサウンドでもあります。名曲です。お勧めします。

湖畔人

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