第229話. The Queen's Window

2019-02-14 21:19:42 | 気になった物・形・色・店舗
湖畔人です。

つい最近まで知らなかったのですが、UKの誇る現代アートの巨匠であり、生ける伝説でもあるデイビットホックニー氏が、あの英国教会のウェストミンスター寺院にステンドグラスの作品を完成させていたようなのです。昨年秋に完成させていたとの事で、先日紹介したクリストのマスタバとあわせて、昨秋はUKのアート界にとってかなりホットなトピックスが目白押しだったようですね。

ウェストミンスター寺院と言えば、歴代の国王をはじめ、ニュートンやダーウィン、ディケンスなどのイギリスの歴史を彩る数多くの偉人達が眠る寺院であり、英国王室の結婚式等が執り行われる由緒正しき教会ではありますが、この現代アートの巨匠は、その一角のステンドグラスを自由にデザインできる自由を得ていたようです。

エリザベス女王の治世を祝福すると言う名目で、寺院側からホックニー側に委託された、との事で、サンザシが咲き実るヨークシャー高原の風景を、青や黄色、緑、ピンク、赤等、ホックニーらしい明るくポップな色調でステンドグラスを仕上げています。まるで南仏のヴァンスにあるマチスのロザリオ礼拝堂のようです。何とホックニーは本作品を作るにあたってipadを使ってデザインしたとの事で、手法も含めてとっても軽やかな作品に仕上げています。英国の歴史と言う重厚さを良く表現しているゴシック建築のウェストミンスター寺院ではありますが、この現代アートの巨匠は、その重々しい世界に明るく軽やかな風を吹かせる事に成功したようです。

是非、一度、直にこの目で見てみたいと思います。

それにしても、ホックニー氏も御歳81歳。多くのロックスター達と同様に、随分お歳を召されてしまいましたね。イギリスが輝いていた時代にも、一つの区切りが近づいているように見えます。寂しい限りですね・・・。

湖畔人

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