第95話. Beatles論

2018-05-06 13:28:11 | 文化論
湖畔人です。

今回は、以前から触れてみたかったビートルズについてです。何時までも半島情勢と日本の危機ばかりやっていられないので、たまには趣向を変えて音楽関連の話です。気になった音楽のカテゴリーにしようかなとも思いましたが、まずは、文化論として、ビートルズについて語りたいと思います。
最近、リンゴスターがナイトの称号を頂いたと言うニュースが流れており、また何かと脚光を浴びているビートルズですが、私の中では、半年に一回位の頻度で無性にビートルズ、もしくはポールマッカートニーの曲が聞きたくなるタイミングが来ます。特に心が疲れている時はポールの甘いメロディーが疲れた心に染みて助かるのです。以前も自分は無類のポップス好きと申しましたが、その中でもビートルズ、特にポールマッカートニーの曲は、自分の中では別格扱いとして位置付けられています。勿論リアルタイムでビートルズを体感した筈も無いですが、ロックの基本としておさらいをしており、高校時代には殆どのアルバムは聴いていて結構詳しい方だとは思います。好きな曲は結果的にポールの曲が多いのですが、ジョンの書いた曲もいくつか好きな曲はございますし、ジョンがソロになった後に書いた曲も亡くなる直前のダブルファンタジー等は、「スターティング・オーヴァー」や「ウーマン」等、名曲が多く、とても好きなのですが、ただ、ジョンの代表曲となっている「イマジン」は無神論の推奨みたくなっており、霊的人生観を常識としたい立場の私としてはやはり見過ごせない点であり、ドラッグの拡散と合わせ、ビートルズ関連の中で最も問題視している点でもあります。オノヨーコさんのいとこで外交評論家の加瀬英明さんによれば、ジョンが日本に滞在していた時には靖国や伊勢神宮にも足を運んでおり汎神論的な神道的世界観にも理解を示していたし、彼は多分、キリスト教批判をしただけであってかならずしも無神論者ではない、と言ってはいましたが、きっとそう言った面も事実かと思いますが、ただ、彼の残した曲、イマジンの歌詞を見る限りは、天国も地獄も死後の世界などなく、ただ、今に生きなさいと言うような歌詞ですから、無神論の勧めにしか聞こえないのも事実です。仮にこれがキリスト教批判と言う限定されたもので宗教全てを批判した訳ではないのであれば、そう示唆すべきであって、個人的には“第5話.一度きりの人生を大切に生きる為に【3】 霊的人生観の設定方法”の中で指摘したように、生まれて来る環境がバラバラで、ある人は地獄に落ち易い酷い環境に生まれ、ある人は恵まれた天国に行き易いような環境に生まれ、人生は一度きりで、輪廻のようなセカンドチャンスはなく、失敗したら地獄で永遠の業火に焼かれていなさいなんて言う世界観は余りにも酷過ぎるし、そうしたキリスト教的なあの世観は信じがたいし、多分、元々はキリスト教でも輪廻を肯定していたのを教会が何らかの理由で意図的にもみ消した方針があったのだろう、と述べましたが、そうした理由でキリスト教の負の側面を批判するのであればそれなら同意できるし、そう言ってもらえれば良いのであって、神と霊的世界観の全てを否定すべきではないと思うのです。宗教が紛争の要因に成って来たのも事実で、そう言った点も彼の批判には含まれるのでしょう。確かに、宗教紛争を解決できる神はまだ彼がこの曲を書いたときには現れていませんでしたから、そう言いたい気持ちも理解は出来ます。理解は出来ますが、そこは、古い宗教が発生した時期の、その当時の世界観はかなり制限されており、世界全体を見ていたわけでもなく、かなりローカルなものであって、現代にマッチさせるには、多少の調整、アダプトが必要だね、と、そう言った大人な見方、対応をすべきだったと思うのです。彼はGODと言う別の曲でも、イエスも仏陀も否定し、自分と恋人のヨーコしか信じないとしていますし、I found out(悟り)と言う曲でもハレ・クリシュナやイエスを否定しています。(この曲で良い点は、ドラッグが何ももたらさないと言い切っている点だけです。これでドラッグ拡散のカルマ取りが一部出来たかもしれません)イエスの復活とか、パンを無数に出したとか、そういったエキセントリックな奇跡話を信じられないと言うなら、それは多少は理解できるし、そもそもそうした逸話は実は余り重要ではなく、それらは後世の人々がイエスを神格化するために付け足した面白話位に捉えていればよいのであって、そこでもってイエスを否定してはならないと思うのです。大事なのはイエスの愛の教えであり、霊性のお話です。枝葉で幹を否定すべきではありません。想像ですが、ジョンは親に捨てられた過去を持ち、親の愛に飢えていたため、その親の代わりとなる絶対的な愛の存在を探すあまりに、完璧な神の姿を求めすぎて、インドのヨガマスター等、世俗的で胡散臭い宗教者と出会っては失望を繰り返しこうした結論を述べたのかもしれません。期待が大きく依存性が激しい分、失望した時に激しいリアクションを起こしたのかもしれません。でもだからと言って、それで霊的世界の全てや神の存在まで否定するのはやはりやりすぎだと思うのです。ジョンは息子のショーンかジュリアンやオノヨーコさんにインスピレーションを下ろして、神と霊的世界を肯定するような歌詞に変えたIMAGINE2を是非残すべきだと個人的には思います。例えば、”I died in 1980. I found in the spiritual world now that what I said in my song “imagine” was wrong. Now I know that there are heaven and hell. They surely exist. I found that hell is not the place you need to be forever, it is like a school or a jail or a hospital. Once you find out your bad tendency in your way of thinking by being in the hell, or by looking at similar people around you in the hell, and if you start to think that your bad tendency needs to be changed, then it is the time that you can get out of the hell, it is a time to graduate from the hell. So hell is not the place you need to be forever, it is the place like a school to teach you how your bad tendency looks like and it is the place to let you think such a bad tendency needs to be changed. Once you find that out, you can get out the hell. So don’t worry too much. Somehow you can go back to where you belong to, that is the heaven. After you enjoy the life in the heaven for sometime, in order to become a better person, a God like being, you will have another chances to reborn again and again. Yes, we are in the cycle of reincarnation. So we have plenty of chances to try many other lives to experience more in order to become a better being. So, don’t worry too much. Life goes on, and you will gain your knowledge through many experiences through reincarnation. And you will be wiser and brighter and nicer in the future. Your future is bright. I swear you. Life is great. We live forever through the system of reincarnation. Thanks god, this is the perfect system.”とか、そんな感じの訂正ソングを書いて頂きたい所です。タイトルは、"IMAGINE2, Don't Imagine but know the truth"みたいな感じで。 でないと、ジョンレノン=無神論者では余りにも残念過ぎます。彼は一方では“All you need is Love”と歌う愛の伝道者でもあります。愛は神が最も重要視する教えですし、愛とはある意味彼の否定した神の別の名前です。いい線行っていたと思うのですが、Imagineだけは残念です。
長くなりましたが、結局ビートルズ論の一回目はジョン批判となりました。でもジョンの曲は好きな曲も多いし、ビートルズを作ったのもジョン、ビートルズのリーダーもジョン、神道に理解を示し、UFOを見たと言い、霊性に理解を示し、Instant Karmaとカルマを歌詞に歌ったのもジョン、愛が大事だと言ったのもジョン、良くも悪くもビートルズの中心は彼であり、彼の心の軌跡は多くの若者に追体験され、人々に考える契機を与えたのも事実です。ただただ、イマジンだけが残念、ただそれだけです。
ビートルズ程愛された存在を知らないし、彼らの書いた曲のいくつかは普遍的で今後も残る曲かと思います。イギリスの皇室と並んでイギリスの代表的なイメージであり、現代のロックやポップスの原型の多くは彼らから生み出されており、ハードロックもプログレも皆彼らから出てきています。ロックやポップスのバンドがある程度出世をするとサイケな格好をして愛と平和を歌う流れも彼らが始まりですし、色んな意味で人類的な存在、偉大なる存在なのは間違いない事実かと思います。
次回以降はビートルズの曲とポールの曲を気になる音楽のカテゴリーの項目でパラパラと一曲ずつ追いたいと思います。それではまた。

湖畔人

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。