華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

今日も少々

2013年06月10日 20時37分32秒 | Weblog
今日も午前シフト。なんと9名も担当だった。先輩看護師とペアを組んだけど、準看の先輩は投薬をしないし、看護記録も書かない。シャワーやベッドメイクを率先してやってくれたからすごく助かったけど、それでも午前中はとても忙しかった。

患者さんの中に末期がんの患者さんがいた。高齢ゆえに手術は断念。幸い進行が遅いタイプのがんで緩和ケアまでは至っておらず、身の回りのことは今も自分でしている。普段から我慢強い人で、ひどい痛みの中にいるはずなのに私たちスタッフに迷惑をかけまいとガマンしていたりする。モルヒネ(がん性疼痛の鎮痛剤)の皮下注射は何もなくても日に4回投与。それ以外にも痛みがひどいときは看護師の判断でモルヒネを投薬できる状態にある。
今日は朝から痛みがひどそうで、10時と12時にモルヒネを投与。午後からはもっとひどくなり、投薬したばかりだというのに「ううっ」っとうめき声を上げて七転八倒。顔を真っ赤にしながらえびぞりに鳴っている患者さんを見てまた私はパニクってしまった。病院勤務のドクターに指示を仰ごうと電話をしたけど、パニクってるため説明がどっちらけ。幸いドクターは私のめちゃくちゃな説明にイライラすることなく、とても落ち着いて「もう一度モルヒネを投与してください」と当たり前の指示。さっそく注射をしたところで私の勤務時間終了。午後勤務の看護師から「残っていても仕方ないから帰りなさい!」と言われ、ドクターの回診を見届けることなく、すごすごと病院を後にした。
帰りの車の中で、ドクドク出ていたアドレナリンも落ち着いてきたのか少々冷静さを取り戻してきた。そして自分の対応にまた落ち込む。もうちょっとマシな説明ができんかったんかいな!?とか、違う言葉を患者さんにかけてあげられなかったのか?などなど。経験が浅いって本当にイヤ。こればっかりは自分の力ではどうにもならんけど、自分のドタバタぶりが情けなくて、涙チョチョぎれらぁ。

帰ってからは仕事でいいことがあったらしいDが「祝杯をあげたーい」とまとわり付くので近くの酒屋へ出かけた。このところ酒量が増えているD。酔うと饒舌になるので付き合うのが面倒くさい。返事をしなくてもおかまいなしで話しかけてくるので邪険にし続けていたら、とうとう“うっとうしい”という単語を覚えていた。
もとい。
4連勤明けで明日から2連休なので、ちょっと息抜き…と私も赤ワインを買ってチビチビ。夜ご飯はなんだかんだでちょっとご無沙汰(!?)の水炊き。今はお気に入りのオーディション番組を観てゆっくりしている。テレビを観ながら、末期がん患者さんへの看護師としての対応を調べてみたけど、日本は疼痛ケアがあまり進んでいない印象を受けた。痛みを我慢するのが美徳なんてはるか昔の話。痛みに苦しんでいる患者さんにはちゃんとしたケアをしているといいなぁ。

ダラダラしていたら映画「マンマミーア」が始まった。どうしよう、観ようかな。でもちょっと眠い。寝る準備をしながら考えるとしよう。
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