チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

造繭

2009年08月22日 09時31分49秒 | 日記
ついに繭作りが終わった
先月の18日に生まれて本日22日に完成
蚕たちにとっては長い一ヶ月

だって体長が一万倍になるのだから
睫の三分の一ほどの幼児が8センチになる
しかも胴体は直径1センチ以上
こんなに大きくなるってパンダもビックリ
しかも桑の葉だけが主食

チャコちゃん先生誤解をしていたことがある
昨日大日本蚕糸会の方がいらして
其のマチガイを正してくださった

つまり
巷で評判のプラチナボーイという糸のこと
この糸はオスの吐いた糸だけを使う
「じゃあメスはどうなるわけ」
といきまいていたら
オスの卵しか孵化しないしない遺伝子を持っている蚕がいて
其の種を育て糸を吐かせるのだそうで
其の種類のメスは空卵で孵化しないんだそうな

オスの吐いた糸は細くて強い
だから男物に最適だということで
プラチナボーイと名づけて珍重しているのだという

ゴメンナサイ
よく調べもしないでその名前に反応して攻撃しちゃった

それにしても
蚕は複雑な生き物だと思うしまた神秘的
そこに生きるということの原点があるようにも思う

葉っぱと葉っぱの間に繭を作っている
今朝は最後の蚕が繭の中に入って
最後の仕上げに糸を一生懸命吐いて造繭している

蚕が身を守る筈の糸が
人間にとって尊い絹布となる
口から吐いている糸が見る見る厚くなって
蚕の茶色の口が見えなくなった

ジーと見ていたら涙がこみ上げた
コメント
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