チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

格差

2010年12月21日 09時22分40秒 | 日記
日本には超富豪といわれる世帯500万軒あるそうだ
他国に比べて多いのか少ないのかわからない
昔からその層の集まりが
チャリテイーパーテイとか銘打って
年の暮れに良く行われる

若い頃は面白がって招待が来ると勇んで出かけた
しかし連れ合いが
「バカバカしい」
と頑固に拒否するようになり
こういうところに女ひとりで出席するほど
惨めなことはないので
「面白いのになあー」と未練たらたらだけど同調

そして何十年ぶりかにそのような会に出席
或る程度年を重ねると
女一人でも間が持てるようになることを発見
年齢の貫禄ちゅうものが或ることを知る

ところが会は
もう実に下品化していた
奥方達は権力のある殿方ににじり寄って嬌声を上げている
夫達はやたら権力者におもねっている
皆リッチな人たちばかりだから
着ている物、持っているもの更にいでたちが豪華絢爛

たまーにきもののご婦人がいると思うと
実齢より40歳くらい若いきものを派手に着ていてビックリ
日本の上流社会の変わりように唖然とする
電気が煌々と輝いているキャバレーに足を踏み入れた感じ

その中で日本で一番偉い人の夫人は
キャーキャー騒いでいてーーー

お金さえあれば上流人
権力さえ持っていれば上流人
これって国の心が貧困だ

翻って真摯に自分の仕事に励んでいる人は品がいい
それは自分の骨をしっかり持っているからであろう
生きることに肚が座っている

そんなことを思いながらシャンパングラスを手にしていたら
古い知人夫妻がやってきて
「お久しぶりねナカちゃんは?」
「こないこない」
「そうでしょうね、外に出てゆっくりお話しましょうよ」
と三人は早々にエスケープ

お金と権力が万能という世界は美しくない
世界の不況は
お金を追求しすぎた果て
地道にものづくりをする国が尊い

野次馬根性の抜けないチャコちゃん先生
ハナから出席しなければ賢いのだがーー
でも今の日本の実態はさもしい人たちが動かしていることを
肌で感じた会ではあった
コメント
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