「そのお召し物お似合いですね」
「そのセーターの色よくあっていますよ」
「きれいなネックレスセンスいいですねえ」
「顔の色艶いいですね」
「若々しいですね」
こういう表を褒めることは誰でもできる
本当に褒めてもらいたいのはその人の内側だと思う
「初対面の人を褒めるのはできない、だってその人のこと知らないんだもの」
そのとおり
でも内側を褒める
「今日あなたにお会いできたのは私にとって幸せです、なんだか緊張をしていたのですが人をゆったりさせる雰囲気をお持ちですもの」
相手のことを知らなくてもその方から感じるエネルギーを褒めることは誰にでもできると思う
こういう出会を繰り返せば世の中の争いごとは解消する
出版社に入った当時「写真の説明」をするところから教育された
その時は当時の正田美智子さんがお妃教育に通う道の写真だった
「白いブラウスを着てーーー」
とその正田美智子さんのフアッションの説明を一生懸命書いた
「だめだね、やり直し」
更に微に入り細に入り書く、文字数が決まっているのでそれに合わせ言葉を選ぶ
「ダメダメ」
五回目
「どこがだめなのですか?模範を示してください」
「ばかやろう自分で考えろ!」
親にもばかやろうなんて言われたことがないので心がくじけて泣きたくなる
そのとき先輩が
「写真の説明は見ると理解るでしょう?その時チャコが何を感じたかをかいてみたら?」
とコソッと教えてくれた
お妃教育の教えを受けたあとの正田美智子さんのお顔が輝いていて白いブラウスがより爽やかさを助長していた
みたいな文章を書いたら
「いい」
「へっそれだけ?」
「なにか?」
「いえありがとうございました」
遠くで件の先輩がウインク
それからどんな取材でも「自分がどう感じるか」を常に大事にしていくようになった
まさしく教育の賜物でその一件があって今日まで「自分がどう感じているか」に重きを置く習慣は消えない
「言霊力」ことばりょくという研究者の宮崎英二先生は「言葉の力で人生が大きく好転する」という信念で「褒める」というセミナーを日本各地で開いていらっしゃる
秋櫻舎には毎月第一月曜日6時間みっちり「褒める」と人はどのような幸せに到達するかを実証しながら伝えている
あの新米記者の頃「自分が何を感じるかを大事にしろ」という指導は素晴らしかったと今切に思い感謝している
宮崎先生の言霊力の基本はそこにあるからだ
日本語には褒める言葉がやまとありその言葉を駆使するだけでも自分自身が楽しくなっていく
朝目がさめたら「気持ちよく目覚めたこの体に感謝夜中中働いてくれて偉いなありがとう」などとまず自身を褒める
その勢いで人を褒め
夜寝るときも自分を褒める
そうすると熟睡できるし人に対して柔らかく接することができる、みんな幸せに生きたいと思っているのだもの
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