チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

台風のおもいで

2020年09月06日 15時51分35秒 | 日記

最近の台風は近場で発生している

赤道近くでの発生が多かったが、いまはフイリッピン沖でのお誕生が多い

日本では台風が来るのが当たり前の位置に国がある

台風で被害を被ることが多いが、台風がきて水が十分になったとか、全く別の生物を連れてきてそれが思わぬものを作り上げたとか

かといって最近は被害の時の方が多い

 

チャ子ちゃん先生は台風銀座である九州で育ったのでむしろ台風は家族全員の顔がそろい、いざという時の常備食などを女たちが作るのに立ち働いていて、子供から見るとなんだかお祭りみたいでウキウキするのだ

しかも昔の家には雨戸があり、その雨戸をくぎで打ち付けてしまうとお城に籠城したみたいに家の中が見事に落ち着く

懐中電灯にろうそくを準備し、いざという時のために完全防御の一式をすぐ脱ぎ着が出来るようにまとめる

常備薬の入ったリュックの担当が末っ子の私だった

その中に乾パンと飴が入っていて、時々失敬する。水筒は一人一人がみんな持っている。そこまで準備して待っているので「備えあれば患いなし」で夜がくれば枕元に用意したものをきちんとおいて休む

 

そういう時は小さい子は(私だが)必ず両親の部屋で休むのがならわしだった。それもうれしかった

 

一度台風の目を見たことが在る、

風もなく真っ青な空が異様に美しいと見とれていた

こういうものを見せてくれるのは大体兄で、彼はいつも危機と紙一重のところを私に見せるのが好きだったみたいだ

 

ラジオが送ってくる天気予報より、大人たちが判断する雲の動きや風の来る方向での台風進路の方が正確だったように記憶している

現在のように幾日も前から「危険だ気をつけよう、まれにみる大きさだ気をつけよう」と危険とこわさをあおると、人は本来持っている本能の危機から遠ざかっていくように思う

 

人間の五感の発達を妨げているのが昨今のメデイアではないだろうか

科学の発達も台風と同じように、ありがたい部分と危険なところがある

 

それにしてもおとなしく過ぎ去ってくれることを祈るのみ

 


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