チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

二十四節気・白露

2015年09月08日 09時48分22秒 | 日記
いよいよ秋も本格的に
先人たちはこの「白露」に入ると
「薄物」のきものを着るのはやめにした
秋風が吹いていて雑草にも白い露が降りていて
そこに薄い物を着るのは何かはばかられたらしい

洋服ではノースリーブの人たちもいる
薄物のきものが何で悪い
其れが現代の考え方であろう
ひさこさんも若いときはそう考えていたし暑いときはいつまでも薄物を着ていた
反抗期だったのだ

取材を薦めるうち
こう言う時期にぴったりの者がある事を知った
結城紬の薄物
つまり真綿から紡いだ糸を紗織りのように織っているのだが
うっすら透けているが寒々しさはない

きものを着る人たちの身になって考えたら
こう言う布ができたと云うことであろうか
愛用している
今日のように一日冷たい秋雨にはちょうどよい
雨に濡れても縮むことはない
身を包んでくれることに安心していられる

昨今
「どんな布にしたいのか」という事まで考えて布作りをしている人が少ない
着る人の立場に立った作り手が年々減っていく

これは着物に限らず全てのことに
「使う人の身」になった衣食住のなんとすくないこと!
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