チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 523

2023年10月07日 08時38分27秒 | 日記

学生たちが自分自身で考案したきものの着方をそれぞれ発表している

被服科なのでまずはお針が持てる

自分でどう着るかということを考えて、先ずは浴衣選び、そして自分で縫って自分できる

ところが

浴衣の生地を反物ので売っているところが少ないのだそうだ

ほとんどの店は浴衣は既製品しか扱っていないという。長板染めとか、注染でも本格的な古典浴衣は反物の値段が高く、学生の身分では購入不可能。何軒か回りやっと見つけた店では奥の方から出して呉れた反物があり、喜んで購入し、いざ截うと思って広げたら、やけやけのまだら反物。

気落ちしたA子ちゃん。しばし沈みこみ、返却するかどうかを模索し、そして結論を出した

色落ちしているところを顔料染料で模様を描いた

逆にポップな面白い浴衣ができて大好評

「そういうのを智慧が出るというのよね」と友人にはやされている

そう

困ったときにただ泣きぬれるのではなく、自分の失敗を悔やむのでもなく、現実を受け入れてさらにな何かを作り出していく

昔の女たちはそうやって自分の中から智慧を引き出し、日常に生かしていったのよ!といいたいところを我慢して

「さすが素晴らしい、芸術センスがあるからできたのよねえ」

とほめちぎる

 

浴衣にブーツをはきたい おーけー

レースをチョッキみたいにつけたい おーけー

兵児帯を可愛く結びたい おーけー

麦わら帽子かぶりたい おーけー

襟もとに別の布を入れて重ね風にきたい おーけー

男の人のように各帯締めたい おーけー

 

「浴衣はあくまで涼しく清潔に、そこを崩すと浴衣を着る意味はないわね」

そこの基本だけは守りましょう。そうするとあなた方は知的でかわいいよ、一応くぎを刺すことは忘れないチャ子ちゃん先生

 


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