いま「光る君」の大河ドラマが人気らしい
特に衣装に興味が集まっている
というわけで覗いてみた
日本の男は洋服より和服が似合う、立派に見える、賢く見える、それに色っぽい
あの時代の衣装を軽やかに着るというのは大変だ、所作が身についていないと着姿に品がなくなる。なんといっても貴族の芝居だもの
言葉も今風なので、衣装と言葉のアンバランスが逆におもしろい
全体的に重々しくなくて今風なのかもしれない
大河ドラマや朝の連続ドラマはついつい中毒になっていく
中毒にさせるのは結末を後にして、毎回次はどうなるのかという期待感を持たせることのようだ
多分俳優が動くとき「ばさばさ」と音がするので、きっと絹ではないらしい
光源氏の香の香りと、衣擦れの音色に胸ときめかす、という描写もあるが今はその音に心向けることもできないくらい、絹が少ない
舞台の衣装を担当していたころ、主演女優から「ナカタニさんの衣装は素材がいいから動きやすいし、全く疲れない、それに体に沿っているので表現がきれいに見える」
そうなのです
絹の素材のしなり方は美しい、布が体についていき、体の動きをサポートする
平安時代の衣装は多分「生繰り」の糸を使っていたと思う、だから衣装の描写には音や香りが必ず表現される
そうするとその布に身を包んだ人の体はもちろん心の行き来もなんだか雅な表現になってくるのだろう
今一反の絹の重さが600か800グラム、江戸時代までは400か300グラムだったらしいから、歩くたびに翻る布の動きの妙も、心惹かれるものがあったに違いない
日本人は山に分け入り、野に出て虫や鳥や、葉擦れの音に心うごかしていた、そういう民族だからこそ着物が美しく映える
cal
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