ゆうじょう

毎月7の日に行われている七期会
高校卒業が七期ということ
久しぶりに顔を出す

悠々自適の方ばかり
元高級官僚
元テレヴィ局社長
元金融副頭取
元有名商社マン
もと生命保険会社社長
元一流建築会社
もともと元ーーー

そう
第二の人生
男性コーラスサークルに入り
「この夏はロンドン公演なんだ」
「今車で全国走っていてホラホラこの絵見て」
「後輩の指導に日本全国歩いている」

結構楽しそう
みんな一線を退いてから
この会は充実して来たようだ
ただ集まってだべって飲むだけダガーー

一人の同級生が不治の病に陥った
「みんなで元気付けようよ」
たぶん日々弱っていくから
せめてまだ一人で歩ける間は
皆で一緒に遊ぼう
「俺たちに出来ることはそんなことだもんね」

夏は同級会をしよう
秋は紅葉狩に行こう
と未来の約束を話し合って元気つける

みんなやさしいなあ
と改めて感じる
「女子からはお金は取れない」
二次会ではいつもご馳走になる

昔の男心を持った世代なのだと思った

元高級官僚
「俺達はただひたすら国のためだった」
「そうだよね外国に派遣されても日本のよさと
相手の国がいかに豊かになるかだけしか考えなかった」

いつからかなあ
日本人が自己の利益を上げることばかりになったのはーー」

元秀才たちは世を嘆く

あのおじさんたちの新党も
世を憂いているのだろう
その憂いは今のマスコミには理解できないかも

名誉欲や権力がほしいようには見えないがーー
更にあの歳になると
目的を極めるには
どこの登山口から上っても
富士山の頂上は同じ
ということに気がついているのかもしれない

彼らの集まりも「ゆうじょう」だ