剪定し樹高2、3㍍に
華やかなライラックの香りは、通りがかる人の 心を浮き立たせてくれます。「リラ冷え」としい言 葉にどこかロマンチックに響きがあるのも、花だ けでなく香りが北国の短い夏と強く結びついて いるからでしょう。ライラックは、枝の先端に花を つけます。人の背をあまりに超えて伸びると、花や香りが楽しめませ ん。したがって、剪定が重要になります。ライラックの特徴の一つは、 地際からひこばえが出ることです。ひこばえとは地下茎のことで、に これをていねいに育てることが大事です。ポイントは、大きさの違う ひこばえを10本ほど残して、伸ばすこと。ライラックは日光に向かっ て伸びる性質があるので、地際に生えているひこばえに日光が当た るよう、その上部で日陰を作っている古い枝を剪定してやります。ま たこうすることで、樹高を2-3㍍に抑えることができ、花と香りを楽し むことができます。ただし、ライラックの株の多くが、同じモクセイ科 のイボタに接木されています。この場合、根がイボタで地上部がライ ラックなので、ライラック自身のひこばえが出ません。地際から切り 倒すと、ライラックは枯れてしまうので注意します。 (花新聞ほっかいどう)