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最近よく聞く「パニック障害」とは?

2010-07-29 15:40:12 | 健康・病気

ウイミンズクリニック札幌 院長 内科医 堀本正禎さん                                     札幌医科大学部卒業。医学博士。解説

仕事がうまく出来るか、自分の将来はどうなるかなど、私たちはさまざまな不安を感じながら生きています。しかし、不安が病的に強くなると、必要な行動が出来なくなったり、体の不調が現れて、日常生活に大きな支障が出てきます。このような病態は不安障害と呼ばれ、その代表的な病気が「パニック障害」です。この病気は100人中1~3人にみられ、女性は男性より約2~3倍多く発症し、20~50歳代に多く認められます。

●パニック障害とはどんな病気?

パニック障害の中心的な症状に「パニック発作」があります。パニック発作とは、何の前ぶれもなく、突然心臓がドキドキする。呼吸が苦しい、汗が吹き出る、手足がしびれる、目まいがする、吐き気がするなどの身体症状が短時間のうちにピ-クに達し、このまま死んでしまうまではないかと思うほどの恐怖感に襲われる病態です。発作は激烈で救急車で運ばれることも少なくありませんが、検査を受けても体に異常は見つかりません。1度パニック発作を経験すると、また同じ発作が起きるのではないかと不安になり、以前発作を起こした場所に行けなくなったり、発作が起きてほしくない場所(例えば地下鉄、バス、人ごみなど)を避けたりすることもあります。

●パニック障害の原因と治療について

パニック障害の患者さんでは、脳の扁桃体が過活動になっているため、安全な状況にもかかわらず不安や恐怖を感じ、それに付随して起きる身体症状に対してさらに不安を覚えます。そういった悪循環からパニック発作に至ると考えられています。薬物治療では、選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRI)や抗不安薬などが使用されます。また、身体症状に対し過剰な不安を修正する認知行動療法も有効とされています。パニック発作に似た症状が出現し、検査で異常が認められなかった場合には、この病気に詳しい医師を受診ダして下さい。

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