真保祐一 著 「真夜中の神話」を読みました。
発端は航空機の墜落事故だった。
その直後に、胸を刺し抜かれた首なし死体がチャイナタウンで発見される。
アニマル・セラピーの研究者である晃子は、墜落現場から奇跡の生還を遂げ、自ら事件の渦中に突き進んでいく。
そこで目にしたものは…
物語は始まってすぐいきなり飛行機事故を迎え、それをきっかけにある伝説が明らかになり、それをめぐってさまざまな登場人物の間で物語はつながっていく。
前半はまさに現代版吸血鬼の話ともうけてとれるが、実際は単なる吸血鬼伝説という言葉で片付けられない深さがある。
読んでいる側さえ登場人物たちの推理、疑問に納得し、同じように悩んでしまう。
後半は物語が急速な展開を見せ、謎が解き明かされていき予想だにしなかった結末へと導かれる。
どれをとってもかなり楽しめる小説です。