ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

『この世をば』と「光る君へ」

2024-01-27 | 読むこと。





今年の大河ドラマ「光る君へ」、おもしろいですよね~
大河ファンでもありますが、『源氏物語』が好きなので
「あの世界観が映像になる!」と、わくわくしながら待ち続けていたのです。
期待半分、不安半分で・・・

実は、1~2年ほど前から藤原道長の生涯を描いた永井路子の『この世をば』を読みたいと思いながら
絶版になっていたのかネットでは買えず、図書館にもなくて(書庫にあったらしい)
諦めていたのですが、今年に入って再販されたのを見つけ早速購入。
これが面白くて、おかげで「光る君へ」にもすんなり入ることができました。

というのも、最初キャストを知ったとき、道長を柄本佑さんが演じるのに少し違和感を
持ったからです。
権力者、道長のイメージかなあ?と。
でも、『この世をば』での道長は、三男坊で権力欲はなくおっとりしたタイプ。
それが、だんだん藤原家を背負って立つ意識に目覚めたころ、タイムリーにも
兄たちの死によって自分に番が回ってきて、次第に頂点に上り詰めていくという役柄。
このキャスティングになるほど~と納得しました。


和歌なんぞ詠んで優雅に見える平安時代ですが、公卿たちの間では熾烈なポスト争いがあり、
過酷な格差社会だったようです。
そのあたりドラマでも描かれていましたが、戦国時代とはまた違った権謀の渦の中で
生き残っていかなければならなかった公卿たちも必死だったことでしょう。
そんな陰謀や策略が、今回のドラマの見どころのひとつでもあるようで楽しみです。


ドラマと違って本では、紫式部のことは清少納言と共にさらっと出てくるだけですが、
替わりにというか、道長の妻となる倫子や姉の詮子、娘たちなど、道長を支える女性たちの
物語にもなっている点で興味深く感じました。
天皇を中心としたこの時代、権力を手に入れるためには、娘が生まれること、その娘が天皇に嫁ぎ
男子を生むことが非常に重要になってきます。
『源氏物語』に出てくる女性たちは、自分で自分の人生を決めることができない
受け身の女性として描かれることが多かったけれど、この作品の女性たちは自らの考えで行動し、
主体的に夫や子どもを支えようとしている姿が描かれていて共感できました。

ドラマでは、道長の姉で東宮の母となる詮子を吉田羊さんが演じていますね。
美しく凛としていて、この先天皇となる息子のためにと道長をサポートし、
自らも力を持ち始めていく・・・
道長も詮子も、今後どんなふうにかわっていくのでしょう。

そして、紫式部はどんな女性として描かれるのか。
結ばれるのことない道長との関係はどう描かれるのか。
『源氏物語』に出てくるような場面が描かれるのか。
見どころがたくさんあって楽しみです






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2024年 どうか穏やかに・・・

2024-01-15 | 日々のこと。




長女と次女が帰省して、久しぶりに家族4人で過ごした年末年始。
娘たちが帰ってくるまでは大掃除とお正月の準備、
帰ってきたら帰ってきたで三度の食事の支度と絶え間ないおしゃべりで過ぎていき、
腰痛と寝不足の日々でしたが、家族揃っての賑やかで楽しい時間でした。

それが一変したのが、元日の午後次女が東京へ発った夕方のこと。
スマホで”能登半島に大きな地震”のニュースを知った直後、
ゆらゆらといつもとは違う長い揺れが・・・
このあたりは震度3で、津波注意報も出されてびっくり!(近辺には警報も)

幸い被害はなかったようで、心配した次女も無事東京に到着。
一応貴重品はリュックに入れたまま、元日の夜なのにおせちとあり合わせの夕食で、
まだ地震の被害もわからず落ち着かない夜を過ごしたのでした。
そのときは、まさか能登半島でこんな大きな被害が起きていようとは
思ってもいなかったのです・・・

翌朝から少しずつ明らかになった地震と津波の被害。
そして夕方に起きた飛行機の衝突事故。
なにもお正月早々こんなことが起こらなくても・・・と思わずにいられません。
どうか今年こそ平和で穏やかな1年となりますように、と願ったばかりだったのに。

この地球の地下深いところで、そして地上のありとあらゆるところでも、
少しずつ何らかの変化が起きているということなのでしょうか・・・
でも、どうかこの1年、これ以上何事もなく穏やかに過ぎていきますように。



と言いながら、我が家では激しいバトルで年末年始が過ぎていきました。
先月高校の友だちと一泊で遊びに行ったときに教えてもらったゲーム、ブロックス。
これをやると、久しぶりに頭を使うものだから冴えて眠れなくなるといういわくつき(笑)

主人が興味を示したので買ったのですが、これに娘ふたりもすっかりハマってしまいました。
そればかりか、ボードゲーム熱が高じて、子どものころ遊んでたスヌーピーのボードゲームや
百人一首まで出してくる始末。
主人は早々に退散し、負けず嫌いの母娘3人、闘志むきだしの女の闘いでした~(笑)








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最近のこと 〈レモンとパンと宝塚〉

2023-12-16 | 日々のこと。
早いもので今年もあとわずか。
今年は(も)何かと忙しかったとはいえ、ブログの記事の少なさに啞然。
それなりに本も読んだし、料理もいろいろつくったのに何も残せていないとは・・・
せめて覚書として、福岡行き以降の最近のことを。



〈レモンの収穫〉







鉢植えのレモン、去年は3個しかできなかったので、今年は猛暑もあってどうなるかと
心配しましたが16個ほど収穫しました!
せっかくの無農薬レモン、今回は皮をもっと活用しようと思案中。


〈捏ねないパンつくり〉

パン作りが趣味の中の姉に、ときどきパン教室と称して教えてもらっています。
コロナで中止になっていましたが、数年ぶりに開催。
今回教えてもらったのが捏ねないパン!
捏ねなくていいなら、パン作りのハードルはうんと下がります。
これなら私でも日常的に焼けるかも!?

姉に教えてもらったあと、図書館で本も借りてまずは食パンに挑戦。
途中失敗したかと心配したのですが、なんとか形になりました









次に焼いたのはクルミとドライフルーツの入ったカンパーニュ。
慣れないと逆に時間がかかりそうですが、ホームベーカリーで焼くより美味しいので
がんばってみようと思います。









〈宝塚へ〉

今、何かと話題になってる宝塚ですが・・・
それとは関係なく、高校のときの友だち6人が宝塚に集合。
美味しいもの食べて、おしゃべりして、
温泉に入って、おしゃべりして、
観光に行って、おしゃべりして・・・
はい、結局のところ上げ膳据え膳でずーっとおしゃべりしてました(笑)





ホテルの部屋から見える武庫川。
ローケーション抜群。





6人それぞれ違う浴衣を選んで、部屋でゆっくり夕食です。
夜はみんなでゲーム、ブロックスで脳トレ?





翌日は中山寺へ。
そういえば、長女の安産祈願に来たなあ・・・





おまけに帰りは三田のパティシエ エス コヤマに寄り、小山ロールやパンをget。
クリスマスのイルミネーションがかわいかったけど、土曜日とあってすごい行列でびっくり!


高校のときの友だちとは恒例になっている集まり。
コロナでしばらく途絶えてたけど、去年から再開しました。
こんなふうに6人揃って集まれるのは幸せなことだよね、って
誰かが言っていましたが、本当にその通り。
家族が元気でいてくれて、こうやって送り出してくれるから
心置きなく集まれるというもの。

仕事に孫の世話や介護、みんないろいろ大変だけど、
おしゃべりしてたら高校生のときとちっとも変わらない(笑)
すでに来年の計画もたてたので、次回が楽しみです
お父さん、留守番をよろしくね!





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フェリーに乗って

2023-11-01 | 日々のこと。
先月、所要で長女と博多へ行ってきました。
九州なんて修学旅行以来で、できればどこか観光でもしたかったのですが
時間的に遠出は無理そうだし、それでも何か楽しみがほしい・・・
ということで思いついたのが船旅にすること。

フェリーに乗るなんて何十年ぶり(学生時代に2回乗ったことがある)!
いや~、船を見たらテンションがあがりますね~(笑)





夢中になって写真を撮ってたら長女に盗撮されてました(笑)


フェリーは夕方5時出港。
ちょうど日が沈んでいきます。







船がでるぞ~









今回はさすがに学生のときとは違って個室にしたのでけっこう快適。
洗面所にトイレもあって、バスタオルにパジャマ、ドライヤーも付いてます。
これで割引を使えば片道1万円以下!
新幹線を使ってホテルに一泊することを思えばかなりお安い。

それに何が楽しみって、船から見る夜景!
瀬戸内の夜景が拡がり、明石海峡大橋や瀬戸大橋を間近に見ることができるのです。
どうか雨は降らないで~、台風来ないで~と祈ったのがきいたのか、
当日の大阪はきれいな夕焼け。
でも、風がかなり強くて寒い。
しっかり着込んで夜もめげずに甲板に出ましたよ~
明石海峡大橋はライトアップされてきれいでした








瀬戸大橋はちょっと地味め。
でも、大きい!








夏に『村上海賊の娘』を読んだので、瀬戸内海を見てみたかったというのも
今回の船旅にした理由のひとつでした。
できれば来島海峡大橋も見たかったけれど、夜中になりそうなのでさすがに断念。


快適な船旅でしたが、デメリットといえばずっと揺れていることでしょうか。
揺れるというか、エンジンの振動?
食事をしているとテーブルが、テレビを見ているとテレビ本体が、ずーーっと揺れています。
なので、ベッドに横たわると身体中に振動を受け気になって眠れません。
長女は疲れていたのか眠れたようですが、普段でも枕がかわると寝られない私は
睡眠導入剤を2回飲んでやっと眠れました



翌朝は早朝5時半ごろ新門司港に到着。
無料バスで小倉へ。
そこからJRでやっと博多に到着です。


今回、博多へ来た目的は文学フリマに出店する長女の手伝いのため。
各地に意欲的に出品している彼女が、今回初めて福岡での開催に出品するのに
手伝って~というわけでついてきたのです。
ちょっと興味もあったし。

こういうイベントは初めての私。
出品者は高校生から年配の方まで多彩で、思ってた以上に規模が大きく、
来場者も多くてびっくりでした。
それに、出品されている作品も見た目は書店に並んでいる書籍とほとんど同じ体裁。
表紙もそれぞれ凝っててレベルの高さを感じました。
今は趣味で物を書く人でも、こういう発表の場があるんだなあ・・・

長女の作品も、知り合いのない初出展の会場にも関わらず予想以上に売れ
新しい繋がりもできたようで何より。
私もいい刺激をもらいました。









心残りは時間がなくて博多の屋台へ行けなかったこと。
でも、新幹線に乗る前に博多ラーメンが食べられてよかった~









今回ゲットしたもの↓









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猛暑を乗り切る読書

2023-08-22 | 読むこと。
8月も下旬に入ったというのに、まだ猛暑が続いています。
東京の猛暑日が21日となり過去最多というニュースがありましたが、
私の住んでいるところはとっくにそれを超えまだまだ更新中・・・

暑さが大の苦手な私は、夏は家にこもっているので楽しみといえば読書です。
本に夢中になれば現世の暑さも忘れるというもの。
最近は老眼が進んだのか文字が読みづらく、以前のように長時間集中できないのが
残念なのですが・・・

猛暑を忘れさせてくれる本の条件は、とにかくおもしろいこと!
そして、できれば趙大作とかシリーズもので、その物語に長く没頭できること。

ということで、今年の猛暑を忘れさせてくれたのがこの3冊。







『村上海賊の娘 上・下』  和田竜

10年ほど前に話題になった作品で、機会があれば読もうと思いながら・・・
大河ドラマの『どうする家康』を見ていて、戦国時代を違う視点から眺めてみたいと
いうのもあって今回ようやく手に取りました。
が、読み始めて主人公・景のキャラが、なんというか、いかにも男性が描いた女海賊だな~、と
引いてしまって途中で読むのをやめてしまったのです。
でもまあ、せめて上巻だけでも・・・と数日後読み直したら、史実に基づいた設定で描かれた登場人物たちが
個性的でだんだんおもしろくなり、海戦の様子も迫力があって下巻は一気に読んでしまいました。

信長が手を焼いた大阪本願寺攻め、孤立する本願寺に兵糧を送るか信長につくか苦悩する毛利家、
村上海賊や泉州の海賊たちの駆け引きなどなど、戦国時代をこれまでと違う視点で読めたのも
おもしろく興味深かったです。
史実に忠実でありながらも登場人物のキャラ設定では遊び心満載で、これは映画やアニメに向いてるな~と
思っていたら、すでにコミックになっているようでした。納得。



『聖餐城』  皆川博子

90歳を超えてなお旺盛な執筆活動をされている皆川博子氏。
その彼女に興味を持って読んだのが本格ミステリ大賞を受賞した
『開かせていただき光栄です』のシリーズでした。
まず驚いたのは、18世紀のロンドンの様子をまるで知っているかのように詳細に描かれていたこと。
それと、(失礼ながら)彼女のお年と物語の内容のギャップにもびっくりでした(笑)

そして、この作品。
ひとことでいうと、ドイツの30年戦争を舞台に、自ら傭兵になることを選んだアディと
異形の宮廷ユダヤ人イシュアという、全く違う世界に住むふたりの友情と成長の物語、
ということなのでしょうが、もちろんそんなタンジュンなものではありません。
この作品もまた、その時代を生きてきたかのようなリアリティ溢れる描写で、
当時の様子ー財力で台頭するユダヤ人や、そのユダヤ人を利用する権力者、
様々なタイプの傭兵たち、差別される刑吏などが描かれとても興味深いです。
(つい、子どもたちの古い世界史の教科書なんぞを引っ張り出してしまいます)
これを読むと、あまりなじみのない30年戦争ですが、宗教の対立から始まった戦争が
結果的に周辺諸国の干渉によりドイツの分断、荒廃をまねいた様子が
とてもよく理解できます。

戦争が舞台なので、戦争のシーンはたくさん出てきます。
勝てば傭兵たちが略奪や暴行を繰り返すことが当たり前だった時代。
それがまたリアルで迫力があり、正直言って目をそむけたくなるほどでした。
以前なら、これは「物語の中のできごと」として読めたものが、今ではこの世界に
似たようなことが起こっているのだ、と知ってしまったからでしょうか・・・

それでも、その「当たり前」を拒み続けたアディと、そんな彼を一生支え続けたイシュア。
そんなふたりが歴史の舞台において淡々と描かれているのですが、う~ん、
もうちょっと深掘りしてほしかったかも・・・
あと、聖餐城の秘密や錬金術に関しても、少し物足りなかったかな。
とはいえ、読み応えのある壮大な物語で猛暑を忘れさせてくれました。



それにしてもまだまだ暑い日は続きそうです。
涼しくなったら読もうと、次の作品がスタンバイしているのですが・・・
いつになったら読めるかなー








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